SEED学園編 PHASE−18
ショート251.
スーパーカーニバル編 狂乱! バカップル決定戦

その1.ある意味、羞恥プレイ(コラコラ)

 レイ「どうも、司会進行役のレイ・ザ・バレルです。それではこれより、SEED学園バカップル決
    定戦を開始します。ルールは簡単。エントリーされたカップルの皆さんには、こちらから出
    題される課題をこなしてもらいます。その課題をこなし、最後まで残ったカップルが、最強
    にして最高のバカップルです。優勝賞金は三十万円。皆さんの健闘を祈ります」

 第一課題・観衆の前でキス

 キラ「初歩的な課題だね」
 アスラン「ああ、まずは様子見というところだな」
 カガリ「そ、そうか? いきなりハードルが高いような気がするんだが……」

 ニコル&ガーネット……「簡単、簡単」(byガーネット)「ええ、そうですね」(byニコル)と
               あっさりクリア。しかもディープキス。
 ゼノン&ミナ……ミナは顔を真っ赤にしたが、ゼノンの方からキスをしてクリア。ちなみに
            これがこの二人のファーストキス。
 ダン&ステファニー……ステファニーは慌てたが、ダンの方からキスをしてクリア。
 シン&ステラ……ステラがシンのほっぺたにキスを。「唇同士のキス」とは限定されてい
            ないのでクリア。観客席のルナマリアの視線が冷たい。
 イザーク&フレイ……「出来るか!」(byイザーク)「我慢しなさい! 三十万あればあの
              本もあの資料も買えるんだから!」(byフレイ)と強引にクリア。
 ディアッカ&ミリアリア……キスを迫ったディアッカを、ミリィが条件反射でカウンターパン
                 チ。脱落。
 バルトフェルド&アイシャ……大人の余裕であっさりクリア。
 デュランダル&タリア……こちらもあっさりクリア。タリアは少し困っていた。
 サイ&ルミナ……お互いに顔を赤くして、頑張ったけどキスは出来ず、脱落。

 キラ「やっぱりサイ達にはハードルが高かったみたいだね」
 アスラン「ああ。バカップルとしては未熟だな」
 カガリ「そうだけど、あの二人が一番マトモなカップルのような気がするぞ。私は間違っている 
      のか?」


その2.戦争は始めるより、終わらせる事の方が難しい

 第二課題・お互いの悪口を言い合った後、仲直りしてください

 キラ「ケンカするほど仲が良い、ってやつだね。僕は参加してもここまでだったね。ラクスの悪 
    口なんて思いつかないから」
 カガリ「このバカップルめ」

 ニコル&ガーネット……悪口を言い合った後、あっさり仲直り。ただし、ニコルの方はか
               なりヘコんでいました。ガーネット、実はかなりの毒舌家。
 ゼノン&ミナ……ミナに「ちょっと怖い人」と言われたゼノンがヘコみ、ここで脱落。意外
           と繊細な人だったようです。
 ダン&ステファニー……ステファニーに「思考がオッサンっぽい」と言われたダンは、な 
               ぜか納得。クリア。
 シン&ステラ……ステラに「シン、抱き付き魔」と言われ、オロオロするシン。何とかクリ
            アしたが、ルナマリアの表情がますます怖いものに。
 イザーク&フレイ……この課題はこの二人の独壇場。観客の方がハラハラするほどの 
              悪口の言い合いの後、仲直り…したのかどうかは微妙ですが、ク
              リア。
 バルトフェルド&アイシャ……「最近、声が変わったな」というバルトフェルドの何気ない
                   一言にアイシャが大ショックを受け、脱落。理由は不明。
 デュランダル&タリア……悪口というより、タリアのツッコミが冴えまくり、クリア。デュラ 
                 ンダルは余裕の表情。ちょっと額に脂汗が浮き出てたけど。


その3.このゲームの敵は相手? それとも自分?

 第三課題・連想ゲーム。二人とも五問同じ解答だったらクリア。

 アスラン「思考パターンでもバカップルかどうか決めようというわけか。厳しいな」
 キラ「そうだね。考え方が違うから惹かれあう、というのもあるし。僕とラクスは似た者同士だけ
    どね」
 アスラン「確かにその通りだが、自分で言うな」

 ニコル&ガーネット……ニ問目でまさかの脱落。問題は「細いものと言えば?」。ニコル
               は「鉛筆」、ガーネットは「槍」。ガーネットのバイオレンス思考を
               読み切れなかったニコルのミス。
 ダン&ステファニー……五問全てを完璧に解答し、クリア。息も合ってきました。
 シン&ステラ……ステラの不思議思考を読み切れず、一問目で脱落。問題は「海と言え
            ば?」。答えはシンは「魚」、ステラは「しょっぱかった」。ルナマリア、よ
            うやく平静に。
 イザーク&フレイ……三問目で脱落。問題は「楽しい事と言えば?」。イザークは「部活
              動」、フレイは「本を書くこと」。観客席のナタルが力強く頷いてい 
              ました。
 デュランダル&タリア……こちらも完璧に解答し、クリア。タリアの思考を読み切ったデュ
                ランダルの勝利。

 アスラン「くっ、まさかガーネット姉さんが脱落するとは……」
 キラ「残念だったね、アスラン。残ったのは二組か。次で決着がつきそうだね。ダン、ステファニ
    ー先生、頑張って」


その4.ちなみにキラはダン&ステファニーに賭けています

 第四課題・男性の方が女性にプロポーズしてください

 カガリ「い、いいのか? 一生を決めるこんな大切な事を学校の行事でやっても」
 キラ「課題を決めた人はシャレのつもりなんだろうけど、ここまで勝ち残ったカップルなら、本当
    のプロポーズになるかもしれないね」
 アスラン「それは無いだろう……と言い切れないのが怖いな」

 ダン&ステファニー
  ダン「……回りくどいのは好きじゃない。結婚してくれ!」
  ステファニー「あなたらしいプロポーズね。ええ、喜んで」

 ルナマリア「ステファニー先生、すっごく嬉しそう。ちょっと羨ましいなあ……」
 観客席に戻ってきたシン「? そこでどうして俺の顔を見るんだよ?」
 ルナマリア「…………バカ!」
 シン「???」
 ステラ「シン、本当に鈍感……」

 デュランダル&タリア
  デュランダル「…………」
  タリア「…………」

 キラ「あれ? 校長も教頭先生も動かなくなっちゃったね」
 アスラン「校長の顔が青ざめているぞ。何か嫌な事でも思い出したのか?」

 そのままタイムアップ。優勝はダン&ステファニー

 キラ「おめでとう。鏡伝の方だと、主人公カップルなのにイマイチ目立っていないんだけどね」
 ダン&ステファニー「それを言うなあああああああっ!!」


その5.第五課題以降は、永遠の謎です

 アスラン「思ったより早く決着がついたな。実力者揃いだから、もう少し長引くかと思ったが」
 レイ「ええ。俺もそう思って、色々と課題を考えて、用意していたんですけどね。残念です」
 キラ「そうなんだ。どんな課題を考えていたの?」
 レイ「聞きますか? 第五の課題は……」

 レイ「……とまあ、こういう課題をやってもらう予定でした」

 アスラン「そ、そんな事をやらせるつもりだったのか! 参加しなくて良かった……。そして第四
       課題までで終わって良かった。本当に良かった!」
 キラ「レイ、君って凄いね。僕もアスランと同じ意見だよ」
 レイ「ありがとうございます」
 キラ&アスラン「いや、褒めてないから」



ショート252.
スーパーカーニバル編 障害が多いほど盛り上がるのです

 バルトフェルド「えーと、障害物競争の障害物はコールタールの水溜りに、火薬を減らした地 
          雷、深さ5メートルの落とし穴と、幅わずか3センチ&高さ5メートルの平均台、
          それから……」
 ナタル「学校の障害物競走の障害とは思えませんね」
 バルトフェルド「ええ。けど、みんな、それを難なくこなしてますからねえ」
 ナタル「教師としては喜ぶべきなのか、憂うべきなのか、複雑な心境です」

 (ちなみに現在走っているのは、三年代表のキラとアスラン、二年代表のダンとレヴァスト、一
 年代表のシンとインパルス。全員、余裕で障害を突破しています)

 バルトフェルド「来年の障害物競走の障害は、もっと厳しい物を用意した方がよさそうですな」
 ナタル「そうですね。その方面のプロを呼んできましょう。プロの方が自信喪失しそうな気もしま
      すが」



ショート253.
スーパーカーニバル編 一日目終了

その1.振り返ってみれば

 ミリアリアの放送「終了時刻になりました。本日はSEED学園高等部の学園祭にお越しくださ 
            り、ありがとうございます。明日も多くのイベントを用意しておりますので…」

 デュランダル「ようやく終わったか」
 タリア「ええ、一日目が終わりました」
 マリュー「模擬店の方は、イチャモンをつけてきたチンピラ風の客をシン君とレイ君がタッグで 
       追い払ったり、行列に割り込んできた人をカガリさんがバックドロップでKOしたり」
 バルトフェルド「体育祭の方は障害物競走用の爆発物が誤爆したり、爆竹が観客席に飛んで 
           しまって大騒ぎになったり」
 劾「校舎内ではラクス・クラインの写真を隠し撮りしようとしたカメラマン達を、キラ君が一人で 
   片付けたり」
 ナタル「他校からの来賓の方々があまりに勝手な行動をするので、ちょっと懲らしめたり」
 デュランダル「……色々な事があったな。だが、」

 全員「平和な学園祭だったなあ」

 デュランダル「明日も今日のように平和な日であればいいのだがね」
 マリュー「そうですね」
 タリア「教師全員、警戒を怠る事無く、学園祭を無事に進行させます」
 デュランダル「ああ、任せるよ。君達には期待している」

 覗き見していたムウ「しばらく見ない間に、みんな逞しくなっているなあ。俺、戻ってもついてい 
              けないかも……」


その2.二日目は嵐の予感つーか確信

 メレア「今日は様子見。明日は……ふふふふふふふふ。待ってなよ、SEED学園。そしてバカ
      息子! バカップルになったのを喜べるのも一日だけだ!」

 ユウナ「…………はっ!? ぼ、僕は気を失っていたのか。くっそー! せっかくのお祭りだっ
      たのに寝てしまうとは! ようし、明日こそは!」

 プロヴィデンス「偵察は終了だ。この世界の人間どものデータも集まった。明日の祭りでは更な
           るデータ収集を行なう。四天王ならびに機械帝国の民達よ、帝国の為に力を
           尽くせ!」
 機械帝国の面々「ははーっ!」

 ミーア「うふふふふふふ。待ってなさいよ、アスラン。明日こそは!」
 メイリン「明日こそは!」
 カガリ「アスランと一緒に……!」

 アスラン「! な、何だ、この今まで以上の悪寒は?」



ショート254.
スーパーカーニバル編 二日目開幕

 キラ「いよいよ二日目だね。今日は何があるんだっけ?」
 アスラン「運動場では100m競争の決勝、綱引き、玉入れ、障害物競走の決勝。第一体育館
       ではラクスの特別コンサート。第二体育館では男子vs女子によるSEED学園ウルト
       ラ対抗クイズの予選、武道場ではSEED学園大武闘祭の予選……。主だったイベン
        トはこんなところだな」
 キラ「どのイベントも楽しそうだね。でも、僕はほとんど参加する方になるから、楽しめないのは
     ちょっと残念だな」
 アスラン「お前も大変だな」
 キラ「アスラン程じゃないよ」
 アスラン「……まあ、な」
 キラ「メイリンやミーアはともかく、カガリからも逃げる必要は無いと思うんだけど」
 アスラン「気が休まらない事に変わりはない。カガリと一緒にいるところを他の二人に見つかっ
       たら……。そしてそれに対してカガリが何をするか……」(ブルブルガタガタ)
 キラ「炎の中を爆弾を抱えて歩いているようなものだね」
 アスラン「その通りだ、キラ!」
 キラ「…………力一杯言うような事じゃないと思うんだけど。アスラン、君の無事を祈るよ」



ショート255.
スーパーカーニバル編 メレア・アルストルが苦手なもの

その1.何やってんだノーフェイス

 メレア「スーパーカーニバルも二日目か。今日こそステファニー先生と二人きりになって、あの
     バカ息子の前で……ふふふふふふ」
 ノーフェイス「メレア様」
 メレア「あ、ノーフェイスか。あの二人は見つかったかい?」
 ノーフェイス「はあ、見つけるには見つけましたが、その……」
 メレア「?」
 ノーフェイス「校舎裏でキスをしてました」
 メレア「!」
 ノーフェイス「更にその先も」
 メレア「な、な、な……」
 ノーフェイス「もうすっごい事になっています」
 メレア「…………」
 ノーフェイス「詳しく書いたら、このSSが18禁になってしまいますので言えません。どうしても知
         りたいのなら、二人のデートを盗み撮りしたこの盗撮ビデオを…」
 メレア「貸せ! 僕は家に戻る! 後は任せる!」
 ノーフェイス「御意」


その2.確かに言ってませんね

 メレア「ふふふふふふふふ……。ビテオ、セットオン! 18禁用ビデオ観賞用セット、準備O 
      K! それじゃあ……再生、ゴーーーッ!」

 ダン「あ、ノーフェイスじゃないか。来てたのか」
 ステファニー「こんにちは、ノーフェイスさん」
 ノーフェイス「どうも。お二人ともお元気そうですな。さすがSEED学園一のバカップルです。結
         婚式はいつですか?」
 ダン「からかうなよ。ところで、お前が来ているという事は、あいつも……?」
 ノーフェイス「いえ、メレア様は自宅でビデオを見ています」
 ダン「ビデオ?」
 ノーフェイス「はい。18歳未満は見ない方がいい、つーか確実に心臓が止まるだろう、超A級 
         のスプラッターホラーサイコサスペンス和風ビデオです」
 ダン「へえ、あいつホラーは嫌いじゃなかったっけ? 見れるようになったのか?」
 ノーフェイス「大丈夫です。セクシー路線も入っていますから。あるカップルがデートでイチャイ 
         チャして、いざ事に及ぼうとしたら二人の事を盗み撮りしていたストーカーがバケ
         モノになって殺しまくる、という作品です」

 自宅のメレア「……………」(気絶しています)

 ノーフェイス「私は『二人のデート』とは言いましたが、『ダンとステファニーのデート』とは言って
         ません。祭りの時ぐらい羽を伸ばさせてください」


その3.先客万来(字が違います)

 ノーフェイス「それでは私はこれで。あ、お二人に一言」
 ダン「ん?」
 ステファニー「何ですか?」
 ノーフェイス「校舎裏は意外と人目につきやすい。イチャつくのなら誰もいない運動部の部室が
         オススメです」
 ダン「!」
 ステファニー「!」
 ノーフェイス「もう先客がいますけどね。では」

(サッカー部の部室)
 キラ「?」
 ラクス「どうかしましたか、キラ?」
 キラ「ううん、誰かに呼ばれたような気がしたんだけど……気のせいかな?」



ショート256.
スーパーカーニバル編 100mの死闘

その1.『本物』があるのは万が一に備えて、だそうです

 ミリアリア(アナウンス)「それではこれより100m競争の決勝を開始します。過酷な予選を勝ち
                抜いた6名の選手の入場です!」

 アスラン「同じ三年だが、負けないぞ、キラ!」
 キラ「うん、手加減抜きで勝負しよう」
 スティング「ふん。一年の意地を見せてやる」
 レイ「シンはキラ先輩に負けて予選落ちか……。俺がやるしかないな」
 ダン「二年で勝ち残ったのは俺だけか。だが、一位に入れば!」
 ロウ「うーん、久しぶりの出番だから張り切って走ったら、予選を通過しちまった。まあ、やれる
     だけやってみるか」

 「位置について、よーい」

 ブシュ!

 ルナマリア「変な銃声ね。体育祭のスタートってもっと派手な音が出るんじゃ…」
 ラクス「サイレンサー付きの銃ですから」
 カガリ「本物の銃声を激しく鳴らすわけにはいかないからな」
 ルナマリア「そういえばそうですね。……あれ? 何か間違っているような気が……」


その2.1.1倍

 ミリアリア「ゴール! なんと、六人全員がほぼ横一列! 優勝候補のキラ選手やアスラン選 
       手はともかく他の四人、特にロウ選手の奮闘は予想外です。久しぶりの出番なので
       張り切ったのでしょうか? 明日、筋肉痛にならない事を祈っています」
 ロウ「大丈夫、大丈夫。そんなヤワな鍛え方はしてねえよ。……はあ〜〜〜〜」
 ミリアリア「判定は写真判定に持ち込まれました。結果は……出ました! 1位はキラ選手、2
        位はダン選手、以下、アスラン選手、スティング選手、ロウ選手、レイ選手です。六
        人ともよく頑張りました。皆さん、盛大な拍手を!」

 デュランダル「ふむ、いい勝負を見せてもらった。健全な精神は健全な肉体に宿る。教育者と 
          しては嬉しい限りだ」
 タリア「そのセリフ、賭けのチケットを手にしていなければ、もっと良かったんですけどね」
 デュランダル「連番で買ったのは失敗だった。たとえ倍率が低くても、キラ君の単勝で買うべき
          だった。私もまだまだだな」
 タリア「教育委員会に通報すべきかしら……」



ショート257.
スーパーカーニバル編 機械帝国の危機

 プロヴィデンス「祭りとは人間の欲望が集まり、発揮される場所と聞く。人間についての詳細な
           データが集められそうだ、と思ったのだが…」

 ウラノス「くっ、この俺の磨き上げたナンパテクにも引っかからないとは、この学園の生徒はバ
       ケモノか? いや、まだだ、まだ終わらん!」
 ネプチューン「ほっほっほ。…………道に迷ってしまったぞ。お〜い、みんな、どこへ行ったん 
          じゃ〜〜〜?」
 プルート「おでん、たこ焼き、クレープ、焼きそば、チョコバナナにリンゴ飴……。うっぷ、た、食
       べ過ぎて動けない。でも幸せ……おえっぷ」
 デスティニー「ステラちゃーん、どこー? 俺とデートしようよー!」
 レジェンド「ちょっ、ちょっと、デスティニー! こんな大勢の人の前で恥ずかしい事をしないでく
        ださいよ!」
 デスティニー「俺はちっとも恥ずかしくない! 愛する女の名を呼ぶのは、男にとって至上の快
          楽なんだぞ!」
 レジェンド「そんなのを至上の快楽にしないでほしいなあ」
 ちっちゃいデストロイ「あわわわわ! あ、危なかった、もう少しで踏み潰されるところだった。う
               わ、い、犬がいる! 吠えないで、噛み付かないでーっ!」

 プロヴィデンス「どいつもこいつも浮かれすぎだ。はあ、本国に帰ろうかなあ」(深いため息)



ショート258.
スーパーカーニバル編 ルール無用のデスマッチ…ってオイ

その1.いざ、出陣

 ミリアリア「それではこれより、SEED学園高等部名物、玉入れ&綱引きを開催しまーす! 参
        加選手の皆さんは校庭に集合してくださーい!」
 シン「玉入れと綱引きが名物? しかも同時にやるのか? かなり無理があるような…」
 レイ「シン、今更、何を言っているんだ。そして見通しが甘い。この学園でやる玉入れや綱引き
    が普通のはず無いだろう」
 シン「そ、そうか。しかも『名物』なんて呼び名が付くって事は…」
 レイ「かなりハイレベルな競技という事だ。油断するな。ヘルメットと防弾チョッキは必需品だ。
    銃の安全装置も外しておけ」
 シン「ああ、分かった。玉入れ、気を付けろよ、レイ」
 レイ「お前もな、シン。綱引きの健闘を祈る」
 ルナマリア「……二人の会話がギャグじゃなくて本気なのが、痛々しいというか笑えないという 
        か。今更だけど、とんでもない学校に入っちゃったわね」


その2.教育機関のやる事じゃありませんね

 ミリアリア「それではルールの説明をします。と言っても、ルール自体は普通の綱引きや玉入 
        れと変わりありません。皆さん、頑張ってください。あとヘルメットや防弾チョッキは 
        ルール違反になりますので、着ている人は外してください」
 シン「ちえっ。けど、この競技ならヘルメットや防弾チョッキは必要ないな。玉も綱も普通の物だ
    し」
 レイ「ああ。考えすぎだったようだな」
 ダン「ふっ。甘いな、一年」
 シン「えっ?」
 キラ「確かにルールも普通。玉や綱も普通だよ。けど……」
 アスラン「一つでも多くの玉を入れ、一ミリでも長く相手の綱を引く。それが玉入れと綱引きの 
       基本的なルールだ。そして、定められたルールはこれだけだ」
 キラ「あとは武器や防具を使わない事」
 ダン「それさえ守れば、あとは何をしてもいい。そう、何をしても…」
 シン「えっ? という事は…」

 ミリアリア「それでは、SEED学園高等部名物『ルール無用の過酷な競技で世間の厳しさを知
        れ! キックだ、パンチだ、必殺拳だ! 無法の荒野の玉入れ&綱引き』、よーい、
        スタート!」


その3.その前に教育委員会に一報を

 デュランダル「世間の荒波に負けぬ肉体と精神の育成。これこそ我が学園の目指すものであ
          り、真の教育というものだ。そうは思わないかね、グラディス教頭?」
 タリア「その考え自体はご立派だと思います。大乱闘状態になっている競技場の様子を見なけ
     れば、ですが」
 デュランダル「ふむ、今年の生徒は皆、たくましいな。特に一年の奮闘には目を見張るものが
          ある。綱引きではシン君が、玉入れではレイが頑張っているぞ。おお、また一人
          倒した。見事だ、レイ」
 タリア「玉入れの玉は籠に入れるべきであって、人に向かって投げる物ではないと思います」
 デュランダル「大丈夫だ。中身は綿だけだ。普通の玉を使ってケガ人が続出してしまった去年
          の愚は繰り返さんよ」
 タリア「この競技自体をやめようとは思わないんですか」
 デュランダル「思わんね。お、綱が切れた。あれ程の太い綱を切るとは、両軍とも必死だな。こ
          れでこそSEED学園の体育祭だ」
 タリア「……校長も怖いですけど、一番怖いのは、この状況になれつつある私自身ね。本気で
     転職を考えようかしら」



ショート259.
スーパーカーニバル編 運命の出会い…なのかなあ?

その1.出会いは突然に

 ユウナ「あ」
 ストライク「あ」
 プロヴィデンス「あ」

 プロヴィデンス「……ふっ。妖精界のバカ王子と、プルートから報告のあった脱走者か。こんな
          所で会うとは奇遇だな」
 ストライク「四天王のプロヴィデンス! ど、どうしてここに……」
 プロヴィデンス「人間界の情報を集めているのだ。来るべき日の為にな」
 ストライク「妖精界の次は人間界を狙うつもりか! そんな事が許されると思っているのか!」
 プロヴィデンス「誰かに許してもらう必要など無い。我らは機帝グランドクロス陛下の意志に従
           うのみ。戦場から逃げ出した腰抜け兵に言われる筋合いは無い」
 ストライク「くっ……」

 ユウナ「ねーねー、そこの女の子、僕を守る魔法少女にならない? 今ならコスプレし放題だよ
      ー♪」
 ストライク&プロヴィデンス「ちったあこっちに関心持てよ、このバカ王子!」


その2.意外といいコンビかも

 ユウナ「関心を持てって言ってもなあ。僕、君達と戦うつもり無いし」
 プロヴィデンス「貴様がこちらの世界に来たのは、我々に対抗する力を求めてと聞いているが」
 ユウナ「最初はそのつもりだったんだけどね。魔法少女に選んだ連中はどいつもこいつも僕の
      言う事を全然聞かないんだ。唯一まともだったミナちゃんも彼氏が出来たら変わっちゃ
      ったし。もう僕の相手をしてくれるのは、ツッコミ役のアスランだけだよ。うう…」
 プロヴィデンス「貴様も苦労しているのだな。私も同じようなものだ。部下は言う事を聞かない 
           し、勝手な事ばかりやるし、ちょっと目を離すと迷子になっているし…」
 ユウナ「君も大変なんだね。焼きそば、ご馳走するよ」
 プロヴィデンス「感謝する。人間界の食物は美味いな」

 ストライク「なーんか意気投合しちゃってるなあ。ま、いいか。平和で」



ショート260.
スーパーカーニバル編 決戦! SEED学園大武闘祭(予選)

その1.大会会場は学園の武道場。武道館並に広いです

 ミリアリア(実況)「さあ、ついに始まりました、去年大好評だったSEED学園、いえ、この町で最
            強の男を決めるSEED学園大武闘祭! 学園の生徒だけでなく一般人も参
            加自由、年齢制限も無し、まさに『最強』を決めるに相応しい大会が始まりま
            す! 第二回となる今年の参加者は百六十二人! 予選から白熱したバト
            ルが期待できそうです! 予選方式はトーナメント制、選手達は八つのプロ
            ックに分けられ、各ブロックの優勝者八名が明日の決勝トーナメントに進出
            できるのですが…」

第一プロック会場
 ゼノン「ふん、この程度か」
 ミナ「ゼノン、頑張ってーっ!」
 ゼノン「ミナ、予選など勝って当然。応援など無用だ」
 ミナ「あ……。ご、ごめんなさい」
 ゼノン「いや、謝る必要は無い。応援してくれたのは嬉しいからな。礼を言う」
 ミナ「あ、あははは……」

第六プロック会場
 ガーネット「はっ!」
 ニコル「うわあ、回し蹴り一発で相手をふっ飛ばしちゃった。ガーネットさん、絶好調ですね」
 ガーネット「ええ、気力体力共に充実しているわ。優勝は私のものよ! 去年の雪辱、晴らして
        みせる!」

第七ブロック会場
 アスラン「はあっ!」
 カガリ「無駄の無い動きで相手を倒してKOか。アスランらしい戦い方だな」
 メイリン「そうですね。アスランさんなら予選通過は間違いありませんね」
 ミーア「当然よ。そして優勝も間違い無し! アスラーン、頑張ってー!」
 アスラン「……応援は嬉しいんだけど、周りの目が痛いなあ」

 ミリアリア「恋人補正がついているのか、バカップル強し! SEED学園らしいですね」



その2.前回優勝者は、この人です

 ミリアリア「予選は順調に進み、七つのブロックが終了。残るは第三ブロックですが、そろそろ
        決着がつきそうです。……あ、決まりました、強烈な一撃! さすが前回優勝者、危
        な気なく予選通過です。これで予選は終了。勝ち上がった八名はいずれも町にその
        名を知られた猛者揃い、明日の決勝トーナメントが楽しみです!」

 シーゲル「ふっ、久しぶりの出番に張り切ってしまった。まだまだ若い者には負けんぞ。行くぞ、
       流派東方不敗の名の下に!」
 ラクス「お父様、スケジュールの都合上、参加できなかったキラの分まで頑張ってくださいね」
 シーゲル「うむ、任せろ、ラクス。父の勇姿をその目に焼き付け…」(グキッ)
 ラクス「グキッ?」

 ミリアリア「あ、ただ今、大会運営委員会から急報が入りました。前回優勝者のシーゲル・クラ
        イン選手ですが、ギックリ腰の為に明日の決勝は棄権するとの事です。よって第三
        ブロックからはシーゲル選手にボッコボコのコテンパンにされた、悪運だけは強い 
        ディアッカ・エルスマン選手が代表として決勝に進出します。……チッ」
 ディアッカ「校内放送で舌打ちするな。メチャクチャ傷付くから」


その3.気のせいではありません

 ラクス「戦う前から負けるなんて、使えないお父様ですわ。仕方ありません。胴元さん、賭けの
      対象を変更いたしますわ。お父様をやめて、この人に五万、いえ十万ほど……」
 キラ「ラクス、時々君が怖くなるんだけど、気のせいかな?」



ショート261.
スーパーカーニバル編 男と女のラブクイズバトル?

その1.読者の皆さんも考えてみてください

 ミリアリア「えー、ただ今ここSEED学園高等部第二体育館では、SEED学園ウルトラ対抗クイ
        ズの予選が行なわれています。この大会は男子と女子による対抗戦で、男子と女 
        子のグループがそれぞれOXクイズに挑み、二十問正解した人が決勝へ進出。男 
        子の予選は既に終了し、十一名が決勝に進みました。果たして、女子は何人決勝 
        に進めるのか? 現在まで生き残った女子は二十二人。あとニ問、頑張ってくださ 
        い! それでは問題です! 


 日本の都道府県の内、県の名前がついているが、県庁所在地ではない都市は三つあ
る。 ○か×か? 


 プロフェッサー「○ね」
 ステファニー「私もそう思います」
 ルナマリア「えーと、県名と県庁所在地が違うのは……」
 メイリン「お姉ちゃん、違う違う。県の名前はついているけど、県庁所在地じゃない町よ」
 ルナマリア「えっ、そんな町があるの?」
 メイリン「ダメだコリャ」
 ステラ「ステラ、勘で選ぶ……。○」
 フレイ「○が多いわね。じゃあ私も○に」
 ナタル「ここはあえて×にします」
 マリュー「勝負をかけてきたわね、ナタル。でも、そういう事をすると……」 
 ミリアリア「正解は○です! 栃木県の栃木市、山梨県の山梨市、沖縄県の沖縄市の三都市 
        は県名が同じですが、県庁は置かれていません! ちなみに各県の県庁所在地は
        宇都宮市、甲府市、那覇市です!(2006年現在)」
 ナタル「くっ、勝負するタイミングを見誤ったか……」
 マリュー「こういうゲームでは、その人の本当の性格が出るのよねえ」
 ステファニー「ナタルさん、ギャンブルとか弱そうですね」
 フレイ「実際、弱いのよねえ。本を作る時も自分の趣味を優先して、世間の流行を見誤るから 
      売れ残って……。ステラ、私達の仲間にならない? 今なら冬コミに間に合うのよ!」
 ステラ「嫌」


その2.これでいいのだろうか?(byアスラン)

 ミリアリア「バジルール先生らが脱落して、残り十七名! それでは最後の問題! 学校のクイ
        ズ大会に相応しく、教育に関する問題です!」 


 教師と生徒の恋愛は、教育基本法によって禁じられている。○か×か?


 ミリアリア「おおっと、全員×を選択! 正解は…………×です! 教育基本法は教育そのも 
        のに関する法律であって、教師の行動を制限する法律ではありません! 女子十
        七名、決勝に進出です!」
 キラ「アスラン、みんな分かってて×を選んだと思う?」
 アスラン「いや、恐らく本能で選んだんだろうな。特にケリオン先生は」
 キラ「SEED学園らしいね」
 アスラン「そうだな。やれやれ……」



ショート262.
スーパーカーニバル編 二日目終了

 キラ「二日目も終わったね。ラクスの特別コンサートも無事に終了したし」
 アスラン「一部のファンがトラブルを起こしたと聞いたぞ。何かあったんじゃないのか?」
 キラ「大した事じゃないよ。『あれ? いつものラクス・クラインより胸が小さくないか?』って言っ
     た人がいたんだ。係の人に即刻追い出されたよ」
 アスラン「…………まあいい。体育祭の方は三年生が一歩リード。だが、点差は大きく開いて 
       いない。二年と一年にも逆転の可能性は充分ある。文化祭の方も明日はメインイベ
       ントがめじろ押しだ。明日は平穏無事とは行かないだろうな」
 キラ「そうだね。念の為に遺書を書いておく?」
 アスラン「ブラックジョークはやめろ」
 キラ「ジョークじゃないよ。僕もラクスもダンもシンも書いてる」
 アスラン「………………冗談、だよな?」
 キラ「ニッコリ」
 アスラン「その微笑、異常に怖いぞ」

HPトップページに戻る
「創作ギャラリー」トップページに戻る