SEED学園編 PHASE−06
ショート62.
バトルドッジボール?

その1.クラス編成はショート12に載っています。A組にはストライクもいます

 劾(体育教師)「A組とJ組の合同授業はドッジボールだ。『ちっ、高校生にもなって何でドッジな
          んかやらなきゃいけないんだ』とか『んなガキの遊び、バカらしくてやってらんね
          えよ』という下らん理屈は聞かん。文句は勝ってから言え。全員、校庭に集合。
          以上だ」
 イザーク「ぐっ……。ツッコミを入れる暇も与えんとは…」
 フレイ「あの先生、あんたにとっては天敵ね」
 イザーク「まあいい。やるからには勝つ! ニコル、お前にも頑張ってもらう…って、おい、ニコ
       ルはどこへ行った?」
 フレイ「さっきガーネットさんが連れてったわよ。『ニコルの綺麗な指にボールが当たったらどう
     するんだ! 絶対に出さないよ!』って」
 イザーク「……あ、あのバカ女あっっっ!!!」
 フレイ「イザークにバカって言われるなんて、ある意味凄いわね」


その2.手が付けられません

 ガーネット「クソッ、劾の奴、『そんなふざけた理由で欠席させるわけにはいかん』なんて言い 
        やがって……。いつか闇討ちしてやる」
 ニコル「ガ、ガーネットさん、あまり過激な事は言わない方が…って、どうして三年の貴方が一
      年の授業に参加しているんですか?」
 ガーネット「そんなの、ニコルが心配だからに決まってるだろ。大丈夫、私が守ってやるよ」
 ニコル「ガーネットさん……。分かりました。じゃあ僕も貴方を守ります。お互い、頑張りましょ
      う」
 ガーネット「ニコル……」

 ラクス「よろしいのですか、先生?」
 劾「人の恋路を邪魔するほど無粋ではない。と言うか、あまり関わりたくない」
 ストライク「正直ですね。まあ気持ちは分かりますけど」


その3.試合開始

 ガーネット「食らえ、必殺のインフィニティ・ショット!」
 キラ「この程度で! そりゃあ!」
 フレイ「キャア! ちょっとキラ、少しは手加減しなさいよ!」
 ラクス「これであちらの内野は、ガーネットさんとニコルさんだけですわね」
 ストライク「でも、こっちの内野はキラ一人。いくらキラでも、あの二人を一人で相手にするのは
        キツいんじゃ……」
 ラクス「大丈夫ですわ。キラ、ボールをこちらへ! 行きますわよ、はい!」
 ガーネット「うおっ!」
 ニコル「ガーネットさん!」
 ガーネット「くっ、な、何て速くて重いボール……。この私が受け止め切れないなんて…」
 劾「ピーーーーッ! 試合終了。J組の勝利とする」
 キラ「えっ?」
 ニコル「あ、あの、まだ僕とキラが残ってますけど……」
 劾「A組は反則負けだ。ラクス・クライン、俺の眼は誤魔化せんぞ。そのジェット噴射装置付き
   のピンクボールはどこから持ってきた?」
 ラクス「あら、残念。やっぱりピンクカラーはまずかったかしら?」
 キラ「ラクス、そういう問題じゃないと思う……」


その4.正確には『初のセリフつきキャラ』

 劾「! ま、待て、ロウ! 樹里に風花、ロレッタにイライジャも待て! 俺が『アストレイのSE
   ED学園初登場キャラ』になったのは、別に俺のせいでは……!」

 (全員、怒りのスーパーモード発動。劾、ボッコボコ)



ショート63.
で、ボコボコにされた劾先生から「あいつらも出してやってくれ。
いえ、出してあげてください。お願いします。このままじゃ俺の
身が持たない」とリクエストがありましたので、今回はアストレイ
キャラ中心で行きます

その1.二人(?)の転校生

 転校生A「ここがSEED学園か。薄汚い所だ」
 転校生B「兄貴、こんな所に大兄貴の手がかりがあるのか?」
 転校生A「分からん。だが、ここには大兄貴に似た奴がいるらしい。何か掴めるかもしれんし、
       それに……」
 転校生B「それに?」
 転校生A「転入手続き、もう済ませたからなあ。取り消すの、メンド臭い」
 転校生B「妙なところで現実的だな。さすが兄貴だ」

 劾(E組担任)「という訳で、今日うちのクラスに転入してきた…」
 転校生B「アストレイ・レッドフレームです」
 転校生A「その兄のアストレイ・ブルーフレームです。不肖の弟共々、どうぞよろしく」
 ロウ「おう、よろしくな!」
 樹里「よろしく〜」
 イライジャ「よろしく」
 アストレイR「…………あまり驚かないな。今までの学校では、俺たちを見たら、みんな驚いて
         いたのに」
 アストレイB「うむ、まるで見慣れた友人のように接するとは……。SEED学園、侮れん」

 ストライク「クシュン! うーん、風邪かなあ?」


その2.いい加減に慣れてください

 ロウ「お前らに似た奴?」
 アストレイR「ああ。俺たちの兄貴なんだけど、半年前から行方不明でな。何か心当たりは無 
         いか?」
 ロウ「うーん……。まあ、似た奴ならいるけど……あ、ほら、あいつだ。おーい、ストライク!」
 ストライク「ん? ああ、ロウか。どうしたんだ……って、そっちの二人は?」
 ロウ「今日、うちのクラスに転校してきたアストレイ兄弟だ。二人とも、こいつは俺のダチのスト
     ライク。な、お前らと少し似てるだろ?」
 アストレイR「うーん、確かに似てる。他人とは思えん」
 アストレイB「そうだな。だが、ゴールド兄貴じゃない。この学園も空振りだったか……」
 ストライク「? 何だか分からんが、俺に出来ることがあれば言ってくれ。力になろう」
 アストレイR「ありがとよ。お前、いい奴だな」
 ロウ「そりゃあ、俺のダチだからな」
 アストレイB「理由になってないぞ、それは」
 一同「はっはっはっはっはっは!」

 イザーク「…………増えてる」
 ディアッカ「落ち着け、イザーク! あれはストライクとは関係無い…のか?」
 イザーク「増えている……。マズいぞ! このままじゃ、この学園は奴らの、機械帝国ガ○ファ
       に占領され、いや、それとも奴ら、まさかデビ○ガンダムの手先……うがあああー 
       ーーっ!」
 ディアッカ「落ち着けっての! この程度の事で壊れてたんじゃ、この学園の生徒はやってけ 
        ないぞ!」
 フレイ「確かにそうよねえ」


その3.凶器はベアナックル(素手)

 ロウ「で、その行方不明の兄貴っての、手がかりは無いのかよ?」
 アストレイR「無い。ただ、行方不明になる直前、怪しげな二人組と一緒にいたところを目撃さ
         れている」
 ストライク「二人組?」
 アストレイB「ああ。瓜二つの顔をした連中で、どうやら双子らしい。ゴールド兄貴は双子フェチ
         だったからなあ……」
 ロウ「んなフェチがあるのか!? 世界は広いな」
 ストライク「ふーん、双子ねえ……」

 カガリ「ったく、失礼な話だ! 私たちを誘拐犯呼ばわりするとは!」
 キラ「あはは……。けど、カガリ、ちょっとやりすぎだったんじゃ……。あの二人の頬、思いっき
    りヘコんでたよ」
 カガリ「大丈夫だ。腕の良い板金工を紹介した」
 キラ「…………」


その4.ロボットだけど分かるぜ恐怖の心

 アストレイB「まあいい。しばらくこの学園に留まって、ゴールド兄貴の手がかりを探そう」
 アストレイR「そうだな。取りあえずの目標は、あのカガリという女に俺たちの修理費を払わせ
         る事だ!」
 アストレイB「…………」(怒ったカガリを思い出す)
 アストレイR「…………」(鋼鉄をも凹ませたカガリの鉄拳を思い出す)
 アストレイB「それは諦めよう」(ブルブル)
 アストレイR「そうだな。その方が懸命だ」(ガタガタ)



ショート64.
サハク家の野望!?

その1.見慣れていますから

 (某テレビ局の一室にて)

 ロンド・ミナ・サハク「弟よ。我がサハク家の悲願、世界にサハク家の名を知らしめる為の新た
              な戦力を手に入れたぞ。入れ!」
 ロンド・ギナ・サハク「! こ、これは……。素晴らしい! 姉上、この者さえいれば、我らの悲
              願達成の日は近いですぞ!」
 ロンド・ミナ「うむ。さあ、行くぞ、弟よ! 我らの悲願達成の為に!」

 (三人が出てきた部屋の扉には『漫才コンビ・サハクファミリー様』という張り紙が)

 ラクス「あら、サハクさん。お早うございます」
 ロンド・ギナ「お早うございまーす」
 ロンド・ミナ「お早うございます」(相手が大スターなので下手に出ている。芸能界は上下関係 
                    には厳しいのだ)
 ラクス「あら、そちらの方は?」
 ロンド・ミナ「我ら『サハクファミリー』の三人目のメンバーです。少々無愛想な奴ですが、よろし
         くお願いします」
 アストレイ・ゴールドフレーム「うす」
 ラクス「ええ、よろしくお願いします。それでは」(一礼して、立ち去っていく)
 ロンド・ミナ「……………あれ?」
 ロンド・ギナ「姉上、ラクス嬢は全然驚いていない! ロボットが喋っているのに!」
 ロンド・ミナ「ううむ……。見た人間は必ず驚くと思ったのだが……」
 ゴールドフレーム「むー」(お腹が空いたらしい)


その2.双子対決?

 ロンド・ミナ「いや、あれはきっとラクス嬢が特殊なだけだ。あの娘はかなりの天然だからな」
 ロンド・ギナ「そ、そうだな。他の奴らが見ればきっと、どっかんどっかんと驚き、大受け…」
 ルミナ「あ、ミナさんにギナさん。お早うございます」
 カノン「お早うございまーす。同じ双子キャラだけど、被らないように気を付けてねー!」
 ルミナ「カノン、失礼な事を言わないの。あ、そちらの方は新しいメンバーさんですか?」
 ゴールドフレーム「うす」
 カノン「ふーん。私はカノン、こっちは私の姉のルミナ。最近、暇さえあれば高等部の先輩とイ
      チャイチャしてるけど、実はファーストキスもまだなの。よろしくね」
 ルミナ「カ〜ノ〜ン〜〜〜〜〜!!!」
 カノン「お、お姉ちゃん、痛い痛い! アイアンは、アイアンクローはやめて! 芸能人は顔が
     命〜〜〜〜!」
 ルミナ「あんたはちょっと心が歪んでいるから、顔が少し歪めば釣りあいが取れるのよ! そ
      れじゃあサハクさん、失礼します」
 カノン「お姉ちゃん、ちょっと、放して! マジでヤバくなってるから! 指が、指がこめかみに 
     めり込んで、いや、突き刺さってる! た〜す〜け〜て〜………」
 ロンド・ミナ「…………」
 ロンド・ギナ「…………姉上、あいつらも驚かなかったな」
 ゴールドフレーム「むー」
 ロンド・ミナ「…………」
 ロンド・ギナ「というより、あの二人を仲間にした方が良かったんじゃないのか?」
 ロンド・ミナ「それは出来ん。私はポニーテールは嫌いだ」
 ロンド・ギナ「さすが姉上。ワガママ大爆発だな」
 ゴールドフレーム「むー」(ちなみに彼はポニーテールは好きらしい)


その3.結局こいつらもバカだったか

 ロンド・ミナ「という訳で、イマイチ受けが悪いので、こいつの体を黒くしてみた」
 ゴールドフレーム天(アマツ)「むー。くろー」
 ロンド・ギナ「なぜに黒!?」
 ロンド・ミナ「名前がゴールドなのに、体が黒とはこれ如何に? このギャグで世界制覇だ!」
 ロンド・ギナ「姉上……。さすがです! 一生付いていきます!」
 ゴールドフレーム天「むー」(帰りたくなってきたらしい)



ショート65.
伝説の入学式
(RIONさんのリクエスト)

 ニコル「噂で聞いたんですけど、ガーネットさんの時の高等部の入学式で、一騒動あったそう
      ですね」
 ガーネット「あ、ああ……」
 ニコル「詳しくは聞いてないんですけど、何があったんですか?」
 ガーネット「……あれはSEED学園の黒歴史みたいなものだからね。知らない方がいいよ」
 ニコル「そうですか。まあ、ガーネットさんがそう言うのなら、そうします」
 ガーネット「うん。それがいい。その方がいいんだ……」

 キラ「ねえ、アスラン。うちの高校の体育館って、第二体育館より第一体育館の方が新しいみ
     たいだけど、どうして?」
 アスラン「二年前、まだここがザフト学園だった頃の入学式で、第一体育館が半壊したらしい。
       その後、作り直したそうだ」
 キラ「入学式で半壊って、一体何があったの?」
 アスラン「バカな教師が新入生の尻を触ったんだ。で、怒ったその女生徒が大暴れして…」
 キラ「…………」
 アスラン「ちなみにその女生徒の名は」
 キラ「いや、言わなくても分かるから。そんな大騒動を起こした人が、今は生徒会長か。この 
     学園って寛大というか、凄いというか……」



ショート66.
彼らの部活動

 キラ「ロウは部に入ってないんだね。運動神経はいいのに、どうして?」
 ロウ「家の仕事が忙しくてな。一人前の修理工への道は遠いのさ」
 樹里「でも、やっぱりちょっと勿体無いわよ。ねえ、今からでも部活やらない? うちの部はい
     つでも誰でも大歓迎よ!」
 ロウ「アホか。何で男が華道部なんかに入らなきゃならないんだよ。お前も、キャラに似合わな
     い部活しやがって」
 樹里「いいじゃない、お花好きなんだから! それにリーアムは男だけど入ってるわよ。しかも
     うちのエース」
 ロウ「エースの基準が分かんねえよ。それにあいつは特別だ。あいつの家は華道の家元だろ
     うが」
 イライジャ「ロウが入るなら運動系だろう。という訳で、うちの部に入ってくれ」
 ロウ「死んでも嫌だ。お前の入ってる空手部って…」
 劾「イライジャ、ここにいたのか」
 イライジャ「! が、劾先生……」
 劾「遅刻は厳罰だ。拳を握れ。鍛えてやる」
 イライジャ「い、いや、今日はちょっと腹の具合が……。うわあああ、全然言い訳を聞いてくれ
        ない! 助けて、誰か助けてくれーーーっ! 殺人組手はもう嫌だーーーっ!」
 劾「オーバーな奴だ。来ないならこちらから行くぞ!」
 イライジャ「ギャアーーーーーーッ! 助けて、天国のヴェイアーーーッ!」

 (教室での大乱闘…というより、一方的な教育的指導。ちなみにロウたちは劾登場と同時に避
  難している)

 ヴェイア「イライジャ、勝手に殺すな。あと、死ね」(ただいま道場の床掃除中)



ショート67.
ストライク君の一日
(PANZERさんのリクエスト)

 AM05:30……起床。
 AM06:00……市場から戻ってきた父を手伝い、仕入れた荷物を降ろす。
 AM07:00……姉シャドウと妹ルージュ(部活の為)、一足早く登校。
 AM07:30……朝食。メニューは和食系。
 AM08:20……登校。
 AM08:30……学校に到着。
 PM00:30……午前中の授業、終了。昼食は学食で。
 PM03:30……授業終了。下校。
 PM03:40……帰宅。町に出て、キラたち(この日、部活は休みだった)と遊ぶ。
 PM05:00……町から帰宅。忙しくなってきた店を手伝う。
 PM07:00……客の波も引き、自分の部屋に戻る。テレビを見ながら宿題をする。
 PM08:00……夕食。
 PM09:00……風呂に入る。その後、全身のメンテナンス。
 PM10:00……勉強。今日の復習と明日の予習を行なう。
 PM11:00……就寝。

 イザーク「…………普通だ。メチャクチャ普通の一日だ」
 ディアッカ「ああ。模範的な学生の一日だな」
 イザーク「違う! 俺が期待していたのは、こんな、こんな平凡な生活じゃない!」
 フレイ「おかしな部分が一つあるんだけど、気付いてない?」



ショート68.
雑誌のインタビュー・学業と芸能界の両立は大変です
(極月さんのリクエスト)

その1.ラクス・クラインの場合

 インタビュアー「先週出されたCDはオリコン1位、初の主演ドラマも高視聴率。ラクスさん、絶
           好調ですねえ」
 ラクス「ありがとうございます。これも皆様の応援のお陰だと感謝しています」
 インタビュアー「普通の芸能人は仕事が忙しくなると学業の方を疎かにしがちですが、ラクスさ
           んは学校の成績もトップクラスとか。凄いですねえ。芸能活動と学業の両立に
           は、何か秘訣があるのでしょうか?」
 ラクス「秘訣などは特にありません。わたくしは歌を歌うことも、演技をする事も、そして学校で
      友達と遊ぶ事も、みんな楽しいのです。だからどれも疎かにはしたくないし、その為の
      努力も惜しみませんわ」
 インタビュアー「なるほど。みんな楽しいと仰いましたが、その中でも特に楽しいのは?」
 ラクス「そうですね……。やはり愛しい人と一緒にいられる学校でしょうか。あの人もこちらの 
      世界に来てくれればいいのですけど……」
 インタビュアー「はっはっは、相変わらずラブラブですねえ。それでは、今日はどうもありがとう
           ございました」
 ラクス「はい、こちらこそありがとうございました」

 インタビュアー「本来、恋人の存在は若手の芸能人にはタブーなんだけど、彼女は別格だな。
           恋人の存在が発覚しても、人気がまったく衰えないのは凄いな。あれは将来、
           大物になるぞ。いや、今でも充分、大物か」


その2.ジュリエッタ姉妹の場合

 インタビュアー「さすが双子。歌も演技も、息ピッタリですねえ。やっぱり普段から仲が良いん 
           ですか?」
 ルミナ「そんな、改めて言うほどの事では……。でも、この子がピンチになったら、何を投げ打
      ってでも助けてあげようとは思っています。たった二人の姉妹ですから」
 カノン「ありがと。私もお姉ちゃんの事は嫌いじゃないよ。怒ったら、ちょっと怖いけどね」
 インタビュアー「はっはっは。ところで、この前出演したクイズ番組は惜しかったですね。もう少
           しで優勝だったのに」
 カノン「ホント残念。お姉ちゃんが見学に来ていたサイさんに見とれて、問題を聞き逃さなかっ
      たら豪華賞品をゲット出来たのに」
 インタビュアー「え? 誰が見学に来ていたって?」
 カノン「あ」
 ルミナ「…………口の軽いカノンさん。ちょっとこっちへいらっしゃい。すいません、記者さん。
      少しだけ席を外しますね」
 カノン「ああああ! 痛い、お姉ちゃん、ゴメンナサイ、そんなに引っ張らないで! 耳が、耳が
     千切れる! それにどこへ行くの!? 私はトイレなんかに用は無いのに、って、どうし
     て『ただいま掃除中』の看板を立てるの? うわ、あ、きゃああああ……!」

 (十分後、ルミナ、一人でトイレから出て来る)

 ルミナ「お待たせしました、インタビューの続きを…って、あれ? 記者さん?」

 (記者の姿は無かった。彼の座っていた椅子には手紙が一枚。そこには「ゴメンナサイ。絶対
  に記事にはしません。だから探さないでください」という短い文章が書かれていた)



ショート69.
最低教師vs最強生徒会長+…

その1.遭遇

 (町中にて)

 ガルシア「む」
 ガーネット「あ」
 ガルシア「…………これはこれは、誰かと思えば入学式でいきなり生活指導の先生を病院送
       りにしたガーネット・バーネット君じゃないか。久しぶりだねえ」
 ガーネット「ええ、本当にお久しぶり。入学式で、何も知らない一年生の尻を撫で回して、その
        女生徒にボコボコにされたドスケベ生活指導教員のガルシアさん。学園をクビにな
        ったのに、まだ生きてたんですか?」
 ガルシア「おかげさまでな。今はダブルG高校に勤務している。まあ、私のようなの優秀な人材
       は引き手数多という事だな」
 ガーネット「類は友を呼ぶ、の間違いじゃないのかい?」
 ガルシア「貴様の噂も聞いているぞ。年下の恋人が出来たそうだな。ふん、貴様のような色ボ
        ケ暴力女が生徒会長とは。SEED学園の生徒の質が分かるというものだ」
 ガーネット「……………」
 ガルシア「貴様の恋人、ニコルという名前だったか。貴様のような女に惚れるとは、その男も 
       見る目が無いというか、バカと言うか…」
 ガーネット「それ以上、ニコルの事を悪く言うな。殺すよ?」(本気の眼)
 ガルシア「む……。ふ、ふん、まあ精々、いい気になっていろ! いずれ思い知らせてやる!」

 (去っていくガルシア。その後姿を見ながら、ガーネットはガルシアの言葉を思い出す)

 ガルシア「貴様の恋人、ニコルという名前だったか「貴様の恋人、ニコル「貴様の恋人「貴様の
       ……」
 ガーネット「………ふふん♪」(ちょっとご機嫌。って、それでいいのか?)


その2.天使と悪魔の間に立つ者

 ?「あの、すいません」
 ガルシア「ん? 何だ、小僧?」
 ?「僕はSEED学園の生徒なんですけど、先程、うちの生徒会長と何か話していたようです 
    が、何を話してらしたんですか?」
 ガルシア「………………」
 ?「ああ、警戒しないでください。僕、あの人の事が大嫌いなんです。だから、あの人の弱味と
    か汚点とかあったら教えてほしいなあ、と思いまして」
 ガルシア「汚点か……。まあ、体育館一つ壊した事は、汚点といえば汚点か」
 ?「良かったら、教えてもらえませんか? ああ、人目が気になるのでしたら、路地裏の方へ 
    でも……」
 ガルシア「うむ。だが、タダでは話さんぞ。それなりの報酬を…」

 (二人、路地裏に消える。そして、翌日)

 ダブルG「ガルシアはどうした? 何、大怪我を負って欠席? 病院で『緑の髪が怖い』などと 
       喚いている? ちっ、無能な男め。もういい、ヤツはクビだ!」


その3.あなたの為なら、たとえこの手を汚す事になっても

 ガーネット「? 随分とご機嫌だね、ニコル。何かいい事でもあったのかい?」
 ニコル「ええ。僕はガーネットさんの事が本当に好きなんだなあ、って分かったんです。それが
      少し嬉しくて」
 ガーネット「?」



ショート70.
初等部恋愛模様

その1.『彼』についてはXアストレイをご覧ください

 (下校時。校門の柱に隠れるように立つ女の子が一人。誰かを待っているようで、チラチラと 
  校庭を覗き見している)

 ?「! き、来た! よーし、今日こそ言うわよ。ねえプレア、私と一緒に帰らない? ねえブレ
   ア、私と一緒に帰らない? ねえプレア、私と一緒に……」
 プレア「あれ? 風花さん、そんな所で何をしているんですか?」
 風花「!!!! プ、プレア!? あ、あはははは、あ、あのね、きょ、今日一緒に帰らない…
     …って、ちょっと、あんたたち何をしているのよ!」
 ルー「何って、プレア君と腕を組んでるのよ」
 エル「うん! プレアお兄ちゃん、だーい好き!」
 プレア「あ、あの……」
 風花「あ、あんたたち、何て羨ましい、じゃない、トンデモナイ事してるのよ! 特にルー先輩、
     プレアが迷惑してるのが分からないんですか! 年上なんだからもっとしっかりして…」
 ルー「愛に年の差は関係ないんだよ。風花ちゃんこそ、ちょっと煩いよ」
 エル「うん。風花お姉ちゃん、声が大きいね」
 風花「!」
 プレア「あ、あの、皆さん、落ち着いて…」
 風花「…………ふうん。ルー先輩もエルちゃんも、二人とも、それって宣戦布告と受け取って 
     いいんですね?」
 ルー「うん、いいよ」
 エル「せんせんふこくって、なーに?」
 風花「分かりました。絶対に負けませんから、覚悟してください…!」
 ルー「受けて立つわ! 恋愛は退いた方が負けだって、ディアッカお兄ちゃんも言ってたしね」
 エル「ねえプレアお兄ちゃん、せんせんふこくってなーに?」
 プレア「はあ……。どうしてこんな事になったんだろう。僕はみんなと仲良くしたいのに…」

 ディアッカ(ルーとエルの迎えに来た)「あのプレアってガキ、どうも誰かを思い出させるんだよ
                        なあ。あれは将来、女泣かせになりそうだ」


その2.人の恋路を邪魔するヤツは、この学園では死刑だし

 マルキオ(初等部校長)「風紀の乱れを感じます。でも、高等部に比べたらまだマシですね。触
                らぬ神にタタリ無し、です」

 (そう言って茶をすするマルキオ。って、いいのかそれで?)



ショート71.
意地を張るのも程々に
(PANZERさんのリクエスト)

その1.この二人、いつの間に…

 (とある喫茶店で)

 アサギ「マズイわ」
 クロト「何がだ?」
 アサギ「この前、あんたと一緒に買い物してたのをクラスメートに見られたのよ。口止めしとい
      たから、マユラたちにはバレてないけど……」
 クロト「隠れて会うのも、そろそろ限界か。どうする?」
 アサギ「オルガ君とシャニ君は、仲直りしたがっているんでしょう? だったら問題はこっちの 
      二人ね。特にジュリは、ちょっと意地になってるから」
 クロト「けど、このままじゃダメだろ。ここらで手を打たないと」
 アサギ「そうね。何とかしてみせるわ」
 クロト「ああ。俺も手を貸すぜ!」
 二人(声を揃えて)「全ては青き『正常』なる恋愛(せかい)のために!」

 ガーネット(たまたま店に来ていた)「友達裏切って、自分だけデートしている時点で、正常じゃ
                       ないと思うんだけど……」


その2.作戦開始

 ジュリ「あの三人との仲直り合同デート? 嫌よ、どうしてそんなものに参加しなくちゃならない
      のよ!」
 アサギ「ジュリ、いい加減意地を張るのはやめようよ。あの三人だって、悪気があったわけじ 
      ゃないんだし、このまま自然消滅なんて嫌でしょ? 私は嫌よ。せめてきっちり話をつ
      けるわ」(と白々しい芝居)
 マユラ「私もアサギと同じ。多数決で二対一。という訳で、合コン開催決定! 早速あの三人 
      に連絡してくるわ! 来れないって言っても、無理やり引っ張り出してやる!」
 ジュリ「ちょっ、ちょっとマユラ!………行っちゃった。もう、何なのよ。マユラ、凄い張り切って
      るじゃない。そんなにオルガ君と仲直りしたかったのかな?」
 アサギ「うーん、仲直りというより、やっぱりあの噂の真実を知りたいのかも」
 ジュリ「噂?」
 アサギ「うん。『オルガ・サブナック、ロリコン疑惑』」

 ギアボルト「くしゅん。……風邪でしょうか。体調管理には気を付けないと」


その3.やっぱりこいつら、危ないヤツラです

 (デート当日。場所は水族館)

 シャニ「遅いな、あいつら」
 オルガ「ったく、自分たちから呼んでおいて待たせるなよ」
 クロト「ま、いいんじゃないの。女を待たせるよりは男のメンツは立つ」
 オルガ「ふん。そんなもんかねえ」

 三人「……………」

 シャニ「…………水族館の水槽を見ているとさあ」
 オルガ「ああ?」
 クロト「うん?」
 シャニ「時々、無性に叩き割りたくならない? 学校の窓ガラスみたいにさ」
 クロト「あ、それ、俺もある」
 オルガ「やったら気持ちいいだろうなあ。後で弁償させられるだろうけど」

 (などと物騒な事を言ってる三人。それを少し離れたところから見守る影が)

 ジュリ「私、帰る。あんなおバカな奴らの友達だなんて思われたくない!」
 マユリ「ジュ、ジュリ、気持ちは分かるけど落ち着いて!」
 アサギ「ホント、気持ちは分かる……」


その4.デート開始

 (合流後、それぞれカップルとなって別行動をとっています)

 ジュリ「…………」(魚を見ている)
 シャニ「…………」(同じく)
 ジュリ「…………」(魚を見ている)
 シャニ「…………」(同じく)

 (五分後)

 ジュリ「…………何か言いなさいよ」
 シャニ「何を?」
 ジュリ「何を、って、こういう時は男の方から話題を切り出すものでしょ? それとも、あなたそ
      んなにボキャブラリィが低いのかしら?」
 シャニ「ん〜〜〜〜、いや、ホントは色々考えてきたんだけどさあ……忘れた」
 ジュリ「はあ? あんたねえ…」
 シャニ「それに必要ないだろ。俺はお前と一緒にいるだけで楽しいし、嬉しいからな」
 ジュリ「! バ、バカ! 何言ってるのよ、もう!」
 シャニ「ああ。ホント、何言ってるんだろうな、俺」


その5.オルガとマユラも仲直りできたみたいです。そして、帰り道で

 マユラ「あーーーーーーーっ!!!! 仲直りするのに夢中になって、肝心な事を訊くの忘れ
      てた……」

 ギアボルト「くしゅん」



ショート72.
やはりここは「普通の学校」ではないようです

 ガーネット「キラのサッカー部、アスランのバスケ部、共に全国大会出場決定か。二人とも、お
        めでとう」
 キラ「ありがとうございます、ガーネットさん」
 カガリ「女子バスケ部も全国出場を決めたぞ。アスラン、一緒に優勝を目指そうな!」
 アスラン「ああ、もちろんだ」
 ラクス「二人とも、本当におめでとうございます。最近はブルコス&ダブルG高校との大戦争が
      あったり、遊園地を出入り禁止になったり、昔この学園に勤めていた教師がボコボコ 
      にされたり、暗い話題ばかりが続いていましたが、久しぶりに明るい話題ですわ」
 一同「…………」
 カガリ「……よくよく考えてみたら、私たちのやってきた事って、かなりヤバい事だよな」
 キラ「アスラン、僕たちのやってきた事って、もしかして、バレてないの?」
 アスラン「そういえば、新聞にもそういう記事は出ていなかったな…。SEED学園、恐るべし」



ショート73.
禁断の桜
(白亜さんのリクエスト)

その1.読者の皆さんはルールを守りましょうね

 ムウ「空は晴天、桜は満開! 薄紅色の花びらが舞い落ちるこの季節に騒がすして、いつ騒
     ぐ! 今日は無礼講だ、教師も生徒も関係なく、みんなでパーッとやろう!」
 一同「おーーーーーっ!!!」

 アイシャ「アンディ、ハイ」
 バルトフェルド「ありかどう、アイシャ。うん、いい酒だ。隣には愛しき美女、空からは桜の花び
           ら。酒を味わうのに、これほど素晴らしいシチュエーションは無いな」

 シーゲル「なるほど、ウズミ君のところもそうですか。年頃の娘というのは、厄介なものですな」
 ウズミ「まったくです。昔は『パパ、だ〜〜〜い好き!』なんて可愛い事を言ってくれたのに、今
      では……ううっ」
 パトリック「男の子でも厄介なものだよ。まったく、あのバカ息子め、親の気持ちも知らないで 
        ……ブツブツ」

 ミリィ「桜は綺麗だし、料理は美味しいし、お酒もなかなか、なんだけど……」
 ディアッカ「…………」
 トール「…………」
 ミリィ「二人とも、無言でお酒を飲み続けるのはやめて……。後が怖いから」

 マリュー「ナタル、またお見合い断わったの?」
 ナタル「ええ。私の理想とする男性像とは違いすぎるので」
 マリュー「ナタルの理想の男性像って、どんな人なの?」
 ナタル「自分で言うのも何ですが、少々特殊なものかと」
 マリュー「???」
 (ナタルの視線の先には、酔っ払った末に抱き合って寝ているサイとノイマンの姿が…)

 ガーネット「ニコル、飲んでる?」
 ニコル「ええ、ガーネットさん。これ、美味しいお酒ですね」
 ガーネット「親父の秘蔵の銘酒だからね。一本十万円ぐらいの極上物」
 ニコル「! そ、そんな高級なお酒、僕なんかが飲んでもいいんですか!?」
 ガーネット「いいって、いいって。どうせあと数年もしたら、ニコルの物になるんだから。あ、正 
        確には『ニコル・バーネット』の物か」
 ニコル「ガーネットさん……」
 イザーク「っておい、ニコルが婿に入るのか?」
 フレイ「そっちの方がしっくり来るわね」

 キラ「うー、気分が悪い……。ちょっと飲みすぎたかなあ……」
 アスラン「やれやれ。相変わらずお前は酒に弱いな。ビール一缶でその有様とは」
 キラ「アスランが強すぎるんだよ……。うっぷ」
 アスラン「おいおい、吐くならトイレに行けよ。酒が不味くなる」
 キラ「友達のピンチより、お酒を取るのか……。アスラン、君の本性が少し分かったよ……」

 カガリ「今、この場に警察とか踏み込んできたら、SEED学園は潰れるかもしれんな」
 ラクス「規制の厳しいテレビアニメでは、絶対見れない光景ですわ」
 カガリ「いや、SEEDならやるかも……いや、さすがに無理か。いやいや……」
 (そういうこの二人も、かなり飲んでいます。でも平気みたい。さすがです)


その2.答え・サ○エさんワールドだから……えっ?

 キラ「あれ? ガーネットさんが僕たちと仲良くなったのって、ニコルと付き合うようになってか
     らだよな。あれは確か六月ぐらいの事で、でも今は四月で花見……。??? 何だか、
     世界が歪んできたような気が……うわあああああああああっ!!!!」

 キラ「! ゆ、夢か……。あれ? どうしてだろう、どんな夢を見たのか、思い出せない……。 
     ま、いいか」


その3.という事は

 カノン「えっ? それじゃあ、私とアスラン様が一緒の学校に通える日は永遠に来ないの?」
 ルミナ「そんな……。アーガイル先輩……。ううっ、あと一年早く生まれていれば……」
 ニコル「ご愁傷様です。でも、設定では僕も彼女たちと同じ年齢なんですけどね」



ショート74.
総重量はどれくらい?

 イザーク「二階の教室の床が抜けたって!?  どうして?」
 アスラン「分からない。手抜き工事だったのかもしれんな。物騒な話だ…」
 ニコル「誰かケガをした人はいるんですか?」
 カガリ「いや、クラスの連中は体育の授業で出ていたから、ほとんど無事だったそうだ。だが、
      授業をサボッて居眠りしていたバカと、それを探しに来た友人とその姉、そして、その
      バカと一緒になって寝ていた大バカ二人が犠牲になった。もっとも、最初のバカ以外の
      四人は軽症らしい。不幸中の幸いだな」

 ストライク「いやあ、びっくりしたよ。俺とシャドウ姉さんが教室に入ってしばらくしたら、急に床 
        がひび割れて、ガラガラと……。本当に死ぬかと思った。それにしても君たち二人
        は、どうしてあんな所で居眠りしてたんだ?」
 レッドフレーム「いや、なぜか急に眠くなって」
 ブルーフレーム「同じく。あえて言うなら、春の陽気のせいか」

 ロウ(病院のベッドにて)「…………あの四人は一緒にしちゃならねえ」



ショート75.
皆さんも気を付けましょう

 イザーク「くそっ!」
 フレイ「どうしたの?」
 イザーク「昨日、インターネットをやっていたら不愉快なHPを見つけてな。いや、HPそのもの
       が不愉快なんじゃなくて、そこに書かれていた記事がな。凶悪犯罪者の事を書いた
       HPなんだが、そいつらがどいつもこいつもクソッタレな連中で……ああ、思い出した
       だけでも腹が立つ!」
 フレイ「どうしてそんなHPを覗いたのよ?」
 イザーク「ある男の名前を思い出したんだが、そいつがどういう奴だったのか思い出せない。
       検索してみたら、そのHPに載ってた。子供の頃、ニュースで見た連続殺人犯の名 
       前だったんだ。くそっ、調べるんじゃなかった!」
 フレイ「でも、そういう連中に腹を立てるのは、あんたがマトモな証拠よ。気にする事はないわ」
 イザーク「……ああ、そうだな」

 ディアッカ「くそっ!」
 キラ「どうしたの?」
 ディアッカ「昨日、インターネットをやってたら不愉快なHPを見つけた。会員制のページで金を
        振り込まないと写真が見れないやつなんだが、正直、期待外れだった」
 キラ「………………」
 ディアッカ「というより、ありゃサギだな。『18歳未満は絶対閲覧禁止!』なんて書いてあるか 
        ら期待してみたら……」
 ミリィ「期待してみたら、何?」
 ディアッカ「!」
 ミリィ「最低」
 ディアッカ「ち、違うんだ、これは、その……ああ、待ってくれ、ミリィ!」
 アスラン「やれやれ。何やってるんだ、あいつは」
 キラ「ホントにね。大体、有料制のアダルトサイトはあまりいいのは無いんだよ。それに最近は
     当局の眼が厳しいし、悪質なサイトも増えているし。はあ、昔は良かったなあ……」
 アスラン「キラ?」



ショート76.
質問・あなたの恋人が暴漢に襲われていたら、どうしますか?

その1.男性編

 キラ「助ける」
 アスラン「同じく」
 オルガ「そいつを地獄へ送ってやるよ」
 クロト「撃滅!」
 シャニ「一々訊くような事じゃないだろ?」
 ディアッカ「そうだな。好きな女の子を守るのは、男として当然だ」
 トール「うん。これだけはディアッカと同じ答えだ」
 サイ「でも、助けに入っても力及ばず、という事にもなるかもしれないぞ」
 ムウ「そういう時は無理せず、警察とかを呼ぶんだ。カッコつけるのもいいが、『女の子を助け
     る』事が最大の目的なんだからな」

 ニコル「……ガーネットさんが『襲われている』という絵が想像できないんですけど」
 イザーク「確かに。あいつやフレイは、逆に誰かを『襲って』そうだ」


その2.女性編

 カガリ「助ける」
 ミリィ「誰かを呼びます」
 ルミナ「助けます」
 ガーネット「ニコルを傷つける奴は許さない。全員、病院送り」
 フレイ「警察を呼ぶわ」
 アサギ・ジュリ・マユラ「助けを呼びまーす」
 マリュー「自分で助けるか、誰かに助けてもらうか。自分の力量やその場の状況を見て、的確
       に判断したいわね」

 ラクス「キラを苦しめる人は許せません。殺します」(ニッコリと微笑みながら)
 一同「…………」
 ラクス「冗談ですわ」(そう言いながら、眼は笑っていない)
 一同「…………」(ゾクッ)



ショート77.
それぞれのペット事情

その1.カガリの場合

 カガリ「ペットを飼いたいと思っているんだ。お父様と交渉中だが、なかなか許してもらえない。
      まったく、強情というか、頑固者というか」
 アスラン「そうか。それでどんな動物を飼いたいんだ? 犬か、猫か?」
 カガリ「ゴリラ」
 アスラン「………………」
 カガリ「コモドオオトカゲとかアナコンダもいいな。いいファイトが出来そうだ」
 アスラン「カガリ、それはペットじゃなくて、スパーリングパートナーというんじゃ……」
 カガリ「牛もいいな。赤い布と衣装を揃えて!」
 アスラン「マタドール志望!?」


その2.ガーネットの場合

 ガーネット「ペット、か。うちはマンションだから、ペットはダメなんだよ」
 ラクス「あら、お姉様にはもうペットがいらっしゃるじゃありませんか」
 ガーネット「?」
 ラクス「ニコル様という可愛い仔犬さんが」
 ガーネット「ラクス……。ニコルは私の恋人だ。ペットじゃない!」
 ラクス「そうでしたわね。では、ギアボルトさんですか? それとも最近初等部で評判のプレア
      さんや風花さんですか?」
 ガーネット「……あんたが私をどういう眼で見ているのか、よーく分かるよ」
 ラクス「あら、それでは飼いたくないんですか? 首輪をつけて、『ご主人様〜♪』って抱きつい
      てくる、素敵なペットを」
 ガーネット「…………」
 ラクス「お姉様、ヨダレが垂れてますわ」


その3.劾の場合

 (職員室にて)

 劾「………………」(定期入れを取り出し、中の写真を見ている)


 ミリィ(職員室を覗き見)「劾先生って、渋いわよね〜。大人の雰囲気があるって感じ!」
 アサギ(同じく)「そうですね。ニヒルというかダンディというか、カッコいいです!」
 ジュリ(お仲間)「そこいらの学生(ガキ)を寄せ付けない、あの渋み! あの先生のハートを射
           止める人なんているのかしら?」
 マユラ(リーダー格)「いるとしたら、きっと凄い美人ね。私たちみたいなお子様じゃ、相手にも
              してもらえないわよ」
 ミリィ「そうね。ちょっと残念かも……」

 (職員室の劾、定期入れの中の写真を熱心に見ている。写真に写っているのは、先日、彼が
  拾ってきた子猫。アパートでこっそり飼っている)

 劾「………ふっ」

 マユラ「あ! 見た見た? 劾先生、今、笑ったよ!」
 ミリィ「えっ!? そんな〜。せっかくのチャンスを逃しちゃった〜〜」
 マユラ「凄くいい笑顔だったわ。あれこそ『本物の』大人の笑顔ね!」

 劾「………うん。何時間見てても飽きんな」
 (ちなみに今日の劾は、夜遅くまで子猫と遊んでいたため、ちょっと寝不足である)



ショート78.
受話器を取って

その1.間違い探し?

 キラ「はい、もしもし、ヤマトです」
 アスラン「もしもし、ザラです」
 イザーク「ジュールだ。こんな夜遅くに一体誰だ!?」
 ディアッカ「エルスマンだ。エロスマンじゃないぞ、念のため」
 ニコル「はい、こちらアマルフィ家です」
 ガーネット「もしもし。バーネットだけど、そっちは誰ですか?」
 カガリ「アスハです。何か御用ですか?」
 フレイ「はい、アルスターです」
 ?「コチラ、クラインデス! ミトメタクナイ!」

 アスラン「? 何か変だな……」


その2.衝撃の事実!?

 ストライク「はい、こちら魚屋【素虎井区】です」
 イザーク「店の名前、当て字かよ! そしてストライクって、苗字だったのか!?」

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