ファンタジー編 PHASE−14
ショート142.
女の戦い、決着の時

その1.俺たちを踏み台にした!?(by太り気味の三人組)

 フレイ「ふっ、ついにここまで来たわね、ラクス。数多くの罠をクリアしてこの広間にまで辿り着 
     いた事は褒めてあげるわ」
 ラクス「ありがとうございます。ですが褒めてもらったからといって、手加減は出来ません。世界
      の為、そしてキラとわたくしの未来の為、あなたとは決着をつけませんと」
 フレイ「こっちもそのつもりよ。それにしても、あの罠だらけの通路をケガ一つせずに潜り抜け 
      てくるなんて、大したものね。どんなトリックを使ったのよ?」
 ラクス「トリックなど使ってはいません。仲間との絆、友情、それがわたくし達の何よりの武器な
     のですわ」

 メイリン「…………」
 アスラン「メイリン、ツッコミを入れたいのは分かるが止めておけ。命が危ないぞ」
 キラ「この後は大魔王との決戦、本当の戦いはこれからなんだ。こんな所で無駄に死ぬ事は無
     いよ」
 シン「そうだ。時には我慢するのも戦いだ」
 影太郎「シンが言っても説得力無いな。罠の犠牲となって無駄死にしたディアッカ、スティング、
      アウル、取り合えずは安らかに眠れ。運が良ければその内誰かが生き返らせてくれる
      だろう。多分」


その2.影太郎もかなりモテてるんだけどね

 ラクス「では参ります。キラ達は手出し無用ですわ」
 フレイ「そうよ、キラは大人しく見てて。このクソピンク女をブッ殺したら、私と結婚しましょう♪」
 キラ「あ、あの……」
 ラクス「妄想を語るのはそこまでにしておくのですわ」
 フレイ「妄想語りはあんたの方が得意でしょ、この胸無し」
 ラクス「…………人並みにはあると思うのですが」
 フレイ「甘いわね。巨乳派のキラを満足させる程じゃないわ」
 キラ「いや、僕は胸の大きさには拘らない…」
 ラクス「あら、知らなかったのですか? キラはわたくしぐらいの胸の方が好きなのですよ。この
      前のデートの時にはそう言ってわたくしの胸を」
 キラ「ラ、ラクス、ちょっと待って!」
 フレイ「ふっ、そりゃあ本人を目の前にして本当の事は言えないわよね。キラ、正直に言いなさ
      い。あんたの胸よりフレイの胸の方が好き、というか全てフレイの方がいいって、この
      前夢の中で言ってくれたみたいに、さあ」
 キラ「そんな事言ってないよ! え? 夢の中って、まさかこの前見た夢は君が見せて…」
 ラクス「キラ、どんな夢を見たのですか? 正直に仰ってください」
 キラ「えっ、いや、その、あの…」

 影太郎「ラクスとフレイの戦いのはずなのに、キラが一番ダメージを受けている気がするのは 
      俺の気のせいかな?」
 ムウ「いや、気のせいじゃない。あいつと関わる女はどいつもこいつも個性が強すぎるんだよ。
     女運がいいのか悪いのか」
 マリュー「ムウ、それって…」
 カガリ「私達の事も言ってるのか?」
 ムウ「え、いや、その、あのー」
 影太郎「こっちも大変だな。モテる男は辛いって言うけど、こういう意味だったのかな?」


その3.魔法使ったり、肉体言語で語り合ったりした結果、

 (三時間経過)

 ラクス「これで終わりです! はあっ!」
 フレイ「ぐっ! わ、私の負けだわ。いい勝負、だったわね……」
 ラクス「ええ。わたくしもまさかここまで力を使う事になるとは思いませんでした。フレイさん、あ
     なたとは違う形で出会いたかったですわ」
 フレイ「そうね、もしそうなっていたら、私達、友達になれた、かも……」
 ラクス「フレイさん…………」

 アスラン「セリフのやり取りは感動的だが、キラの生写真の取り合いの末の決着というのはどう
       なんだろうか?」
 ルナマリア「本人達が納得してるなら、それでいいんじゃないですか? 着替え中の写真を盗 
        み撮りされてたキラさんは気の毒だと思いますけど」
 レイ「本人はノーコメントだそうです。恋人に盗み撮りされたというのは、我々の想像を超える 
    程にショックだったようですね」
 ステラ「大丈夫、次回までには立ち直る。だって勇者だから」
 影太郎「落ち込む暇さえ与えられないのか。勇者って大変だな」



ショート143.
大魔王、いざ勝負!

その1.無駄に広い部屋

 キラ「ここが大魔王の間……」
 アスラン「広いな。部屋の端が見えないぞ」
 グランドクロス「ふっ、勇者どもめ。ついにここまで来たか。褒めてやるぞ」
 シン「大魔王はどこにいるんだろう?」
 グランドクロス「って、おい」
 メイリン「部屋が広すぎる上に暗いから、よく見えませんね」
 グランドクロス「おいこら、気付け! 私は玉座に座っているぞ!」
 イザーク「ん? 何か聞こえたような気がするが」
 カガリ「気のせいだろ。これからどうする?」
 ラクス「取り合えず、わざわざ来たのに出迎えもしない失礼な大魔王さんを探しましょう」
 ムウ「やれやれ、面倒だな」
 ステラ「ステラ、疲れる事、嫌い。だから寝る。お休みなさい」
 グランドクロス「大魔王の部屋で寝るな! 失礼なのは貴様らの方だろ! って怒鳴っても声 
           が届かないのか。誰か、マイクとか拡声器を持ってこーい!」
 影太郎「? 部屋の奥の方から何かが聞こえるな。虫の鳴き声かな?」
 グランドクロス「うがーっ!」


その2.クリアしても楽しめるように、という事なんでしょうけど

 グランドクロス「おお、マイク発見。そしてライトアップ!」
 キラ「あ、あそこに誰かいるよ」
 アスラン「あいつが大魔王か。ようやくお出ましとは、のんびりした奴だな」
 グランドクロス「最初からいたわ! ふふふふふ、ようこそ勇者諸君、ここまで来た事は褒めて
           やるが、君達の快進撃もここで終わりだ。私には勝てんぞ」
 レイ「そう言ってきた奴を我々は何人も倒してきたぞ」
 ルナマリア「本拠地の自分の部屋にまで攻められているのに、随分と強気なのね。それとも自
         分がピンチなの分かってないのかしら?」
 夏「分かっていないのだとしたら気の毒でござるな。せめて苦しまないよう、一撃であの世に送
    ってやるべきか」
 樹里「夏さん、時々だけど怖い事をサラッと言いますね……」
 マリュー「侮っちゃダメよ。最後の敵が弱いはずないんだから」
 キラ「そうですね。でも最終ボスより強いキャラも多いですよね」
 ダン「FF5のしんりゅうとオメガの事か。あいつ等は強かったな」
 ラクス「DQ5のエ○タークも強いですわ。隠しダンジョンの敵は雑魚キャラも強くて、最深部に 
      行くだけでも苦労しました」
 カガリ「私はワイルドアームズシリーズのラギュ何とかだな。モデルになったゼッ○ンもあそこま
     で強くないぞ」
 ステファニー「古いゲームばかりね。最新のゲームでも強い奴はいるわよ。例えば……」
 グランドクロス「最終決戦前にゲーム談義で盛り上がるな! 緊張感の無い連中だな」
 影太郎「反論できないな。みんなに代わって謝ります。すいません」


その3.答・このメンバーの中では比較的マトモだから

 キラ「ディアッカ達がいなくなったとはいえ、まだまだ多いね」
 アスラン「そうだな。だが数が多すぎると混乱するし、書くのが大変だ。人数を絞り込むか」
 キラ「管理人さんの本音を代弁したね、アスラン。それで、誰が戦うの?」
 アスラン「みんな強くなっているから、誰が出ても勝てるだろう。くじ引きで決めるか」
 シン「今からくじを作るんですか? 面倒だからジャンケンで決めましょうよ」
 アスラン「そうだな。よーしみんな集まれ、最初はグー、ジャンケンポン!」
 グランドクロス「…………影太郎とやら、こいつ等、まとめて殺してもいいか?」
 影太郎「すいません、もう少しだけ待ってあげてください。本当にすいません。ああ、俺、小説で
      はこんな苦労人キャラじゃないのに、どうして……」



ショート144.
大・決戦!…のはず

その1.イメージ的には「馬車の中にいるけどサポートは出来る」という状態

 キラ「お待たせしました。メンバーが決まったので、戦いを始めたいんですけど」
 グランドクロス「ようやく決まったのか。で、誰が出るんだ?」
 キラ「僕と」
 アスラン「俺と」
 シン「俺と」
 メイリン「私でーす」
 グランドクロス「勇者四人のパーティーか。私が言うのもなんだが、バランスが悪くないか?」
 キラ「大丈夫です。他のメンバーが後ろでサポートしてくれますから」
 メイリン「後列の更に後ろにいるから、大魔王さんからは攻撃できないんです」
 シン「魔法とか道具とかは使えるけど、戦闘には参加してくれないんだよな。危ない事は俺達 
    に押し付けるなんて、ちょっとズルいよな」
 グランドクロス「それはこっちの台詞だ。勇者だからって好き放題にやってもいいのか?」


その2.私がサボリまくったせいで……。すいません

 グランドクロス「まあいい、卑怯なのはこちらもだからな。出でよ、影ども!」
 キラ「こ、これは? 僕達の影がモンスターになった!?」

 シャドウ勇者たちがあらわれた!

 グランドクロス「貴様達がこの城に入る際、こっそりデータを取っていたのだ。こいつ等はその
           データから作り上げたシャドウモンスターどもだ。実力は貴様等と互角、さあど
           う戦う?」
 キラ「はあっ!」
 アスラン「ふん!」
 シン「でえいいいいい!」
 メイリン「てやあ!」
 グランドクロス「えっ?」

 シャドウ勇者たちをたおした!

 グランドクロス「ば、馬鹿な! 互角のはずなのにこうもあっさり…」
 キラ「互角じゃないですよ」
 アスラン「この城に入ってからもセーブポイントを拠点に戦い続けたからな」
 シン「城に入る前より強くなったんだ。昔の俺達とは違うぜ!」
 メイリン「ラストステージだけあって、ザコモンスターでも経験値いっぱいくれるから、どんどんレ
       ベルが上がったわ」
 キラ「管理人さんが更新を休んでいる間、ずっと戦い続けました。セーブポイントで回復も出来
     るから、凄く楽でした」
 グランドクロス「え、えーと……ちなみに君達の今の強さって、どれくらいなの?」
 キラ「最低のメイリンで、レベル85です」
 グランドクロス「………………降参、してもいい?」
 全員「ダメ」
 グランドクロス「そ、そんなあああああ!」

 大魔王グランドクロスはおびえている!
 キラたちは、ちょっと強くなりすぎたかな?とはんせいした



ショート145.
大魔王、死す

 キラ「大魔王グランドクロス、覚悟!」
 アスラン「てりゃあ!」
 シン「うおおおおおおおおっ!」
 メイリン「はあっ!」

 勇者たちのそうこうげき!
 大魔王グランドクロスをたおした!

 グランドクロス「そ、そんな……。ラスボスなのに、こんなにも呆気なく倒されるとは……」
 キラ「盛り上がらないラストバトルだったね。やっぱりちょっとレベルを上げすぎたかな?」
 アスラン「心配するな。転生すればまたレベル1になれる」
 シン「ストーリーは終わっても、隠しダンジョンとか配信による追加クエストとかで、まだまだ楽し
     めるみたいだ。すれ違い通信も面白いし」
 メイリン「中古ショップには当分出回りそうに無いですね。買い取り価格もまだまだ高いし」
 キラ「2009年の8月現在はね。長く楽しめるゲームっていいよね」
 グランドクロス「き、貴様等、一体何の話をして…ガクッ」
 吟「死に際もこれとは、つくづく哀れな大魔王ですね。仕える主を間違えたのか、時期が悪かっ
    たのか。まあいい、暇になったし、私もドラ○エ9で遊ぼうっと」



ショート146.
エンディング

その1.面白いゲームです

 ゼノン「戻って来たか。勇者達よ、ご苦労だった。随分と時間が掛かったようだが、おかげでこ
      の世界は守られた。王として感謝する」
 キラ「そんな、頭を上げてください。僕達は守りたかったものを守っただけです」
 シン「そうそう。あんたに頼まれなくてもグランドクロスとは戦ってたぜ。俺達は勇者だからな」
 アスラン「ともあれこれで戦いは終わった。世界も平和になるな」
 メイリン「そうなんですか? 私、まだ真の隠しボスとかいると思ったんですけど」
 キラ「いるの?」
 アスラン「ラスボスより強い敵ならいるぞ。宝の地図で入口を探して、潜ってみるか?」
 シン「ドラ○エ9かよ。クリアしてからが本番で、しかも新しいクエストが配信されるなんて、中古
    ショップに売れないじゃないか。ちくしょー!」
 ゼノン「何の話をしているんだ? よく分からんが、ゲームは一日一時間にしておけ」
 ミナ「ゼノン、今のゲームでそれを守るのは無理だと思う」


その2.キラパーティー解散

 ムウ「俺はマリューと結婚して、定職に着くよ。子供の為にも落ち着かないとな。お前達はどう 
     するんだ?」
 キラ「世界を見て回ってみようと思います。平和になってもモンスターはいるし、僕達の力を必 
     要としている人がいるかもしれません」
 ラクス「わたくしはキラに着いて行きますわ」
 マリュー「そう、じゃあここでお別れね。名残惜しいけど、元気でね」
 キラ「はい。お二人もお元気で」
 ラクス「キラ、気が早いですわ。マリューさん達の結婚式に出てから旅立つのでしょう?」
 キラ「そうだったね。ムウさん、式はいつやるんですか?」
 ムウ「それが……。あちこちに借金を払ったら、金が無くなってなあ。まずは就職して、貯金し 
     ないと」
 キラ「僕達の旅立ちは、当分先になりそうだね」
 ラクス「わたくし達も働きましょう。その方が効率よく稼げますわ」
 マリュー「ごめんなさい。本当にごめんなさい」


その3.アスランパーティー解散

 アスラン「それじゃあこのパーティーも解散する。カガリ、イザーク、世話になった。お前達には
       本当に感謝している」
 イザーク「礼などいらん。なかなか楽しい時間を過ごさせてもらったからな。用があれば、また 
       呼んでくれ。いつでも駆けつけてやる」
 カガリ「私はアスランと一緒に行くぞ。これからどうするんだ?」
 アスラン「そうだな。取り合えず、行方不明のあいつを探そうと思う」
 カガリ「あ、あいつの事、忘れてなかったんだ」
 イザーク「ふん。あのガングロめ、冒険が終わっても迷惑をかけ続けるとは、困った奴だ」
 アスラン「それでもあいつは俺達の仲間だ。見つけて助けてやらないとな」
 カガリ「そうだな。でもあいつ、どこにいるんだろう? まだ魔界にいるんじゃ…」
 イザーク「それは無い。魔界にはあいつの好きなモノが無いからな」
 アスラン「そうだな。今頃は……」

 ディアッカ「ミリィ、戻ってきたぜ! 俺と結婚してくれ!」
 ミリアリア「うるさい。地獄に落ちろバカ」
 スティング「何度ブチのめされても諦めないのか。大した男だ」
 アウル「そのうちストーカー防止法で捕まりそうな気がするけどな。スティング、バスケでもしよ 
      ーぜ」


その4.シンパーティー解散

 シン「終わったなあ。よし、それじゃあ家に帰って、マユの顔を見るか」
 ルナマリア「ま、待ってよ、シン。私も行くわ」
 シン「ルナ? 何で俺の家に来るんだ? いや、別にいいけどさ」
 ルナマリア「そ、それは、その……」
 ステラ「シン、本当に鈍感。ルナの気持ち、分かってない」
 ルナマリア「ステラ……」
 ステラ「ルナマリアがいないと、マユちゃん喋れない。二人は同じ人だから、一緒にいないと」
 レイ「中の人ネタだな。ステラ、大丈夫だ。こういう場合は別録をしているから、二人が同じ場所
    にいる必要は無い」
 ルナマリア「ツッコミどころ満載すぎるわね。あー、もう!」


その5.メイリンパーティー解、散…?

 影太郎「ああ、ようやく終わった。これで俺も解放され…」
 メイリン「影太郎君、今日の夕食はエンディング記念に豪華なのを作って! 楽しみにしてるわ
       よ」
 樹里「影太郎君、私の服はどこ? あー、見つからなーい!」
 夏「影太郎殿、拙者の刀はどこでござるか? 確かあそこに閉まったはずなのだが」
 影太郎「………………もう嫌だーーーー!!」
 メイリン「あ、影太郎君が逃げた!」
 夏「追うでござる!」
 樹里「ああ、みんな、待ってー!」


その6.ファンタジー編、完

 キラ「これでファンタジー編は終了です。皆さん、お疲れ様でした」
 アスラン「思ったより長くなったな。毎回ギャグ落ちを考えるのは大変だったが、それはギャグ 
       SSの宿命だからな」
 シン「俺はもっと活躍したかったなあ。勇者の一人なんだから、もっともっと目立っても良かった
     気がする」
 メイリン「四人も勇者がいるんだから、出番が少なくなっても仕方ないわよ。でも私が勇者にな
       るなんて予想外だったわ。それなりに活躍したし」
 キラ「色々あったけど、長かった物語はこれで終わります。読者の皆さん、ここまで読んでくれ 
     てありがとうございます。他のSSや、新シリーズも楽しんでください」
 アスラン「新シリーズだと? 何をするつもりだ」
 キラ「それは……」

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