ファンタジー編 PHASE−02
ショート11.
さらわれた子供たちを救え!

その1.ある意味モンスターより怖い敵です

 母親「ああ、勇者様、この村の子供たちがモンスターにさらわれてしまいました。モンスターは 
     森の奥にある廃屋に逃げ込みました。どうか助けてください!」
 キラ「分かりました。僕たちに任せてください」
 マリュー「子供たちの救出が最優先ね」
 ムウ「ああ。ここは二手に分かれよう。一方がオトリ役になってモンスターの注意を引き付け、
     もう一方が敵のアジトに潜入して子供たちを助け出す」
 キラ「それで行きましょう。僕と幻覚魔法が使えるラクスがオトリになります。ムウさんとマリュー
     さんは子供たちを」
 マリュー「ええ、分かったわ」
 ムウ「任せろ」
 キラ「それじゃあ行こう、ラクス……って、そのスプレーは何?」
 ラクス「虫よけスプレーですわ。森の中は蚊が多いそうですから、これで予防しましょう」
 マリュー「そうね。蚊に刺されたら肌が荒れるし」
 ムウ「伝染病は怖いからなあ。俺にも頼む」
 キラ「間違ってはいないんだけど、凄く違和感を感じる。これってファンタジーじゃ…」


その2.将来のことを考えると

 マリュー「キラ君たちがモンスターを誘い出してくれたわ。今よ、屋敷に乗り込みましょう」
 ムウ「おう! 坊主ども、助けに来たぞ! 一緒に村へ帰ろう!」
 子供A「え、帰れるの? わーい、やったーっ!」
 子供B「ありがとう、おじちゃん、おばちゃん!」
 ムウ「……」
 マリュー「……」
 子供B「あ、ご、ごめんなさい。ありがとう、お兄さん、お姉さん」
 マリュー「いいわよ、もう……。言い直される方がショックだわ」
 ムウ「はあ……。俺たちももういい年だよなあ。冒険なんかやってる場合じゃないよなあ。手に
     職つけた方がいいかなあ。坊主ども、どう思う?」
 子供たち「知るか」


その3.パーティーのリーダーですから時にはクールに対応します

 ジンコボルドの群れを倒した!

 ラクス「お見事です。さすがですわ、キラ」
 キラ「僕の力だけじゃないよ。ラクスが魔法で援護してくれたからだし、この暁の剣もあったか 
     ら。僕が受けたダメージの四分の一を相手に与える剣。これは凄い武器だよ」
 ラクス「そうですわね。あら、あれは捕まっていた子供たちですわ。どうしてこんな所に? ムウ
      さんとマリューさんはどうなされたのでしょうか?」
 キラ「何かあったのかな? 君たち、君たちを助けに来た人はどうしたの?」
 子供A「女の人は、すっごく落ち込んでるよ」
 子供B「男の人の方は縄を編んでる。手に職をつけるんだって」
 キラ「……村に戻ろう。子供たちを送らないと。あの二人はお腹がすいたら戻ってくるよ」
 ラクス「そうですわね。お二人とも、まだまだお若いですから」



ショート12.
王様のお宝を取り返せ!

その1.一目瞭然

 レイ「情報によると、この小国の国王の宝が盗まれたそうだ。取り戻した者には多額の謝礼が
     出るらしい」
 ルナマリア「お金も少なくなってきたし、ちょうどいいイベントね。やりましょうよ」
 シン「そうだな。けど宝って何を盗まれたんだ? 宝石とか、伝説の武器とかか?」
 ステラ「ステラはお菓子が宝物。美味しい…」
 レイ「薬だそうだ。何の薬かは不明だがな。では国王に話を聞きに行こう」

 ウナト「勇者よ、よく来てくれた。私がこのセイラン王国の国王…」
 ステラ「あ、分かった。毛生え薬」
 三人「そのとおり!」
 ウナト「なぜ君たちが答えるのかね」


その2.時代考証メチャクチャ(何を今更)

 ルナマリア「薬を盗んだ盗賊はこの洞窟の奥に逃げ込んだそうよ。でも、内部は複雑でモンス
        ターもいるらしいわ」
 ステラ「洞窟の中、暗い。ステラ、洞窟は嫌い……」
 レイ「好きな奴もいないと思うがな。では行こうか。シン、お前が先頭だ」
 シン「ああ。っと、本当に暗いな。前が全然見えない。ルナ、たいまつを」
 ルナマリア「そんなの持ってないわよ」
 シン「えっ! じゃあどうするんだよ、前が見えなくちゃ先に進めないぞ!」
 ステラ「大丈夫。ステラ、懐中電灯を持ってる」
 シン「そ、そっか。ありがとう、ステラ。どこかのバカ女と違って気が効くな」
 ルナマリア「ムッ」
 レイ「怒るな、ルナマリア。ところで中世風の世界に懐中電灯が存在する事にはツッコミを入れ
    るべきなのか?」


その3.少なくともザウートミミックよりは強い

 シン「見つけたぞ、この泥棒め! 王様の薬を返せ! その毛生え薬は王様の最後の希望な
     んだぞ!」
 盗賊ザイーブ「返してほしかったら、この薬の代金を持ってこい! あのケチめ、薬の代金を踏
          み倒そうとしやがった。絶対に許せん!」
 ルナマリア「何よ。じゃあ悪いのは王様じゃない。ハゲ親父のくせに生意気ね!」
 ステラ「ハゲでケチ。救いようが無い……」
 レイ「確かに。毛が生えなくなったのは天罰だな。とはいえ仕事は仕事だ。薬は腕づくでも返し
    てもらうぞ」
 ザイーブ「ちっ、ハゲ国王の手先め!」
 シン「ハゲの手先じゃない! 俺は勇者シンだ! そして俺は絶対にハゲない!」

 シン「王様、ただ今戻りました。盗賊は倒しましたよ。そして薬もばっちり…って、どうして俺たち
    に剣を向けるんですか? 俺たち、王様に何かしましたか?」
 ウナト「洞窟の中は声が響く。貴様らの大声は洞窟の外にまで聞こえてきたぞ」
 シン「あ」
 ステラ「……でも、事実」

 プッチーン

 ウナト王が襲ってきた!

 シン「げ、襲ってきた。ハゲのくせに」
 ルナマリア「そしてすっごく強い! ハゲのくせに」
 ステラ「ステラの魔法が効かない……。ハゲのくせに」
 レイ「ここは退こう。ハゲに殺されてゲームオーバーになどなりたくない」
 ウナト「ウガアアアアーーーーッ!!」

 シンたちは逃げ出した! でも毛生え薬は置いてきてあげた!

 シン「親切だよなあ、俺たちって」
 レイ「微妙だな」



ショート13.
一方その頃、魔王たちは

その1.機械魔王ダブルGの城では

 クルーゼ「暇だな」
 アズラエル「暇ですねえ。勇者たちを殺しに行っちゃダメなんですか?」
 リヒター「お約束なので控えてください。今、我々が行けば勇者たちを瞬殺して物語が終わって
       しまいますから」
 アズラエル「やれやれ。悪の組織の幹部とは退屈なものですね」
 クルーゼ「確かに。食べて、遊んで、寝るぐらいしかやる事が無いな」
 リヒター「これでは太ってしまいますね。部屋も散らかっています。このままでは城がゴミで埋ま
       ってしまいますよ」
 アズラエル「でも、掃除をする気にはなれませんねえ」
 クルーゼ「疲れるし、面倒だからな」
 リヒター「ええ、まったくそのとおり」
 三人「はっはっはっは」
 ダブルG「このバカどもが! ん、そういえばシャロンはどこへ行った?」


その2.童顔魔王メレアの城では

 ノイズ「魔王様、例の薬がついに完成しました! この薬を飲めば筋肉モリモリ、魔力バキバ 
      キ、頭脳サエサエになって、みんな超パワーアップします。さあ、どうぞ!」
 メレア「味は?」
 ノイズ「へっ?」
 メレア「この薬の味だよ。僕のリクエストどおりの味にしたんだろうね?」
 ノイズ「す、すいません。それは無理でした」
 メレア「じゃあダメ。不採用。捨ててくれ」
 ノイズ「そ、そんなあ! 飲み易いように、いちごミルク味にしたのに!」
 メレア「僕は焼きスルメ味が好みなんだ。捨てろ!」

 ステファニー「可愛い顔して、渋い趣味をしてるわね」
 ダン「子供の姿をしているが中身はオヤジだからな」


その3.色ボケ魔王ガーネットの城では

 ガーネット「って、名前が変わってるわね。それも悪い方に」
 ニコル「気にしたら負けですよ。それよりデートを楽しみましょう」
 ガーネット「そうね。映画見て、レストランで食事して、散歩して、その後は……」

 ギアボルト「人間の町でデートするなんて、あの女には魔王の自覚がありませんね」
 アヤセ「正真正銘の色ボケ魔王だわ。転職しようかなあ」



ショート14.
酒場での出会い

その1.社会のルールは守りましょう

 マリュー「酒場は大人の憩いの場よ。未成年者が入っちゃダメ」
 ムウ「そうそう。ここは俺たちに任せて、お前達は宿で待ってろ」
 キラ「そうですか? それじゃあお願いします」
 ラクス「お任せしますわ」

 レイ「おや、ムウさんにマリューさん。奇遇ですね」
 ムウ「ああ、そうだな。ってレイ、ここは子供は立入禁止だぞ」
 レイ「俺は大丈夫です。公式でも俺は『年齢不詳』ですから」
 ムウ「そういえばそうだな。なら、いいか」
 マリュー「いいのかしら?」


その2.酒場の歌姫ミーア

 ミーア「酒場の皆さーん、こんばんわーっ! さすらいの歌姫、ミーア・キャンベルでーす!」
 ムウ「お、可愛い娘だねえ。って、あれはラクスじゃないか!」
 レイ「いや、声も姿も似ていますが、あれは別人ですね。体型が違います」
 マリュー「そうね。でも本当によく似ているわ。ラクスさんの姉妹かしら?」
 ムウ「いや、それも違うと思うぞ。顔は似ているが、あんなに体型が違うんだ」
 レイ「そうですね。姉妹にしてはあまりにも違いすぎる」
 マリュー「そうね。違いすぎるわよね。血の繋がりは感じられないわ。完全に別人ね」

 宿のラクス「…………キラ、マリューさんとムウさんが戻ってきたら、わたくしに報せてください。
         お迎えしたいんです。ええ、心から」


その3.もう一人の歌姫

 ミーア「それでは歌いまーす! 今日の歌は…えっ? 何よこの歌は。誰が歌っているの?」
 シャロン「♪〜」
 ミーア「だ、誰よ、あなた! 私のステージで勝手に歌わないで!」
 シャロン「歌いたくなったから歌っただけ。私の方があなたより上手いし」
 ミーア「な、何ですって!」
 ムウ「おいおい、女の子同士のケンカか? こりゃ見ものだな」
 マリュー「何バカな事を言ってるのよ! 早く止めないと!」
 レイ「俺が止めます。そこの女ども、ケンカはよせ。迷惑だ」
 ミーア「な、何よ、あんた! 悪いのはこの女よ!」
 レイ「そうだな。そっちの女、お前が謝れ。それで全て解決だ」
 シャロン「嫌。私は謝らない。人間なんかに頭を下げたくない」
 レイ「いいから謝れ。それから俺と一緒にカラオケに行こう。思う存分歌わせてやる」
 ムウ「なんか、ナンパみたいな事を言ってるぞ」
 マリュー「さすが、あなたの親戚ね。よく似ているわ」
 シャロン「カラオケ……。面白そうね。行くわ」
 レイ「そうか。よし、行こう。店員さん、迷惑をかけた。あと俺の飲み代は、あそこの二人が払っ
    てくれる。よろしく頼む」
 ムウ「っておい!」
 マリュー「ちゃっかりしているところも、あなたそっくりね」



ショート15.
滅ぼされた町での戦い

その1.ガルナハンの町にて

 アスラン「こ、これは……」
 カガリ「酷いな……」
 イザーク「徹底的に壊されているな。生き残った人間もいないようだ」
 ディアッカ「魔物の仕業か。ちっ、惨い事をしやがる」
 ?「ふっ。他人に同情している余裕があるのかな?」
 アスラン「誰だ!」
 ?「機械魔王ダブルG様の部下だ。魔王様に逆らう愚か者ども、貴様らはここで死ぬのだ!」

 ガズウートナイトがあらわれた!

 全員「なあんだ、ザウートとそんなに変わりないガスウートか」
 ガズウートナイト「な、舐めるな! 皆殺しにしてやる!」

 ガズウートナイトを倒した!

 ガズウートナイト「しゅ、瞬殺されるとは……。ザウート一族に栄光あれーっ!」
 アスラン「一族がいるのか? このネタは当分続きそうだな」


その2.いつでもどこでもディアッカはディアッカ

 イザーク「こいつがこの町を滅ぼしたのか? それにしては弱すぎる気がするが」
 アスラン「他にも敵がいるのかもしれん。みんな、油断をするな」
 カガリ「アスラン、あっちの方から声が聞こえたぞ! 女の子の声だ。生き残りがいたんだ、助
      けないと!」
 アスラン「よし、行くぞ!」
 ディアッカ「うおおおおおおおっ! 待ってろ、かわい子ちゃん! このディアッカ・エルスマンが
        助けてやるぜ! グゥゥゥゥレイトォォォォォッ!」
 イザーク「分かりやすい奴だな」
 カガリ「ミリィに報告した方がいいかな?」
 アスラン「やめろ。蘇生の費用もバカにならないんだ」


その3.アスランはレベル差がつくと気分が悪いタイプのようです

 モンスター「ぐっへっへっ。殺してやる!」
 村の少女コニール「だ、誰か助けてーっ!」
 ディアッカ「おう! 助けに来たぜ、お嬢さん!」
 モンスター「何だお前は? ふん、まあいい、お前も殺して…」
 ディアッカ「ディアッカ・バスターキィィィィク!」
 モンスター「ごあっ!」

 リカントラゴゥ(結構強い)を倒した!

 ディアッカ「よっしゃあ!」
 イザーク「よっしゃあ、じゃない!」
 ディアッカ「ぐおっ!」
 カガリ「このバカ! お前一人で倒したら私たちに経験値が入らないじゃないか!」
 アスラン「しかもボスキャラを倒すなんて、お前だけ強くなったらパーティーの戦力バランスが崩
       れるじゃないか! 少しは考えて行動しろ!」
 ディアッカ「がっ、そ、そんなあ……」
 コニール「うわあ、ボッコボコにされてる。助けた方がいいのかな?」



ショート16.
昔馴染みの就職先

その1.君たちの人生に幸あれ

 スティング「お、ステラじゃないか」
 ステラ「スティング。あ、アウルもいる…」
 アウル「久しぶりだなあ。元気だったか?」
 ステラ「うん。ステラ、シン達と一緒に冒険してるの。二人は何をしてるの?」
 スティング「ふっ、聞いて驚くなよ。俺たち、今、魔王軍にいるんだ」
 ステラ「魔王軍に? でも、二人は人間じゃ…」
 アウル「人間の世界ではオチコボレ扱いされたけど、魔王軍は俺たちを評価してくれた。だか 
      ら手を貸すのさ。ステラともその内、殺り合う事になるかもな」
 ステラ「そう。ステラ、そんな事になったら悲しい。二人がいる魔王軍って、どの魔王のなの?」
 スティング「魔王ガーネットの軍だ。凄いだろ?」
 ステラ「………………ぷっ」
 スティング&アウル「なぜ笑う!?」


その2.絶対に間違えました

 ステラ「……って事があったの」
 シン「昔の友達が魔王軍に……。ステラ、辛くないか?」
 ステラ「ううん、もういい」(キッパリ)
 シン「そ、そうか」
 ルナマリア「でも許せないわ。人間なのに魔王軍につくなんて」
 レイ「どんな道を歩くかは人それぞれだ。それに就職先が就職先だ。幸福になれるとは思え 
    ん」

 スティング「くそっ、ステラには見栄を張って自慢しちまったけど……」
 アウル「毎日毎日雑用ばかり。やってられるか、ちくしょーっ!」
 ギアボルト「うるさい雑魚ですね。口を動かす前に手を動かしなさい」
 アヤセ「私たち、戦闘は得意だけど料理とか掃除はダメなの。だからあんた達、しっかり働きな
      さい」
 スティング「くっ……。上司の小娘にはいびられるし、魔王はバカップルでデートばかりしてる 
        し、最悪だ」
 アウル「就職先、間違えたかなあ」



ショート17.
おつかいは大切なイベントです

その1.皆さんはマルコ・モラシムという人を覚えていますか?

 モラシム王「おお、勇者たちよ、よく来てくれた。実は隣国のジェーン王に手紙を出したのだが
         返事が届かないのだ。すまないが取りに行ってもらえないだろうか? 礼は弾む 
         ぞ」
 キラ「別にいいですけど、これって勇者の仕事かな?」
 ラクス「困っている人を助けるのが勇者様のお仕事です。小さな事からコツコツと、ですわ」
 ムウ「王様のご機嫌とりをしているだけだって気もするけどな」
 マリュー「ムウ、それは確かにそうだけど、思っていても口に出しちゃダメよ。キラ君、まだ悩ん
       でいるの?」
 キラ「いや、あの王様、どこかで見たような気がする、いいえ、全然顔は見てないんですけど知
    っている気はするんですよ。何だろう、この気持ち?」
 モラシム王「……ふっ。どうせ俺は地味キャラさ。アニメ本編ではグーンとかゾノに乗って活躍 
        したのになあ」
 ラクス「直前まで出ていたバルトフェルドさんが濃いキャラでしたから、その弊害ですわね」
 ムウ「気の毒に」


その2.魔族の戦士団ゴールド・ゴースト

 レオン「ふっ、勇者様のご一行だな。悪いがここから先へは行かせないぜ」
 キラ「君たちは何者だ?」
 サキ「私たちはゴールド・ゴースト。魔王ガーネット様配下の戦士団よ」
 フォルド「この国と隣の国の仲を悪くさせて、その隙を突こうっていうのが魔王様の作戦なん  
       だ。邪魔はさせないよ」
 オーマ「そういう事だ。燃やされたくなかったら、さっさと引き返すんだな」
 ラクス「あら? わたくしが聞いた話では、ゴールド・ゴーストは五人組のはずですわ。もう一人
     の方はどうなさったのですか?」
 レオン「…………あいつは俺たちとは別の場所に行っちまったんだよ」
 サキ「まさかあそこまでの人気キャラになるなんてねえ」
 フォルド「俺たちはみんな死んだのに、あいつは俺たちを捨ててソロデビューしやがったんだ。
       クソッ!」
 オーマ「どうしてこうなっちまったんだろうなあ。時代はロリか? ロリなのか?」
 キラ「えーと皆さん、ここはファンタジー編のSSですから。鏡伝のグチはやめてください」
 マリュー「でも、あの子は本当に人気キャラになったわよねえ。鏡伝3ではメインヒロインになる
       って噂があるんだけど」
 ムウ「噂は噂だ。あまり本気にするな。作者のオツムは物覚えが悪いからな」


その3.パーティー戦です

 レオン「クソッ! とにかくお前達を先へは行かせない! 死ね!」
 キラ「僕たちもここで負けるわけにはいかない! ラクス、マリューさん、魔法で援護してくださ 
     い! ムウさんは後方からお願いします!」
 ムウ「おう、任せろ! 必殺、鷹の乱れ撃ち!」
 マリュー「電撃呪文(ヴィーナス)!」
 ラクス「素早さを上げますわ。速度向上呪文(エール)!」
 サキ「くっ、速い!」
 フォルド「まだまだ、この程度で!」
 オーマ「燃えちまいな!」
 レオン「死ね、勇者ども!」
 キラ「はあああああああっ!!」

 ゴールド・ゴーストを倒した!

 キラ「はぁ、はぁ……。か、勝った」
 ムウ「何とか勝てたな。今までで一番の強敵だった」
 マリュー「そうね。紙一重の勝利だったわ」
 ラクス「この四人でさえこれだけ強いのです。人気ナンバー1のギアボルトさんの強さは想像を
     絶するものでしょうね。気を引き締めましょう」
 キラ「うん、分かっているよ、ラクス」

 レオン「ふっ。最後の最後まで俺たちはあの小娘の引き立て役か。それもまた一興……がく 
      っ」
 サキ「普通は魔王のガーネットの方を警戒すると思うんだけど、誰もあの女を危険視してない 
     わね。何となく分かるけど」


その4.おつかいの結末

 モラシム王「おお、戻ってきたか。それで隣国のジェーン王の返事は?」
 キラ「はい、こちらに」
 モラシム王「ふむふむ……『悪いけど私には好きな人がいるんです。だから貴方のプロポーズ
         はお断りします。追伸、ラブレターはもっと丁寧に書くべきだと思いますよ。字の練
         習をお勧めします』。ガーン……」
 マリュー「見事に振られたみたいね」
 ムウ「ああ。キューピッドにはなり損ねたみたいだな」
 ラクス「でも報酬はいただきませんと」
 キラ「そうだね。王様、僕たちへの報酬は……」
 モラシム王「ふっ、ふふ、君たちへの報酬か。それは……これじゃーーーーっ!!」

 モラシム王が襲ってきた!

 ムウ「げ、八つ当たりかよ」
 マリュー「どうしてこうなるのよ。私たちは手紙を届けただけなのに」

 モラシム王を倒した!

 ムウ「ま、弱いから問題無かったけどな」
 ラクス「そうですわね。それでは行きましょうか。報酬はこの鎧ですわね。キラの装備のようで 
      すわ。キラ、着てみてください」

 フェイズシフトアーマーを手に入れた!

 キラ「……何だろう、僕たちは悪くないのに凄く空しい」
 ムウ「戦いなんてそんなものさ。大人になれよ、キラ」



ショート18.
吸血鬼退治

その1.イメージはあくまでイメージ

 村人「おお、勇者様。実はこの村の近くにある廃城に吸血鬼が住み着いたのです。そして若い
     娘をよこさねば村を滅ぼすと……。どうか、お助けを」
 シン「分かりました。俺たちに任せてください。ルナとステラもいいよな…って、二人とも?」
 ルナマリア「荒れ果てた城に住む美形の吸血鬼……。ロマンね」
 ステラ「うん、女の子の夢」
 レイ「確かに吸血鬼というモンスターは、なぜか美形キャラが多い。だが二人とも、あまり期待
    しない方がいいと思うぞ」

 ディンバンパイア「来たな、メレア様に逆らう人間どもめ。この俺が血の一滴まで吸い尽くしてく
            れるわ!」
 ルナマリア「MSキャラなの!? あーん、乙女の夢がーーーっ!」
 ステラ「ショック……」
 レイ「世の中、そんなものだ」


その2.討論・吸血鬼は強いか弱いか

 ディンバンパイア「ははは、覚悟しろ人間ども。吸血鬼の恐ろしさ、思い知らせてくれるわ!」
 シン「吸血鬼の恐ろしさ、ねえ。吸血鬼ってそんなに強いモンスターかな?」
 レイ「RPGではザコキャラだな。伝説上でも弱点が多いし、最後には倒される場合が多いし、 
    あまり強いモンスターという感じはしないな」
 ルナマリア「マンガや小説では強いキャラがたくさんいるんだけどね」
 ステラ「不思議……」
 ディンバンパイア「おーい、俺を無視するな」


その3.一応、中ボス戦なんですけどね

 レイ「まあ強いか弱いかは実際に戦ってみれば分かるだろう」
 シン「そうだな。行くぞ!」
 ディンバンパイア「はははは、よーし来い、人間ども!」
 ステラ「あ、ステラ、吸血鬼に会ったら使ってみたい魔法があったの。使ってもいい?」
 シン「ああ、いいよ」
 ステラ「それじゃあ、照明呪文(サンライト)」
 ディンバンパイア「があああああああ! ひ、光は、光はダメなんだあああああ……」
 ルナマリア「あ、灰になっちゃった」
 レイ「夜の王者も、日の光の前ではただの弱者か。哀れだな」
 シン「って、いいのか? こんな楽な勝ち方で」

 ディンバンパイアを倒した! でも経験値は手に入らなかった!

 シン「げっ! そ、そんなあ……」
 レイ「やはり、あまり良くない勝ち方だったようだな」
 ルナマリア「そりゃそうよね。私たち何もしてないし」
 ステラ「ふわあ……ステラ、眠い」



ショート19.
君達は妖精を見たか?

その1.前世?のトラウマ

 イザーク「ほう、ここが妖精族が住むといわれる『桜の森』か。なかなか綺麗な場所だな」
 ディアッカ「ああ、グゥレイトなまでに美しいぜ。デートスポットとしては最高だな」
 カガリ「そうだな。ん? どうしたアスラン、顔色が悪いぞ」
 アスラン「ああ、すまない。だが『妖精』という言葉を聴くと、なぜかモミアゲをした男の顔が浮か
       んで、そいつを思いっきり殴りたくなるんだ」
 カガリ「えっ、アスランもそうなのか? 実は私もそうなんだ。殴って殴って、最後はバックドロッ
      プでフィニッシュを決めたくなってくる。何でだろう?」


その2.妖精の森の宮殿にて

 妖精の女王レナ「ほう、人間がこの森に来るとは珍しいな。私が妖精族の女王レナ・イメリア 
            だ。『乱れ桜』とも呼ばれている。よろしくな」
 アスラン&カガリ「はああああああああ、良かったあ〜〜〜〜〜〜〜」
 レナ「?」


その3.ゴミはゴミ箱へ

 レナ「それで、お前たちはこの森へ何をしに来たのだ? 単なる物見遊山なら……」
 アスラン「俺たちは魔王退治の旅をしています。それで、ぜひとも妖精族のお力を借りたいの 
       です」
 レナ「何だ、そうなのか。物見遊山なら観光スポットの案内をしてやろうと思ったのだが」
 アスラン「観光スポット?」
 レナ「知らなかったのか? 最近ではこの森は花見の名所として多くの観光客を集めている。
    みやげ物も作っているのだが、これがなかなか好評でな。まあ金を落としてくれるのはあ
    りがたいが、ゴミも落としていくのは何とかしてほしいな。お前たちも気を付けてくれ」
 アスラン「よ、妖精の森のイメージが……」


その4.実物(?)はいいMSだそうです

 レナ「協力してやるのはいいが条件がある。最近、この森を荒らしている連中がいる。そいつら
     を退治してほしい」
 アスラン「分かりました。俺たちに任せてください」
 レナ「期待しているぞ。成功した暁には、妖精族の秘宝『バスターダガー』を授けよう。銃にも剣
     にもなる優れた武器だ」
 アスラン「ありがとうございます。でも妖精のイメージからは大きく外れる武器ですね」
 カガリ「ダガーって弱そうだしな」
 ディアッカ「いいや、バスターって名前が付いているんだ。きっともの凄く強い武器だぜ。グゥレ
        イト!」
 イザーク「すまん、ディアッカ。俺もそうは思えん。いやマジで」

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