ファンタジー編 PHASE−01
ショート01.
始まり、始まり

その1.勇者について

 キラ「という訳で始まった新SS企画。僕たちがファンシダーの世界で活躍するSSだよ。鏡伝 
     の人たちにも出てもらう予定だから、にぎやかな話になるね」
 シン「つまり『SEED&鏡伝キャラで演ってみよう・ファンタジー編』か。ストーリーは?」
 キラ「世界征服を狙う魔王を倒すため、伝説の勇者が仲間と一緒に戦う」
 シン「シンプルだな。ここまでシンプルだと、逆に新鮮な感じがする」
 キラ「この先、変わる可能性もあるけどね。それじゃあ始めようか」
 アスラン「始めるのはいいが、キラ、どうして俺とお前とシンは同じ格好をしているんだ?」
 キラ「それはそうだよ。僕たち三人とも『伝説の勇者』だからね」
 アスラン「三人も勇者がいるのか!?」
 シン「そんなに驚く事じゃないでしょ。最近のRPGは『勇者』って職業名みたいなものだし」
 アスラン「そ、そうなのか? 最近のゲームはやってないからなあ……」
 キラ「僕たち三人がそれぞれパーティを組んで、魔王を倒すんだ。二人とも頑張ろうね」
 シン「負けませんよ。魔王を最初に倒すのは俺だ!」
 アスラン「…………やっぱり納得がいかないな。俺は古い人間なのか?」


その2.仲間を集めましょう

 キラ「それじゃあパーティを組もう。仲間に出来るのは三人まで。攻撃力と防御力が高い戦士、
    スピードと技量に長けた剣士、攻撃魔法を使う黒魔道士、回復魔法を使う白魔道士、弓 
    矢を使える狩人、召喚魔法を使える召喚士の中から選ぶんだ。まずは僕から」

 キラのパーティ
  勇者キラ
  狩人ムウ
  黒魔道士マリュー
  白魔道士ラクス

 アスラン「ムウさんは狩人か。弓矢は後衛からでも攻撃できるが、あまり攻撃力は高くない。大
       丈夫なのか?」
 キラ「そこは勇者の力で補うよ。アスランはどんなパーティを組んだの?」
 アスラン「ああ、俺は…」

 アスランのパーティ
  勇者アスラン
  戦士イザーク
  狩人ディアッカ
  召喚士カガリ

 キラ「白魔道士は入れないの? 回復魔法が使えないとボス戦は大変だよ」
 アスラン「回復魔法なら勇者も使える。あとはアイテムで補う」
 キラ「意外と攻撃派なんだね、アスランは。シンはどんなパーティにしたの?」

 シンのパーティ
  勇者シン
  剣士レイ
  黒魔道士ルナマリア
  黒魔道士ステラ

 アスラン「黒魔道士がダブっているぞ、シン」
 シン「…………仕方なかったんですよ。ステラもルナマリアも入れろって言うし、入れなかったら
     仕返しされそうだし」
 キラ「君も大変なんだね。頑張って」



ショート02.
とにかく旅立ちです

その1.国王登場

 キラ「旅立つ前に王様に挨拶しよう。そして当面のお金を貰うんだ」
 シン「RPGの基本ですね」
 アスラン「二人とも静かにしろ。国王陛下がいらしたぞ」
 アーサー(王の侍従)「王様の、おな〜〜〜り〜〜〜〜」

 デュランダル「やあ、よく来たね、勇者諸君。私がこのSEED王国の国王…」
 キラ・シン・アスラン「魔王、覚悟!」
 デュランダル「問答無用で切りかかるとは、最近の勇者は過激だな」
 タリア(王妃)「いえ、私でも切りかかったと思います」


その2.王からのお金が少ない理由は

 タリア「気持ちは分かるけど、三人とも落ち着いて。この人は魔王じゃないわ」
 アスラン「それじゃあ、魔王を影で操っている悪の黒幕ですか?」
 デュランダル「おいおい」
 タリア「…………」
 デュランダル「思わせぶりに黙らないでくれ。言っておくが、私は魔王でも真のラスボスでも隠し
          ボスでもない。私は本当にただの『国王』だ。信じてくれたまえ」
 キラ「分かりました、そういう事にしておきましょう。話が進みませんから」
 デュランダル「君も何気にキツいな。まあいい、それでは魔王討伐に向かう勇者たちに資金を
          与えよう。持っていきたまえ」
 シン「えっ、こ、こんなに!? これだけあれば最強装備も簡単に買い揃えられるぞ。いいんで
    すか、こんなに貰っても?」
 デュランダル「構わん。世界の為に戦おうという勇者に対する私からの感謝の気持ちだ」
 タリア「ええ、そうです。そのお金は国王陛下の気持ちです。なので国家予算からではなく、陛 
     下のお小遣いから差し引きます。陛下は今後十年間、お小遣いがありませんけどよろし
     いですか?」
 デュランダル「勇者諸君、最初の任務だ。そのお金を返してくれ。でないと国民の税金を上げ 
          て税収を増やし、私の小遣いを増やす事に…」
 アスラン「そんな事で税率を上げないでください」
 シン「やっぱりこの人がラスボスなんじゃ…」
 キラ「それは本当に違うみたいだよ。ちょっと残念な気もするけどね」



ショート03.
勇者たちの旅立ち

その1.断っても無限ループだし

 デュランダル「それでは君たち勇者にお願いする。現在、この世界は邪悪な三人の魔王によっ
          て支配されようとしている。奴らを倒して、この世界に平和を取り戻してくれ」
 アスラン「三人も魔王がいるんですか? ああ、それで勇者も三人いるのか。ようやく納得でき
       た」
 キラ「拘るね、アスラン」
 デュランダル「軍を送り込んだが、いずれも返り討ちに合っている。もう頼れるのは君たちだけ
          だ。世界の為、人々の為に魔王を倒してくれ。頼む」
 キラ「……分かりました」
 アスラン「……ええ、やってみます」
 シン「……やりますよ。魔王は必ず倒す」
 デュランダル「ありがとう。だが三人とも、なぜ答えるのを一瞬ためらったのかね?」
 タリア「何か裏があると思ったんでしょうね。人として当然の警戒心です。でも引き受けないと話
      が進まないから引き受けたのね。三人とも大人だわ」


その2.そういうエンデイングも悪くはないだろうけど、やっぱり、ねえ

 キラ「王様からお金も貰って、パーティも編成した。装備も整えたし、それじゃあ旅立とう」
 ラクス「そうですわね。キラ、わたくしも頑張りますわ」
 ムウ「いい弓矢を買ってもらったからな。こいつで敵をバンバン打ち抜いてやる!」
 マリュー「私も白魔法でサポートするわ。みんな、頑張って」

 カガリ「よーし、行くぞアスラン! 打倒三大魔王だ!」
 イザーク「ふん。低級モンスターしか召喚できない召喚士が仕切るな」
 ディアッカ「まあまあ。最初はみんな弱いんだし。カガリちゃん、俺、ディアッカ。仲良くしようぜ」
 アスラン「いきなりナンパをするな! はあ、先行き不安だ……」

 ステラ「あ、チョウチョ。綺麗……」
 ルナマリア「ステラ、勝手に遠くに行っちゃダメよ! ああ、もう、待ちなさい!」
 シン「ルナがステラの面倒を見ている。あの二人、結構気が合うのかな? まあ仲良くしてくれ
     るのならそれでいいけど」
 レイ「本当にいいのか、シン? このままだとあの二人との親密度が上がらず、一人寂しいエ 
     ンディングを迎える事になるぞ」
 シン「えっ、そういうシステムだったのか!?」
 レイ「ああ。もしくは俺との友情エンディングになるかも…」
 シン「い、嫌だーーーっ!! ルナ、ステラ、俺を一人にしないでくれーっ!」



ショート04.
三大魔王、登場

その1.機械魔王ダブルG

 ダブルG「私は未来からやって来た魔王だ。とある事件を起こして未来の世界にいられなくなっ
       たので、過去に逃れてきたのだ。未来科学で作った機械の魔族を使って、この世界
       を支配してやる!」
 クルーゼ「私はこの時代の人間だが、ダブルG陛下のお力に魅せられ、忠誠を誓った。ところ
       で陛下、あなたは未来で何をしたのですか?」
 ダブルG「……色々だ」
 クルーゼ「色々ですか」
 ダブルG「ああ、色々だ」

 シャロン「ダブルGと一緒に未来から来た私は知っています。彼が未来で何をしたのか。その 
       おかげで私は口止め料として、こうして城の最上階で豪華絢爛な生活ができます。 
       ああ、最高の日々〜♪」
 アズラエル「女は怖いですねえ。で、魔王様は何をやったんですか?」
 シャロン「教えません。でもヒントだけ。あの方に『ロリコン』と言ってはいけません。絶対に。ラ 
       ララララ〜♪」
 アズラエル「……なるほど。未来の世界は今より厳しそうですからねえ。同情します」


その2.童顔魔王メレア

 メレア「機械仕掛けの魔族なんか魔族じゃないよ。純粋な魔族の帝王である僕こそ魔族の、そ
      してこの世界の支配者として相応しい存在だ。君たちもそう思うだろう?」
 ノーフェイス「御意」
 レヴァスト「んー、まあ一応はね」
 クルフ「ふんむむむむむむ! 俺は人間どもと戦えればそれでいい!」
 ノイズ「俺も研究さえ出来ればいいや。あとは勝手にやってよ」
 ダン「人望の無い奴だ。って、どうして俺がメレアの部下なんだよ! そしてなぜ敵役?」
 メレア「聞いてなかったのかい、バカ息子? 鏡伝キャラは基本的に敵役なんだよ」
 ダン「ぬあっ! そ、そんなバカな……」
 メレア「まあまあ、そんなにしょげる事は無いよ。こっちにだっていい事はあるんだから」
 ダン「いい事だと? そんなの…」
 ステファニー「ねえ、ノーフェイスさん。私の衣装、ちょっと大胆すぎないかしら? 胸を強調しす
          ぎているし、背中は大きく開いてるし」
 ノーフェイス「いいえ、それは基本的な女魔族の衣装です。背中の翼もよく似合っていますよ」
 ダン「…………親父」
 メレア「何だい?」
 ダン「魔族って素晴らしいな」
 メレア「うん。僕もそう思う」
 レヴァスト「バカ親子ね」


その3.色欲魔王ガーネット

 ガーネット「って、何よこの異名は! 色欲って私、そんなキャラじゃないわよ!」
 ニコル「まあまあ、いいじゃないですか。魔王の衣装を着たガーネットさんも素敵ですよ」
 ガーネット「そ、そう? まあニコルが喜んでくれるなら私はいいけど……」
 ニコル「本当に素敵ですよ、ガーネットさん。いえ、魔王様」
 ガーネット「ニコル……」

 アヤセ「まーた二人だけの世界に入っちゃったわ。色欲と言うより色ボケ魔王ね」
 ギアボルト「その意見には賛同しますが、納得できません。どうして私があの女の部下役なん 
        ですか? しかもあなたなんかと一緒に」
 アヤセ「何よ、私じゃ不満だって言うの? 私だって嫌よ。あんたみたいな冷血鉄面皮女と一 
      緒だなんて。でもこういう役なんだから仕方ないでしょ。ほら、行くわよ」
 ギアボルト「仕切らないでください、22位&3票」
 アヤセ「人気投票の事は言うなーーーーーーっ!!」



ショート05.
各パーティの初バトル

その1.キラパーティーの場合

 ザクスライムがあらわれた!
 レッドザクスライムがあらわれた!

 ムウ「ザクの頭の形をしたスライムか。なんか不気味だな」
 キラ「そうですか? ちょっと可愛いと思いますけど」
 ラクス「そうですわね。ぬいぐるみにしたらヒット商品になるかもしれませんわ」
 ムウ「うーん、若い奴のセンスは分からん」
 マリュー「ほらほら、みんな気を引き締めて。ムウ、赤いスライムは普通のスライムより攻撃力
       が高いから注意して」
 ムウ「大丈夫。こいつ、命中率は恐ろしく低いからな。おっしゃ、楽勝! 所詮はザコだな」

 ルナマリア「? 今、誰かにバカにされたような気が」


その2.アスランパーティーの場合

 ザクスライムがあらわれた!
 ディンビーがあらわれた!

 ディアッカ「スライムとハチか。ザコモンスターの基本だな」
 イザーク「何を呑気な事を言ってるんだ。ディンビーはレベル1の俺たちには強敵だぞ。気合を
       入れて戦え!」
 ディアッカ「気合だけで勝てる相手かよ。アスラン、逃げたほうがいいんじゃねえの?」
 アスラン「ディンビーは攻撃力が高い。回り込まれて、後列にいるとはいえ守備力の低いカガリ
       が攻撃されたら大ダメージを負う。カガリを守るため、俺は戦う!」
 カガリ「アスラン……」
 ディアッカ「はいはい、ごちそーさま。ま、初戦から逃げてたらこの先が思いやられるしな。よー
        し、行くぜ!」

 アスラン「よし、勝ったぞ!」
 カガリ「思ったより簡単に倒せたな。私がモンスターを召喚する前に倒すなんて」
 イザーク「当然だ。これが俺たちの実力だ」
 アスラン「そうだな。このパーティーは強い。先へ進むぞ」
 二人「おーっ!」

 ディアッカ「あのー、すいません、俺、ディンビーに集中攻撃されてHPが激減しているんですけ
        ど。ついでに毒も受けているんですけど」
 アスラン「毒消し草を買い忘れた。次の町まで我慢してくれ」
 イザーク「命中率を上げるためとはいえ、狩人のくせに前列に出てきた貴様が悪い。自業自得
       だ」
 ディアッカ「グ……」
 カガリ「おい、大丈夫かディアッカ?」
 アスラン「心配するな、カガリ。この物語では毒ではHPはゼロにならない。戦闘になったら薬草
       で回復させよう」
 ディアッカ「し、しっかりし過ぎだぜ、アスラン……」


その3.シンパーティーの場合

 アップルジンがあらわれた!

 シン「うわ、食事の最中に襲ってくるなよ。モンスター化した果物か。よーし、一気に…」
 ルナマリア「火炎呪文(ランチャー)!」
 ステラ「冷凍呪文(アイスランチャー)……」
 シン「うわっ!」
 ルナマリア「邪魔よ、シン! それからステラも。あいつは焼きリンゴにして食べるのよ!」
 ステラ「ステラ、喉が渇いた……。あいつを凍らせてシャーベットにする……。ステラ、リンゴの
     シャーベット、好き……」
 シン「ふ、二人とも、呪文に当たった俺のことは無視かよ……」
 レイ「食後のデザートを欲するあいつらが悪いのか、旅に出る前に甘い物を買い忘れたシン 
    が悪いのか。微妙だな」

 アップルジンはおびえている



ショート06.
ヘリオポリスの町にやって来ました

その1.最初に来たのは

 町娘ミリアリア「ヘリオポリスの町にようこそ。町の者は勇者様たちを歓迎していますわ」
 ディアッカ「グゥレイト! それじゃあ早速、俺のお世話を…」
 ミリアリア「何の世話をさせるつもりよ、このスケベ!」
 ディアッカ「ぐおっ!」

 ディアッカは死にました

 イザーク「ふん。バカが」
 アスラン「毒では死なないが、誰かの攻撃では普通に死ぬ。この世界は厳しいな」
 ミリアリア「ご、ごめんなさい、私ったらつい……」
 アスラン「構いません、こいつの自業自得ですから」
 イザーク「教会へ行くぞ。このバカの装備を売って金を作る。後列に防具は不要だ」
 カガリ「装備は弓矢だけか。シンプルイズベストだな」
 ミリアリア「そうかしら? ま、別にいいけど」


その2.ブレイヤーキラーではありません。念の為

 ミリアリア「あ、次のパーティーが来た。ヘリオポリスの町によ…」
 レイ「挨拶は結構。宿屋を知らないか? パーティーのメンバーが瀕死の状態なので、早く回 
     復させたい」
 ミリアリア「宿屋はこの先です。でも、この人どうしたんですか? 黒焦げのような、全身凍傷の
        ような……。こんな凄い攻撃をするモンスターなんてこの辺にいたかしら?」
 ルナマリア「…………」(ちょっと反省)
 ステラ「…………」(反省しているけど眠い)
 レイ「やれやれ、たな」


その3.翌朝の挨拶は「おはようございます。ゆうべは…」かな?

 ミリアリア「ヘリオポリスの町にようこそ!」
 キラ「うん、ありがとう」
 ムウ「やれやれ、やっと着いたか」
 マリュー「HPもMPも限界よ。今日はもう休んだ方がいいわね」
 ラクス「そうですね。宿を取って、お休みしましょう」
 ミリアリア『ふーん、今度はマトモそうな人たちね』
 キラ「部屋割りはどうしますか?」
 ムウ「俺とマリューで一室。お前とラクスで一室。計ニ室だな」
 キラ「分かりました。宿を探しましょう」
 ミリアリア『前言撤回。このパーティー、18禁アリなの?』



ショート07.
お買い物と情報収集は冒険の基本です

その1.ぜーたく言うな

 キラ「さて、一休みしたし、情報収集しないと」
 マリュー「そうね。町の人たちに色々聞いてみましょう」
 ラクス「村や町の人から面白いお話を聞くのはRPGの楽しみの一つですわ」
 ムウ「そうだな。おーい、そこの人、ちょっと話を聞かせて…」
 カズイ「はい、何ですか?」
 四人「…………ハズレか」
 カズイ「ええっ! そして僕の出番これだけ!?」


その2.お金の管理は大切です

 ルナマリア「モンスターを倒してお金を貰ったわ。これで新しい武器を買いましょう」
 ステラ「ルナとステラ、魔法使い……。武器を買っても、あんまり意味が無い……」
 ルナマリア「む、い、いいのよ、ウィンドウショッピングも楽しいんだから!」
 ステラ「見てるだけなんて退屈……。ステラ、お腹がすいた。あそこのレストランで何か食べた
      い」
 ルナマリア「あ、それは私も賛成。ケーキあるかな?」
 シン「おーい、俺達の武器を買うって発想は無いのかよ」
 レイ「無いみたいだな。シン、財布はお前が管理した方がいいぞ」


その3.トールはセリフがないけどこの町に住んでいます

 イザーク「情報によると、この町の北に洞窟があるそうだ。最深部にはお宝があるらしい」
 アスラン「そうか。強力な武器なら手に入れれば戦力アップになるな。よし、行こう」
 カガリ「宝探しか。ちょっとワクワクするな」
 ディアッカ「よし、行こうぜ。ほら行こう、さっさと行こう、今すぐ行こう!」
 カガリ「うわっ、そ、そんなに急かすな」
 イザーク「あのミリアリアとかいう女はいいのか? あの女を口説き落とすまで残る!と言うか
       と思ったのだが」
 アスラン「あの子にはトールという恋人がいたぞ。諦めたのか?」
 ディアッカ「ああ、今はダメだ。けどこの先イベントが進行すれば何かが起こるかもしれないか 
        らな。だからさっさと行くぞ、ほら!」
 カガリ「トールとミリィがくっつくという展開は考えてないのか。楽天的だな」
 アスラン「まあディアッカだからな」



ショート08.
アスランパーティー、ダンジョンに初挑戦

その1.名前は強そうだけど、召喚モンスターでは最弱

 イザーク「暗いな。ぼんやりとしか見えないぞ」
 アスラン「洞窟だからな。カガリ、足元には気を付けろ」
 カガリ「ああ。! アスラン、モンスターだ!」
 アスラン「ナメクジグーンか。強くは無いが次々と仲間を呼ぶやつだ。一気に倒すぞ!」
 ディアッカ「おう、任せろ!」
 イザーク「アスラン、後ろからも来たぞ! ダガームカデだ!」
 アスラン「くっ、こいつは攻撃力が高い。任せたぞ、ディアッカ。盾になって防いでくれ!」
 ディアッカ「ええっ! いや、俺、狩人だし、防具無いから防御力低いし」
 カガリ「大丈夫だ。お前の穴は私が召喚したモンスターが埋める」
 ディアッカ「死ぬこと確定かよ!」
 カガリ「我が求めに応じよ、召喚、バスターゴブリン!」
 ディアッカ「激弱モンスターじゃねえか! 俺の価値ってその程度?」
 バスターゴブリン「ゴフッ?」


その2.確かに強力な武器だけどね

 アスラン「ふう、何とか倒したな」
 イザーク「ああ」
 カガリ「ディアッカも生きているしな」
 ディアッカ「ふっ、我ながら自分の強運が怖いぜ」
 イザーク「悪運の間違いだろ」
 アスラン「まあ色々あったが、洞窟の最深部に来た。ん、あの箱は…」
 ディアッカ「あれがお宝だな。何が入っているんだ? さっさと開けようぜ」
 アスラン「よし、開けるぞ」

 鋼の弓を手に入れた!

 アスラン「…………」
 カガリ「…………」
 イザーク「…………」
 ディアッカ「何で残念そうにしてるんだよ。いい武器じゃないか」
 三人「それはそうだけど、はあああああああ〜〜〜〜」
 バスターゴブリン「ゴフッ?」(まだ帰ってなかった)



ショート09.
キラパーティーとシンパーティーもダンジョンに初挑戦

その1.宝くじみたいな宝箱ですね

 マリュー「火炎呪文(ランチャー)!」
 ラクス「キラ、あなたに力を。攻撃力増加呪文(ソード)!」
 キラ「ありがとう、ラクス。はあっ!」
 ムウ「おお、見事に真っ二つか。レベルも上がったし、もうこのダンジョンに俺達の敵はいない
     な。お、宝箱があるぞ。けど蓋が開いてるな。中身は先に入ったアスラン達が持っていっ
     たのか。無駄足だったようだな」
 マリュー「大丈夫よ。あと十分もしたら中身が復活するから」
 ムウ「オンラインゲームかよ。誰がどうやって新しい中身を入れるんだ?」
 キラ「そういうのを気にしていたら負けですよ。あ、箱の蓋が閉じた」
 ラクス「宝箱の中身はランダムで変わるそうですわ。幸運を期待しましょう」
 キラ「うん。それじゃあ開けるよ」

 暁の剣を手に入れた!

 ムウ「おいおい、これはかなりいい武器じゃないのか?」
 キラ「ええ、本来なら中盤で手に入る武器ですね」
 ラクス「そんな武器が入っていたなんて、わたくし達、ラッキーですわ」
 マリュー「ラッキーというよりバグじゃないかしら? それとも作者の贔屓? まあいいけど」

その2.ゲームバランス、メチャクチャでは?

 シン「お、宝箱発見。それじゃあ開けるぞ」

 宝箱はモンスターだった!

 シン「なっ! そんなのありかよ!」
 レイ「まずいな。この手のモンスターは大抵強い。全滅するかもしれんぞ」

 ザウートミミックがあらわれた!

 一同「なあんだ、SEEDシリーズ最弱MSのザウートか」
 ザウートミミック「ムキーッ!!」
 レイ「来るぞ。油断するな」
 ルナマリア「火炎呪文(ランチャー)!」
 ステラ「冷凍呪文(アイスランチャー)……」
 シン「でえええええいっ!」

 ザウートミミックを倒した!

 レイ「早っ。俺は慎重すぎるのか?」



ショート10.
生贄の少女を救え!

その1.アスランパーティー、アルテミスの村を訪れる

 ガルシア村長「ようこそ、冒険者の皆さん。ですが今、この村は凶悪なモンスターに襲われてい
          ます。モンスターは私の娘を生贄に寄越せと言って来たのです。皆さん、どうか
          助けてください。ほら、お前からもお願いしなさい」
 エル「……ふえっ、ふええええええん!!」
 ガルシア「ああ、こんなに泣いて……。よほどモンスターが怖いのでしょう。皆さん、どうかお助
       けを!」
 アスラン「分かりました。必ずモンスターを倒してみせます」
 エル「ふええええええん!! こんなハゲオヤジがおとーさんだなんてヤだよう! ふええええ 
     ええええん!」
 ガルシア「…………」
 アスラン「…………必ずモンスターを倒します。そして今のは聞かなかった事にします」
 ガルシア「よろしくお願いします。ううっ……」
 アスラン「泣かないで。そして強く生きてください」


その2.答:カガリを危険な目に合わせられるか!(byアスラン)

 イザーク「一晩張り込んでいたが、モンスターは来なかったな」
 カガリ「私達が待ち伏せていた事に気が付いたのかな?」
 アスラン「気配は殺していたから、それは無いと思うんだが……」
 カガリ「せっかくオトリ役も用意したのに、無駄だったな」
 ディアッカ「ああ、オトリを使うって作戦は悪くないと思う。けど、どうして俺がオトリ役なんだ? 
        自分で言うのもなんだけど、俺って女装が全然似合わないキャラだと思うんだけど」


その3.翌日の夜、再チャレンジしました

 アスラン「仕方が無い。今度は俺が女装して待ち伏せしよう」
 ディアッカ「絶対にカガリはオトリ役にはしないんだな。別の意味で尊敬するぜ」
 イザーク「静かにしろ、モンスターが来たぞ」

 バクゥウルフがあらわれた!

 アスラン「よし、今だ! みんな、一斉攻撃!」
 三人「おおっ!」

 バクゥウルフはディアッカにおびえている!

 ディアッカ「ん? どうして俺に怯えているんだ? そうか、俺の強さに怯えているのか。うーん、
        我ながらグゥレイトだぜ」
 カガリ「いや、お前のスカート姿に怯えているみたいだぞ。どうして女装したままなんだ?」
 ディアッカ「何となく。それにちょっと可愛くね?」
 イザーク「アホか」

 おびえているバクゥウルフを倒した!

 アスラン「勝つには勝ったが、どうも爽快感が無いな……」

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