SEED学園編 PHASE−12
ショート169.
ネット通販は気を付けましょう

 ディアッカ「おかしいなあ。この前、ネット通販で申し込んだ商品がまだ来ない。トラブルでも起
        きたのか?」
 スティング「俺もだ」
 ダン「俺のも来ない」
 ステラ「私が頼んだ物も来てない……。頼んでから、もう二週間も経つのに……」
 アスラン「もしかしたらネット詐欺にあったのかもしれないな。警察へ行って相談してみよう。と
       ころでみんな、何を頼んだんだ?」
 ディアッカ「18禁海外無修正ビデオ」
 スティング「よく効く胃薬」
 ダン「無味無臭の毒薬」
 ステラ「綺麗なナイフ……」
 アスラン「スティングを除く三人は俺と一緒に来い。警察へ行くぞ。あとスティングはカウンセラ
       ーの所へ行け。いい人を紹介しよう」



ショート170.
ついに接触!

その1.惨劇の幕開け?

 ラクス「アスラーン!」
 アスラン「うわっ! ラ、ラクス、こんな街中でいきなり抱きつかないで…って、君は誰だ? ラ
       クスじゃないな」
 ミーア「あら、もう見抜かれましたか。さすがですね。わたくしはミーア・キャンベル。忙しいラク
      スさんの身代わりをさせてもらっている者です」
 アスラン「影武者という事か。それで、どうして君は俺に抱きついたんだ?」
 ミーア「アスランの事が好きだからですわ。それにわたくし達は婚約者じゃないですか」
 アスラン「元、だ。それに俺が婚約していたのはラクスであって、君じゃない。あと、いい加減に
       離れてくれないか。こんなところを誰かに見られたら…」
 キラ「アスラン……」
 カガリ「お前、何をしているんだ……?」
 アスラン「お約束の展開! しかも最悪の二人に!」
 ミーア「あらあら。うふふふふふふふふ」


その2.制裁!

 キラ「君が本物のラクスじゃないのは分かったよ。ちょっと驚いたけどね」
 ミーア「まあ、あっさり見抜くなんて、さすがですわ。わたくしはミーア・キャンベルです。よろしく
      お願いします」
 キラ「うん。僕こそよろしく」

 アスラン「き、聞いたとおりだ、カガリ。あの娘は本物のラクスじゃない。だから…」
 カガリ「ああ、そうだな。だが、お前があの娘と抱き合っていたという事実は変わらない」
 アスラン「それはそうだが……待て! その金属製の棒は何だ? 太いし、トゲがたくさんつい
       てるし!」
 カガリ「ああ、これアスハ家に伝わる家宝の一つだ。浮気者のバカを撲殺する為に使われて 
      いた。その伝統は今も受け継がれている。…………死ね!」
 アスラン「うわああああああああ!」

 ミーア「助けなくていいんですか?」
 キラ「いつもの事だからね。二十発ぐらいまでは耐えられるんじゃないかな?」
 ミーア「まあ、アスランって丈夫なんですね。ますます好きになりましたわ♪」
 キラ「…………ラクスと同じ顔と声でそう言われると、複雑な気分になるなあ」



ショート171.
お前ら最低だ
(ゼロさんのリクエスト)

 (公園のベンチ。並んで座る二人の少女)

 ギアボルト「困っています」
 ステラ「…………」
 ギアボルト「オルガさんに近づくと、マユラさんからは冷たい眼で見られるし」
 ステラ「…………」
 ギアボルト「同級生にルーヴェという人がいるんですが、この人が最近、私を妙な眼で見てい
        るし」
 ステラ「…………」
 ギアボルト「ガーネット・バーネットはすぐに私に抱きつこうとするし」
 ステラ「…………」
 ギアボルト「困っています」
 ステラ「…………私、飴を買ってきたの。食べる? 美味しいわよ」
 ギアボルト「いただきます。……甘いですね。味もいい。かなり高級な物では?」
 ステラ「うん。ちょっと高かったけど、ギアボルトに食べさせてあげたかったから」
 ギアボルト「………ありがとうございます。一緒に食べましょう」
 ステラ「うん♪」

 ジュリ「という会話を盗聴、いえ、偶然聞きました。そこで私は提案します。『オルガ・マユラ・ギ
      アボルトの三角関係を見守り続ける会』というこの会の名称を『オルガ・マユラ・ギアボ
      ルト・ルーヴェ・ステラ・ガーネットの六角関係を見守る会』に改めようと!」
 クロト・シャニ・アサギ「異議無ーし! これからもっと楽しくなりそう!」

 オルガ「!? 何だ、今、儚い友情が壊れたような気がしたが……」



ショート172.
怪盗紳士ノーフェイス
(秋水さんのリクエスト)

その1.それは禁句、です

 ノーフェイス「ある時はメレア・アルストル様にお仕えするユニオン学園の一教師(家庭科を担
         当)。またある時はSEED学園寮の名コック。しかしてその実体は! 千の顔を
         持つ男、怪盗紳士ノーフェイス! 物欲の権化であるメレア様がご所望する宝物
         を頂きに、今日は西へ、明日は東へ、日本列島を駆け回ります!」
 ダン「素朴な疑問だけど、お前、いつ寝ているんだ? それからメレア、労働基準法って知っ 
     てる?」


その2.ご愁傷様、です

 ノーフェイス「心無いツッコミは無視して、話を進めましょう。今夜のターゲットはザラ家の至  
         宝、レノア・ザラの肖像画です。かつて我がライバルだった怪盗イグナイテッド君
         でさえ盗み出せなかったというシロモノです。ちなみにメレア様があの絵を欲する
         理由は『パトリックのバカが大事にしているあの絵に落書きしたい。レノアの顔に
         ヒゲを描いてやる!』だそうです。捻くれていますね。でも、そこがあの方のいい
         ところ♪」
 ダン「あの野郎は病院に放り込むべきだと思うぞ。で、どうして俺がここにいるんだ?」
 ノーフェイス「人手が足りないので、あなたにも協力してもらいます」
 ダン「俺に拒否権は?」
 ノーフェイス「ありません。では、この箱を持って、庭に降りてください。それから箱を開けてくだ
         さい」
 ダン「あ、ああ……。降りたぞ。で、箱を開けると……」

 ジリリリリリリリリリリリリリリリン!

 ダン「な、何だ、このベル音は!?」
 ノーフェイス「箱を開けたら、中のテープレコーダーが作動する仕掛けになっています。しかも
         最大音量です」
 ダン「バカかお前は! こんな大きな音を立てたら警備員が…うわっ、来た! 鋭い牙を生や
     した犬も…ってあれは犬じゃない! 虎だーーーっ!」
 ノーフェイス「さすがザラ家の警備網は万全ですね。ではダン様、オトリ役、頑張ってください」
 ダン「お前、どこが『怪盗紳士』だ! ちっとも紳士じゃない! 殺す! 帰ったらお前もメレア
     もブッ殺す!」
 ノーフェイス「この作戦を提案したゼノン様も殺すべきだと思いますよ。では」
 ダン「うわああああああっ! 俺って本当に不幸だーーーーーっ!」


その3.お宝発見、です

 ノーフェイス「見つけました。ほう、これはなかなか……。では、いただきましょうか」
 アスラン「待て! こそ泥め、母上の絵をどうするつもりだ!」
 ノーフェイス「おやおや、見つかってしまいましたか。ヒゲを生やすんですよ。どこぞの伯爵や 
         男爵のような立派な男らしいヒゲを」
 アスラン「そんな事はさせないぞ! その絵を返せ! さもなくば…」
 ノーフェイス「ほう、殴りますか、この私を。この顔を持った私を!」(一瞬で変装)
 アスラン「! そ、その顔は…」
 ノーフェイス「そう、君の一番の親友、キラ・ヤマトの顔です。さあ殴れますか、この私を…って
         グホッ! アッパーカット!?」
 アスラン「ニセモノだと分かっているのに、殴れないわけ無いだろう。……ちょっとスッキリした
       かったし」
 ノーフェイス「お、おのれ……。はっ! 私の銀仮面にヒビが! い、いかん、このままでは私
         の素顔が…ああああああっ!」
 ダン「ここにいたか、ノーフェイス! まずはお前を殺して…って、仮面が割れてる。ノ、ノーフ 
     ェイス、お前、その顔は……!」
 アスラン「あ、あ、あああああああ……」
 ノーフェイス「……見たな、私の素顔を。この顔を見られた以上、私の取るべき道は二つに一
         つ! 顔を見た者を殺すか……」
 ダン&アスラン「ガクガクブルブル」
 ノーフェイス「愛するしかないのだ!」
 ダン&アスラン「待て! 『聖闘士○矢』ネタなんて、今の若い人には分からないだろ!」
 ノーフェイス「構わん! さあ、受け取りたまえ。我が愛のベーゼを!」
 ダン&アスラン「い、嫌だ! その顔で近づくなあ! うわあああああああ……!」


その4.真実は闇の中に、です

 ダン「ぎゃあああああああ…って、あれ? ここは寮のベッドの中。夢だったのか……。だよな
     あ、ノーフェイスが大泥棒で、俺とアスラン先輩があんな事になるなんて。はははは」

 ベルナデット・ルルー(TVのニュースキャスター)
 「次のニュースです。本日未明、○○市に在住のパトリック・ザラ氏の屋敷に何者かが侵入。
  パトリック氏の細君レノア・ザラさんの肖像画にヒゲのようなものが書き込まれていました。 
  警察は悪質なイタズラとして捜査しています。また、パトリック氏の長男アスラン・ザラ君は精
  神的に激しいショックを受けており、現在、入院中です。うわ言で「来るな!」とか「その顔で
  キスするのはやめろ!」など意味不明な事を言っており、意識を取り戻すのには時間がか 
  かるとの事です。では次のニュースです…」



ショート173.
ロスト・メモリー
(こーべえさんのリクエスト)

その1.道路に飛び出した子犬を助けようとして…って発端そのものがベタだな

 (病院の病室。静かにベッドで眠る女性と、それを見守る初老の男性。静かな時が流れてい 
  たが、突然、扉が勢い良く開く)

 ニコル「ガーネットさん!」
 アルベリッヒ「おお、ニコル君。キラ君たちも一緒か」
 キラ「ええ、ご無沙汰しています」
 アスラン「ガーネット姉さんが車に跳ねられたって、本当なんですか?」
 カガリ「あいつの場合、車を跳ね飛ばしそうな気がするんだが…」
 ラクス「カガリさん、わたくしも同感ですけど、今はそれは禁句ですわ」
 アルベリッヒ「構わんよ。私もそう思っていたからね。ケガ自体は大した事は無いんだが…」
 ガーネット「うっ……」
 ニコル「ガーネットさん! ああ、良かった、目を覚ましてくれて!」
 キラ「起きても大丈夫なんですか?」
 アスラン「意識を失った訳ではないんですね。良かった…」
 カガリ「大したケガじゃなさそうだな。あまり人を驚かせるな」
 ラクス「心配しましたわ。お姉さま、いつ退院なさるんですか?」
 ガーネット「…………………」
 ラクス「お姉さま?」
 ニコル「ガーネットさん?」
 ガーネット「あなた達、誰?」
 一同「うわお、何て王道な展開!」
 アルベリッヒ「意外と冷静な反応だな。さすがSEED学園の生徒と言うべきか」


その2.ノーコメント

 アルベリッヒ「という訳で、今のガーネットには過去の記憶が無い。自分の名前や、私が父親 
         だという事は覚えているのだが……」
 ラクス「その他の事はほとんど覚えていないのですね。わたくしたちの事も、ニコルさんの事も
     ……」
 ニコル「……………」
 ラクス「何も覚えていないのですね。セクハラ教師に天誅を与えた入学式の事も、後に生徒会
      副会長となったソキウスさん達との壮絶な決戦も、学園の風紀を乱しに乱しまくったニ
      コルさんとの愛欲の日々の事も、欲望のままに暴れ回り『SEED学園の戦女神』と呼 
      ばれていた事も、何も覚えていないなんて!」
 ガーネット「あ、あのー……。私って、そんな犯罪者一歩手前の危険人物だったんですか?」
 一同「…………」
 ガーネット「どうして目を背けるんですか?」


その3.違和感バリバリ(笑)

 ニコル「……………」
 キラ「ニコル、落ち込んでいるね」
 アスラン「当然だろう。恋人が自分の事を忘れてしまったのだからな」
 アルベリッヒ「元気を出したまえ、ニコル君。ガーネット、お前も何か言ってあげなさい」
 ガーネット「は、はい、お父様」
 一同「『お父様』!?」
 ガーネット「あの、ニコル君…でしたっけ? 私が言うのもおかしいですけど、元気を出してくだ
        さい。私とあなたが、その…こ、恋人同士だなんて信じられませんけど…いえ、そ
        ういう意味じゃなくて、ニコル君みたいな可愛くて素敵な人が私なんかの恋人だな
        んて、ああ、その…」(顔が真っ赤になっている)
 カガリ「………おい、あそこにいるのは誰だ? ガーネットの顔をした別人じゃないのか?」
 ラクス「記憶を失うという事は、今まで積み重ねてきた全てを失うという事なんですね。お姉さ 
      ま、可愛いですわ♪」
 キラ・アスラン・カガリ「えっ!?」
 アルベリッヒ「分かっているじゃないか、ラクス君。そう、これこそ我が理想の『娘』! 娘とはい
         いものだ!」
 カガリ「あ、壊れた」
 キラ「かなりストレスが溜まっていたみたいだね。今まで苦労したんだろうなあ」
 アスラン「いや、この親子の場合、どっちもどっちという気がするが」


その4.病院の屋上で

 ニコル「はあ……。記憶を失ったガーネットさんも可愛いです。でも、やっぱり僕の事を覚えて
      くれていないのは……辛いなあ」
 ガーネット「あの、ニコルさん?」
 ニコル「!」
 ガーネット「こんな所で何をしているんですか? お友達の皆さんはもう帰りましたよ。面会時 
        間ももうすぐ終わります。あなたも早く帰った方が…」
 ニコル「そんな……」
 ガーネット「えっ?」
 ニコル「そんな他人行儀な言い方しないでください! 僕は、僕は!」
 ガーネット「きゃあ! あ、ニ、ニコルさん、やめてくだ……ん……」

 (翌日)

 ガーネット「みんな、おっはよー! 昨日はお見舞いに来てくれてありがとね」
 キラ「ガーネットさん! 記憶、戻ったんですか?」
 ガーネット「ええ。病院も退院したわ。ついでにバカオヤジもボコッておいたから」
 カガリ「この喋り方、大学生のクセに高等部のクラスに堂々と顔を出す図々しさ……。いつも 
      のガーネットだ。良かった……」
 アスラン「そうだな。やっぱりガーネット姉さんはこうでないと」

 ニコル「……………」
 ラクス「愛の奇跡、ですわね。でも病院の屋上でああいう事をするのはどうかと思いますけど」
 ニコル「!」
 ラクス「写真、買いますか?」
 ニコル「…………ネガごと買います」
 ラクス「ありがとうございます♪ キラとのデート資金に使わせていただきますわ」
 ニコル「うう、今月のお小遣いが……」



ショート174.
料理部の日常的風景

 ステファニー「今日はコンソメスープを作りましょう。スープは料理の基本。じっくり丁寧に作り 
          ましょうね」
 ミリアリア「えーと、黒山羊の頭とマンドラゴラの根と、あとそれから…」
 ルナマリア「せ、先輩! 何を作っているんですか?」
 ミリアリア「コンソメスープよ。浮気者が飲んだら即死する特別製だけど。ステファニー先生も 
        将来に備えて作ってみませんか?」
 ステファニー「遠慮するわ。ミリアリアさんは後で生徒指導室に来てください」
 ルナマリア「このスープ、『恋敵を殺せる』バージョンって作れないのかしら って、私ったら何
         て恐ろしい事を! ああ、でも……」
 ステファニー「悪魔になりかけているルナマリアさんも一緒に来なさい。今ならまだ間に合うか
          ら」



ショート175.
ギアボルトの好きな人

 ダン「ルーヴェ、お前、ギアボルトに告白したんだって?」
 ルーヴェ「ええ。見事に振られましたけどね。『あなたの事は嫌いじゃないけど、私には憧れて
       いる人がいます。その人を超える人じゃないと、好きにはなれません』って」
 ダン「憧れている人、ってオルガ先輩の事か?」
 ルーヴェ「違います。俺なんかじゃ、とても敵わない人物です。いや、もしかしたらキラ先輩や 
       アスラン先輩でも勝てないかも…」
 ダン「そんな凄い奴がいるのか? 誰なんだ?」
 ルーヴェ「ゴ○ゴ13」
 ダン「…………」

 ギアボルト「狙撃手としての理想であり目標です。彼のようになりたいと思っています」
 ダン「色々な意味で、高校二年生の女子のコメントじゃないな」



ショート176.
メレア強襲!

その1.来訪者

 メレア「やあ、ダン。久しぶりだねえ。寮生活は楽しいかい?」
 ダン「! き、貴様は…どうしてここに?」
 シン「誰ですか、その子? ダン先輩の弟ですか?」
 メレア「初めまして。メレア・アルストルです。ダン兄さんとは苗字が違いますけど、その辺は察
      してください。いつも兄がお世話になっています」
 ダン「誰が弟だ! このジ…」
 メレア(ダンの耳元に近づき)「妙な事を言うと、君が八歳までお母さんと一緒に寝ていた事、 
                   バラすよ?」
 ダン「!」
 メレア「あはははははー。どうぞよろしくお願いしまーす」
 シン「あ、ああ、よろしく」
 ダン「くっ、この悪魔め……」
 ノーフェイス「ダン様限定の『悪魔』ですけどね」


その2.悪魔の目的

 (ダン、メレアを校舎の裏に連れて行く)

 ダン「で、何しに来たんだ。この若作りめ」
 メレア「退屈なんだ。ノーフェイスはお前の寮に勤めるようになってから凄く忙しくなったし、ゼノ
      ンは大学のサークルの合宿に行っちゃうし」
 ダン「ユニオン学園の学園長の仕事はいいのかよ」
 メレア「書類にハンコ押すだけだからね。仕事も家庭も退屈だったら、遊びに出るしかないじゃ
     ないか。僕は刺激が欲しいんだ」
 ダン「仕事はともかく、家庭にまで刺激を求めるな」
 メレア「そうだね。だからわざわざここまで来たんだ。将来の新しい家族に会いにね」
 ダン「!」
 メレア「ノーフェイスから噂を聞いたんだけど、君、この学園の女子寮にに好きな女がいるらし
     いね。紹介してほしいんだけど…」
 ダン「帰れ。帰らないと殺す」
 メレア「物騒だねえ。でも、僕を殺せると思っているの?」
 ダン「殺ってやるさ。俺とあいつの幸せの為に!」
 メレア「僕が死んだら、僕のパソコンに保存されている君の恥ずかしい写真がネットに流れる
      ようになっているんだけど。幼少期のオネショ写真集から、最近の…」
 ダン「ゴメンナサイ。何でもお言い付けください、クソッタレな大悪魔様」
 メレア「素直な君が好きだよ。じゃあ女子寮にレッツゴー!」


その3.ミネルバ寮へ

 メレア「初めまして、皆さん。ダン・ツルギの弟、メレア・アルストルです。兄がいつもお世話に 
      なっています」(一礼した後、天使のような笑顔)
 エリナ「キャーーーッ! 可愛いーーーっ! ねえボク、お姉さんと遊ばない?」
 カノン「エ、エリナ、あなたってそういう趣味が? でも、確かに可愛いわね。よろしくね、メレア
      君」
 ルナマリア「年下趣味は無いけど、子供は好きよ。よろしくね。あーあ、君があと十年早く生ま
         れてくれたらなあ」
 メイリン「私は八年ぐらいかな?」
 ルミナ「みんな、冗談はそれくらいにしなさい。ところでメレア君、女子寮に何しに来たの? 君
      の後ろで、まるでこの世の全てに絶望しているように落ち込んでいるダン君に訊いても
      答えてくれないし」
 メレア「はい。この寮に僕の将来の義姉(あね)になる人がいると聞いて、見に来ました。皆さ
      んの中にいるんですか?」
 一同「!」
 ダン「メレア……頼むから死んでくれ。いや、俺が先に死のうかな?」


その4.恋の大戦争、勃発?

 メレア「ちぇっ、誰も答えてくれないなんて。みんな口が堅いなあ。でも、どうして秘密にするん 
      だろう? 生徒同士のカップルなんて、この学校では珍しくないって聞いたけど…」
 ステファニー「あら、珍しいお客様ね」
 メレア「! あなたは……」
 ステファニー「初めまして。私はこのミネルバ寮の寮監、ステファニー・ケリオンよ。君、どこか
          ら来たのかは知らないけど、ここは基本的に男の人は入っちゃいけないの。私
          がお家まで送ってあげるから、さあ、行きましょう」
 メレア「…………」

 メレア「ダン。僕は今日、素晴らしい女性に会ったよ。新しい家族、欲しくない?」
 ダン「まだ帰ってなかったのか。世迷言を言ってないで、さっさと帰れ」
 メレア「ステファニー・ケリオンっていう人なんだ。デートを申し込みたいから、取り次いでもらえ
      ないかな?」
 ダン「! ……五秒以内に消えろ。本気で殺すぞ」
 メレア「うわ、本気の目だ。わ、分かったよ、今日は帰るよ。………どうしてあんなに怒ったん
      だろう?」

 ノーフェイス「激闘の予感がしますね。面白くなってきました。ふふふふ……」



ショート177.
SEED学園悩み相談室

その1.
場所は学園の片隅にある空き部屋です

 タリア「学生たちの悩みを解決するための施設、という事で悩み相談室を作ったのはいいと思
      います。ですが…」

 デュランダル(牧師の服を着ている)「悩める子羊たちよ、私に何でも相談したまえ。どんな悩
                        みも解決してみせよう」
 タリア「凄く胡散臭い感じがするのはなぜでしょう? そしてどうして私にまでシスターの服を着
     せるんですか?」
 デュランダル「私の趣味だ」
 タリア「言い切りやがった。このエセ神父め」


その2.
まあ気持ちは分かるけどね

 デュランダル「お、今日の子羊が来たぞ。君の悩みは何だね?」
 カガリ「はい。私には付き合っている男性がいるんですが、最近、その男性に声をかける女性
      が多くて……」
 デュランダル「恋の悩みか。ライバルが多いのは大変な事だ。ならば排除したまえ。主もお許
          しになるだろう」
 カガリ「! そうか……。殺られる前に殺れ、取られる前に消せ、という事ですね。ありがとうご
      ざいます!」
 タリア「ちょっ、ちょっとカガリさん! ……行ってしまった。学園長、自分からトラブルの種を巻
      くような事をして、一体何を考えているんですか!」
 デュランダル「教頭。私はこの学園の真理を悟ったのだよ」
 タリア「真理?」
 デュランダル「うむ。『面白ければ全て良し』。『ギャグは法を超越する』。そして、『どうせ私達 
          が取り締まってもトラブル続出しているんだから、こうなったら私たちも楽しんで
          やろう』」
 タリア「ただのヤケクソじゃないですか。学園長の罷免を要求します!」


その3.
人、それを『口封じ』と呼ぶ

 タリア「カガリさんとルナマリアさん、メイリンさん、カノンさんの四人が大激突。全員、全治一週
      間のケガ、か……。お見舞い品は学園長に金を出させて、豪華な物を送りましょう」



ショート178.
SEED学園魔法少女伝説・始まり

その1.
ある意味、最悪のキャスティング

 アスラン「…………何だ、あの、昼間からパジャマとナイトキャップを着ている男は。背中につ
       いている白い羽、ピクピクと動いているぞ。ひょっとして本物の羽なのか?」
 ユウナ「お! 君、僕の姿が見えるんだね。僕の名はユウナ。妖精の国の王子様さ。実は今、
      この人間界に恐ろしい敵が侵入しているんだ。僕はそいつを倒す為に…って、君、そ
      のトランペットは何?」
 アスラン「音撃管・烈風。この前、テレビで見て、試しに作ってみた妖怪退治用の武器だ」
 ユウナ「ふーん。で、どうしてそいつの銃口を僕に向けるのかな。僕は魔化魍じゃないんだけ 
      ど」
 アスラン「ちっ」
 ユウナ「舌打ちするな」


その2.
人選は慎重に

 アスラン「妖怪と間違えた事は謝る。だが、君も悪いぞ。人間と同じサイズのくせに妖精だなん
       て、信じられない」
 ユウナ「人間のイメージを押し付けるな。それより、さっきの話の続きだけど、人間界では妖精
      はその力を充分に発揮できない。そこで僕の力を使って戦ってくれる女の子、魔法少
      女が必要なんだ」
 アスラン「魔法少女?」
 ユウナ「条件は僕の姿が見える事。結界に隠された僕の姿が見えるという事は、魔法を使え 
      る素質があるという事だからね」
 アスラン「なるほど。じゃあ俺にも魔法を使える素質があるという事か。だったら俺が戦おう。 
       女の子に危険な戦いをさせる訳にはいかないからな」
 ユウナ「いや、それはダメだ。僕の力を使えるのは女の子だけなんだ」
 アスラン「どうして?」
 ユウナ「僕がそれを望んでいるからだ!」
 アスラン「えーと、烈風はどこに閉まったかな? ああ、あったあった」
 ユウナ「いや、だからそいつの銃口を向けるのはやめてくれ。僕に万が一の事があったら…」
 アスラン「あったら?」
 ユウナ「僕の父上が来るぞ。父上は妖精界の王様なんだ。凄いんだぞ。偉いんだぞ」
 アスラン「一つだけ聞かせてくれ。その父上とやらもお前と同じ格好をしているのか?」
 ユウナ「もっと凄いぞ。フリフリドレスに蝶ネクタイという妖精の国の王の正装を着ている。頭 
      はハゲてるけど」
 アスラン「ゴメンナサイ。地に頭をつけて謝りますから、その人だけは呼ばないでください」


その3.
探してみよう

 ユウナ「という訳で、僕の姿が見える女の子を捜そう。君も手伝ってくれ」
 アスラン「ああ。だが、そう簡単には…」
 ガーネット「あらアスラン、こんな所で何してるの…って、そっちの不気味なコスプレしている人
        は誰? アスランの友達?」
 アスラン「違う! それだけは断じて否定する!」
 ユウナ「おお、美しい人! あなた、僕の姿が見えるんですか? では、僕に力を貸して…」
 ガーネット「! 寄るな、この変態!」
 ユウナ「ぐおっ!」
 アスラン「おお、見事なアッパーカット。ガーネット姉さん、妖精も殴れるのか。魔法少女になら
       なくても、あの人は無敵だな」


その4.
楽天家? それとも、ただのバカ?

 ラクス「あら、アスラン。そちらの翼を羽ばたかせながら空を飛んでいる、不気味なお方はどな
      たですか?」
 カガリ「う、うわああああああ! な、何だアスラン、そいつは! 寄るな、触るな、近づくな!」
 フレイ「な、何、その羽の生えたカッコ悪い人。アスランが作った新しいロボット?」
 ルナマリア「ア、アスラン先輩、あの、友達は選んだ方がいいですよ」
 ステラ「…………うっ。気持ち悪い」
 ミナ「あ、あのー、アスランさんの隣にいるパジャマを着た人、ここは学校で、部外者は立入禁
    止なんですけど……」

 ユウナ「僕の姿が見える人がこんなにいるなんて……。この街は人材が豊富ですね。しかも 
      みんな美人だし。いやあ、楽しくなってきたなあ」
 アスラン「その前向きな性格だけは見習いたいと思う。いや、現実を見ていないだけか?」


その5.
で、結局こうなりました

 アスラン「一つ訊くが、魔法少女になるにはお前の力が必要なのか?」
 ユウナ「いや、このブレスレッドを付ければ大丈夫。こいつには妖精の国の魔力がたっぷり詰
      まっているからね。これを素質がある人が付ければ、いつでもどこでも誰でも魔法少
      女に…」
 ?「ふーん。つまり、魔法少女にあんたは必要ない、ってわけだ」
 ユウナ「えっ?」

 ガーネット「えー、それじゃあここに集まった七人の交代制で魔法少女をやりまーす。スケジュ
        ールを調整するから、各自、体が空いている日を教えてー」
 フレイ「私は来週の火曜日ならOKよ。部活がちょうど休みなのよ」
 カガリ「私は日曜はダメだ。部の練習があるからな。ルナマリアもそうだろう?」
 ルナマリア「ええ。他の日は何とか抜けられますけど」
 ステラ「ステラはいつでもいいわよ。サッカー部のマネージャーの仕事、何とかごまかすから」
 ミナ「ごまかしちゃダメですよ。私も手伝いますから、頑張ってください。あ、私はいつでもいい
    ですよ。空いた日に入れてください」
 ラクス「わたくしは芸能活動の方が忙しいので、不定期になってしまいますわね。それでよろし
      ければ…」

 アスラン「盛り上がっているなあ。みんな、そんなに魔法少女になりたかったのかな? 男の 
       子が変身ヒーローに憧れるのと同じようなものか。ところで…」
 ユウナ「……………」
 アスラン「おーい、生きてるか?」
 ユウナ「……………」
 アスラン「へんじがない。ただのしかばねのようだ」
 ユウナ「気を失っていただけだ! 勝手に殺すな!」
 アスラン「これも何かの縁だ。墓ぐらい作ってやるか」
 ユウナ「だから殺すなと…うわっ! こら、土をかけるな! ぺっぺっぺっ! ぐあっ!」


その6.
実は一番の被害者

 キラ「アスラン、昨日、君が昼間からパジャマとナイトキャップを着て、背中に羽みたいな飾り 
     物をつけた変質者と一緒にいるのを見た、っていう人がいるんだけど……あっ、どうして
     逃げるの? アスラーン!」



ショート179.
SEED学園魔法少女伝説・カガリ編

その1.カードも作っちゃいました。本編でも人造カードはあったし、いいよね?

 ユウナ「まあ色々あったが、魔法少女は誕生した。それも7人も。しかもみんな美人。ふふふ 
      ふふふふ……」
 アスラン「その不気味な笑いをやめろ。また埋められたいのか」
 ユウナ「ああ、これは失礼。って、どうして君がここにいる? 君はもう用済みだ。あっちへ行 
      け、しっしっ。ん? そのギターみたいな物は何だ?」
 アスラン「音撃弦・烈雷。剣としても使えるスグレモノだ」
 ユウナ「へえ、それは凄いなあ。って、私は魔化魍じゃないって、何度言えば…」
 アスラン「じゃあこっちを使おう。重醒剣キングラウザーだ。ロイヤルストレートフラッシュで灰 
       にしてやる」
 ユウナ「私はアンデッドでもない! ついでにオルフェノクでも、ミラーワールドのモンスターで 
      もアンノウンでもグロンギでもない!」
 アスラン「ちっ。色々作ったのに…」
 ユウナ「舌打ちするな! 君、何気にこの世界で一番の危険人物だな」


その2.読者の皆さんは真似しないように(誰の、とは言いません)

 カガリ「道の真ん中で何をやっているんだ、お前達は」
 アスラン「カガリ! あ、ああ、今日は君が魔法少女をやるって聞いて、心配になって来てみた
       んだ。大丈夫なのか?」
 カガリ「ああ。まあ何とかなるだろう。心配するな、私だってやる時はやるぞ」
 ユウナ「素晴らしい! それでこそ私が選んだ魔法少女だ」
 カガリ「……お前に褒められても、ちっとも嬉しくないな。まあいい。ブレスレッドをよこせ」
 ユウナ「ああ、頼むよ、カガリ」
 アスラン「あれ? ブレスレッドは前回、ユウナから取り上げたんじゃ…」
 カガリ「あの後、こいつが泣いて『うえーん! 返して、返してよー!』と、うるさくまとわり付くか
      ら返してやったんだ。しつこい男だ」
 アスラン「……まあ、他人の物を取り上げたカガリ達も悪いが、ユウナ、君は妖精の国の王子
       なんだろう? プライドというものは無いのか?」
 ユウナ「僕は女の子の味方だからね。女の子を怒らせるくらいなら、この頭、地面にめり込む
      までこすり付ける! いや、この体を埋めても構わない!」
 アスラン「立派な覚悟だ。じゃあ、ご要望にお答えして」
 ユウナ「いや、今のはものの例えというもので……。だから、穴を掘らないで。スコップをこっち
      に向けないで、ね?」


その3.路地裏にて

 ユウナ「ブレスレッドの変身機能のテストをしよう。カガリ、変身してくれ。君が思い浮かべた呪
      文を唱えて変身すれば、君が心の中で理想としている魔法少女の姿になるはずだ」
 カガリ「よし、ブレスレッド装着! 行くぞ、魔法変身、マージ・マジ…
 アスラン「待て! 幾らなんでもそれはマズい!」
 ユウナ「大丈夫。呪文を全部言わなくても変身するから、著作権には触れない」
 アスラン「いや、そういう問題じゃないと思う。と言ってる間に変身したな」
 カガリ「ああ。どうだアスラン、似合うか?」
 ユウナ「うんうん、よく似合っているよ、カガリ! アクション性重視のスーパー戦隊風スーツ。
      スーツの色はピンク。顔もバイザー付きのヘルメットで隠しているし、見事な変身ヒー
      ロー、いや、ヒロインだ!」
 カガリ「お前の意見は聞いていない。アスラン、どうだこの服、似合うだろ?」
 アスラン「あ、ああ、よく似合っているよ。けど……」
 カガリ「けど?」
 アスラン「やっぱり正義のヒロインが嘘をつくのはいけないと思う。その胸、いくらなんでも大き
       すぎ…」
 カガリ「防具を埋めているんだ! 変な想像はするな! ジー・ジー・ジジル! くらえ、マジパ
     ンチ、ファイヤースクリューアッパー!」
 アスラン「ごふおっ!」
 ユウナ「たーまやーーーー。今回は特撮ネタが多いな」


その4.意外な、というか「どうしよう?」な真実

 アスラン「ところでユウナ、カガリ達が戦う敵って、どんな奴なんだ? 魔化魍だったら俺の作 
       った音撃武器でも倒せると思うんだが…」
 ユウナ「残念ながら、君の作った武器は奴らには効かない。奴らは機械で出来ているからな」
 カガリ「機械? 魔法少女ものの敵だから、敵は魔界の悪魔とか、ハンサムな宇宙人だと思っ
      ていたんだが……」
 ユウナ「奴らの名は機械帝国。恐ろしい敵だ。妖精の国は奴らのせいで滅亡寸前だ。この世
      界にも、もう既に奴らの尖兵が入り込んでいる」
 カガリ「そ、そんなに恐ろしい敵なのか……」
 アスラン「組織名は在り来たりだけどな」
 ユウナ「機械帝国の大将軍自ら、こちらの世界に来ているはずだ。多くの妖精たちを葬ってき
      た歴戦の強者だ。油断すれば、君たちでもタダではすまないぞ」
 アスラン「いつになくシリアスだな。で、その大将軍の名は?」
 ユウナ「大将軍ダブルG。元は人間だったが、機械どもに魂を売って、脳だけで生きている男
      だ。くれぐれも油断するな。奴は策に優れ…って、二人とも、どうかしたのか?」
 アスラン「あー、いや、その……どこが聞いたような名前なような、そうでないような」
 カガリ「二年前にどこかの学校で姿を見たような、見ていないような。で、私たちに負けて学校
      ごと姿を消したような、そうでないような」
 ユウナ「?」



ショート180.
SEED学園魔法少女伝説・ラクス編

その1.任務継続

 ラクス「まあ、そうだったんですか。それでは、私たちが倒すべき敵は、二年前にもう倒してし 
      まったのですね」
 アスラン「ああ。話を聞いてみると、ユウナは本来、二年前にこっちの世界に来るはずだった 
       らしい。だが、世界の境を超える際に機械帝国の攻撃を受けて…」
 ラクス「本来、来るべきはずの時代より二年も後に来てしまった、と?」
 アスラン「そうみたいだ。しかも本人はその事に気付いていなかったんだ。教えてやったら、さ
       すがにショックを受けていた」
 ラクス「では魔法少女も取り止めですか? 残念ですわ。せっかく魔法少女用の特別コスチュ
      ームを考えましたのに。キラも「よく似合うと思うよ」と褒めてくださって、楽しみにしてい
      たのですが…」
 アスラン「いや、ダブルGは死んだわけじゃない。もしかしたらまたこの街に戻ってくるかもしれ
       ない。だから当分はこのまま…」
 ユウナ「君たちにはこのまま魔法少女を続けてもらうよ! 今後ともよろしく!」
 アスラン「お前は帰れ。生命力だけは強い、このゴキブリモミアゲ男め」


その2.所要時間は四分以上。ちなみに服はプリンセス風

 ラクス「それでは変身いたしますわ。♪〜」
 アスラン「自分の歌をBGM&変身呪文にしているのか。さすがラクス、隙が無いな」
 ユウナ「そうだね。著作権の問題で歌詞が書けないのは残念だけど」
 アスラン「作者は楽でいいと思っているみたいだがな。それにしても……」
 ラクス「♪〜」
 アスラン「いつまで歌うんだ? もしかしてフルコーラス歌わないと変身できないのか?」
 ユウナ「僕は構わないけどね。うーん、やっぱり長い髪の女性はいいねえ」
 アスラン「黙れ、このスケベゴキブリ」



ショート181.
SEED学園魔法少女伝説・ガーネット編

その1.誰もが思ったこと

 アスラン「…………」
 ユウナ「…………」
 ガーネット「な、何よ?」
 アスラン「魔法…『少女』?」
 ユウナ「もう二十歳なのに?」
 ガーネット「うがあーーーーーーっ!」
 アスラン「うわ、キレた!」
 ユウナ「でも、やっぱり無理があると……ギャアアアアアアアッ!!」


その2.服がオーバーサイズ、いや、そういう問題じゃないか

 ガーネット「いいのよ、女の心は永遠に『少女』なんだから! それじゃあ変身するわよ!」
 アスラン(頭にデカいコブが出来ています)「まあいいですけど、姉さんの好きな『変身ヒーロー
                           風な魔法少女』はもうカガリがやってますよ。スタ 
                           イルが重なるのはSS的にはマズいんじゃ…」
 ユウナ(顔がボロボロです)「確かにマズいな。魔法少女も個性を重視しないと」
 ガーネット「変身!」
 アスラン「聞いてない。……って、そ、その学生服とステッキは! そして手に持っているその
       カードは、まさか、まさか!」
 ユウナ「ぎゃああああああっ!! は、犯罪者がいる! 神をも恐れぬ悪魔が、いや、魔女 
      がいる! 誰か助けてーーーーっ!」
 アスラン「あ、一人で逃げるな、ユウナ! 俺も一緒に!」
 ガーネット「って、ちょっと、待ちなさいよ、あんた達! ………逃げられた。あのアニメを参考
        にしたこの服、そんなに似合わないかしら? ニコルは『スカート姿のガーネットさ
        ん、いつもと違う感じがして、凄く可愛いですよ』って言ってくれたんだけど」



ショート182.
SEED学園魔法少女伝説・フレイ&ステラ編

その1.ぶっちゃけありえな…くもない?

 アスラン「君たちはコンビなのか?」
 ステラ「声が似てるから……」
 フレイ「ええ。これを機会にこの子と親しくなって、次のイベントに参加してもらうわ」
 アスラン「イベント?」
 フレイ「あ、う、ううん、何でも無いわ。それじゃあ、行くわよ、ステラ!」
 ステラ「うん……」
 フレイ「せーの!」

 フレイ&ステラ「デュアル・オーロラ・ウェーブ!

 アスラン「……まあ、二人組という事で、何となく見当は付いていたけど…」
 ユウナ「フレイが黒で、ステラが白か。うんうん、いいねえ。イメージピッタリ!」
 アスラン「黙れ、この妖怪ムラサキモミアゲ」


その2.マックスハート!

 ラクス「三人目は、やはりわたくしがやるべきなのでしょうか?」
 アスラン「かもしれませんね。でも、声優ネタは程々に」



ショート183.
SEED学園魔法少女伝説・ルナマリア編

 ルナマリア「私の名前の『ルナ』って、月という意味があるの。という訳で、ムーン・ブリズムパ 
         ワー、メーク…」
 アスラン「ダメだ! それだけはダメだ! あの人の怒りを買う事になる!」

 マリュー「!? 今、私の魂を揺さぶる呪文が聞こえたような気がしたんだけど。……気のせ 
       いかしら?」



ショート184.
SEED学園魔法少女伝説・ミナ編

 ミナ「え、ええっと、それじゃあ……変身!」
 アスラン「…………」
 ユウナ「…………」
 ミナ「? あ、あの、どうして二人とも泣いているんですか? 私の格好、どこか変ですか?」
 ユウナ「いや、変じゃない。変じゃないよ……」
 アスラン「とんがり帽子に黒マント。手には空飛ぶ魔法のホウキ。普通だ、もの凄く普通だ。で
       も、それがいい。君はそれでいいんだ!」
 ユウナ「そうだ! 君は君の良さを、その汚れなき魂の輝きを保ってくれ! それが僕たちの
      心からの願いだ! なあ、アスラン!」
 アスラン「ああ、そのとおりだ! 頼むぞ、ミナ・ハルヒノ! 僕たちの願いを守ってくれ!」
 ミナ「? は、はあ……。この二人、何があったんだろう? まるでこの世の地獄を見てきたよ
    うに疲れ切っているのと関係あるのかな?」


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