SEED学園編 PHASE−11
ショート151.
アンケート・自分の命を捨てても守りたい人っていますか?
いるのなら、それは誰ですか?

その1.男性編

 キラ「ラクスの事は大切だよ。でも、僕が死んだらラクスは悲しむだろうし……難しいね」
 アスラン「カガリに父上、母上。命を捨てても守りたいと思っている人達だ。だが、本当に捨て 
       るつもりは無い。死ぬのが怖いんじゃない。俺が死んだらカガリ達が悲しむからだ」
 ディアッカ「ミリィ。昔はもう少し多かったんだけどな」
 イザーク「無い。俺自身が死んだら、何も守れないからな」
 ニコル「ガーネットさんです。彼女より先に死ぬつもりはありませんけど、いざとなったら命も投
      げ出しちゃいそうな気がします。あ、これはガーネットさんには内緒ですよ。「私より先に
      死ぬんじゃない!」って怒られますから」
 オルガ「無い。悪いか?」
 クロト「好きな女はいるけどね。でも、あいつを置いて死ぬ気は無いよ」
 シャニ「う〜〜〜〜〜〜ん……。パス1」
 ダン「ステファニー・ケリオン」
 ストライク「友達みんなです」
 インパルス「家族。あとイザーク先輩。でも俺、嫌われているんですよね。どうしてだろう?」
 レイ「命より大事なもの、か……。難しいな。今はノーコメントとさせてくれ」
 スティング「無い」
 アウル「無いね。大体、自分を大事にしない奴が他人を守れるわけ無いじゃん」

 シン「マユとステラ。って、どうして俺の答えがオチなんだ! 普通の答えだろ?」
 一同「いやあ、ステラはともかく、マユちゃんはねえ」


その2.女性編

 ラクス「キラですわ」
 カガリ「アスランだ。父上も大切な人だけどな」
 フレイ「いないわ。イザーク? なんであいつの名前が出てくるのよ」
 ミリアリア「うーん……。命を捨てても、という程の人はいないわね。? 今、ディアッカの泣き声
        が聞こえたような」
 ガーネット「ニコル。バカ親父は私がいなくても生きていくだろうしね。刑務所の中で」
 ステファニー「……はあ。まさかこういう質問に生徒の名前を答える事になるなんて思わなかっ
         たわ。ええ、そうよ。ダン・ツルギ君。教師失格ね、私」
 ミナ「えーと、ダンにステファニー先生、それから可愛いギアちゃんにカッコいいカガリ先輩、優
    しいラクス先輩……。ちょっと多すぎるかな?」
 ギアボルト「いません」
 ステラ「今はいない。……シン、どうしてそんな泣きそうな顔をしているの?」
 ルナマリア「アスラン先輩、って答えたらマズいわよね。じゃあノーコメントで」
 メイリン「今はいません。お姉ちゃんの事は好きだけど……」

 タリア「校長です。……ええ、分かっているわよ。でも、どうしようもないの。女って弱い生き物な
      のよ」


その3.番外編

 デュランダル「この学園にいる全ての人達だ」
 タリア「校長、嘘はつかないでください」
 デュランダル「本気なんだが……」



ショート152.
ユニオン学園の問題児

 サンダルフォン「もしもし、夜分遅くにすいません。校長はいますか? 明日の職員会議につい
           て、ご相談したい事が…」
 ノーフェイス(校長のお世話役もしている)「メレア校長はもう寝ておられます。明日、掛け直して
                           ください。それでは」
 サンダルフォン「えっ、だってまだ夜の九時……切れた。クソッ、これだから子供は!」

 メレア「ムニャムニャ。サンダルフォン、来月の給料、半分カット……グウ」
 ノーフェィス「夢の中でも校長の仕事をしていらっしゃるとは……。素晴らしい。校長、一生つい
         ていきます」
 メレア「ムニャムニャ。ノーフェイス、その仮面、趣味悪いよ……」
 ノーフェイス「…………校長、起きているんですか?」
 メレア「グウ」



ショート153.
反転世界
(鬼王さんのリクエスト)

その1.想像してください。いや、やっばりしない方が…

 キラ「うわああああ! 寝過ごした! ああ、もう出席を取ってる時間だ、いや、まだセーフのは
     ず!」(と教室に駆け込むが…)
 バルトフェルド「残念ながらアウトだ。遅刻1。さっさと席に着きたまえ」
 キラ「はい……って、バルトフェルド先生!? な、ど、どうして…」
 バルトフェルド「何をそんなに驚いているんだ。俺はここのクラスの担任だ。いてもおかしくない
           だろう?」
 アスラン「そのとおりだ。キラ、さっさと席に着け」
 イザーク「まったく、朝から騒がしい奴だ」
 ディアッカ「そう言うなよ。元気が無いよりはいいんじゃねえの?」
 ニコル「そうですか? 朝は静かにするものだと思いますが…」
 オルガ「ふわあああああ……。眠」
 クロト「徹夜でゲームをやっちまったぜ……。熟睡……」
 シャニ「同じく」
 キラ「ど、どうして、どうして、男しかいないんですか? そして……」

 キラ「どうしてみんな、セーラー服を着ているんだーーーーっ!! バルトフェルド先生はミニド
    レス着てるしーーーーっ!!」


その2.キラ、教室から脱走して、校舎裏に逃亡。そして、新たな危機?

 ストライク「キラ、君は無事みたいだな」
 キラ「ストライク! 君はまともなんだね。でも、これは一体どうなっているんだ? 一年や二年
     の教室を覗いて見たけど、やっぱり男しかいないし、みんなセーラー服を着てるし……」
 ストライク「どうやら俺達は妙な世界に迷い込んだらしい。ここは女がいない世界、そして男が 
        女として認識されている世界のようだ」
 キラ「!? ど、どうしてそんな世界に僕たちがいるの?」
 ストライク「分からない。だが、このままではいずれ俺達も女装させられるぞ。それがこの世界
        の常識らしいからな」
 キラ「………」(目の前にいる人物のセーラー服姿を想像する)
 ストライク「………」(同じく)
 キラ「……似合わないなあ」
 ストライク「……いいかも」
 キラ「えっ!?」


その3.そもそも異世界に行ける道具じゃないし

 キラ「こ、こんな世界にいちゃダメだ! 危険だ! 早く元の世界に戻ろう!」
 ストライク「ちょっと惜しい気もするが、確かにそのとおりだな。よし、戻ろう」
 キラ「えっ? そんなにあっさり戻れるの?」
 ストライク「ああ。ほら、お前の後ろに元の世界への入口が現れたぞ」
 キラ「えっ!? こ、これは……」
 ストライク「パンパカパ〜ン! どこでもド…」
 キラ「ダメ! これは使っちゃダメ! そもそもどうしてドラ○もんネタなんだよ!」
 ストライク「先週の日曜日、管理人がコミックス全巻読んだから」
 キラ「そんな個人的な事情で!?」
 ストライク「しかもブック○フで立ち読み」
 キラ「買えよ」


その4.カリダさんのセーラー服

 キラ「いくらSEED学園だからって、こんなバカな展開あるはずない! これは夢だ! 夢なん
     だ! 絶対に夢だ!」
 ストライク「夢オチかよ。ま、確かにそのとおりなんだけどな。でも…」
 キラ「でも?」
 ストライク「夢っていうのは、本人の潜在意識の現われだ。お前、もしかしたら……」
 キラ「! ち、違う、僕は、僕は…!」

 キラ「はっ! …………やっぱり夢か。良かった。あ、もうこんな時間だ。学校に行く準備をしな
     いと。あれ? 母さん、僕の学生服はどこ?」
 カリダ「ごめんなさい、まだクリーニングから帰ってないの。代わりに私のお古を着ていって。サ
      イズは合うはずよ」
 キラ「な、何言ってるんだよ、母さん。母さんのお古の服って、セーラー服じゃないか。そんなの
     着られないよ」
 カリダ「どうして? だってあなた、女の子じゃない」
 キラ「!!!!!!」

 キラ「はっ! …………ゆ、夢か。うん、今度こそ夢……だよね?」
 カリダ「キラ、見て見て。倉庫を掃除していたら、お母さんの昔の学生服を見つけたの。着てみ
      たんだけど、似合うかしら?」
 キラ「うわあああああああああ!!!!」(色々な意味で)



ショート154.
最強のセキュリティシステム

 スカーツ(チンピラ集団のリーダー)「ちっ、もう金が無くなっちまった。よし、あのコンビニから 
                       失敬するか。ナイフで脅せば一発…」
 ?「待ちな」
 ?「そこまでですわ」
 スカーツ「な、何だお前ら? ギャアアアアアアーーーーーッ!!」

 キラ(コンビニでバイト中)「暇だね」
 ニコル(同じく)「ええ。平和ですね」
 キラ「そうでもないよ。この前、僕たちが夜勤で入っていた時、近くの公園でチンピラがケンカし
     て大ケガしたんだって」
 ニコル「そうなんですか。この店も気を付けないといけませんね。? 今、遠くの方で誰かの叫
      び声が聞こえたような……ま、いいか」



ショート155.
違う世界では『現実』なんですけどね

 シン「平行世界、今いる世界とはちょっとだけ違う世界、か。もし本当にそんな世界があるのな
     ら……」

 マユ「お兄ちゃん、まだキラ先輩のサイン貰ってくれないの? ホント役立たずなんだから。サ 
     イン貰ってくるまで、お兄ちゃんはおやつ抜き!」

 シン「あいつももう少し可愛くなってくれたのかなあ。俺を心から慕ってくれて、『お兄ちゃ〜〜 
     ん』って追いかけっこするようなマユに…」
 ルナマリア「絶対にあり得ないから。夢を見るのは程々にしておきなさい、シン」
 シン「うう……。現実は厳しいなあ」



ショート156.
それは整備士の娘としての本能です

 ミナ「はあ……」
 レヴァスト「どうしたの、ミナ。校庭の方を見て、ため息なんか付いて。あ、もしかして、誰か気に
        なる人でもいるの?」
 ミナ「うん」
 レヴァスト「えっ、ホントに!? どれどれ、誰を見てるの? ……って、あの二人は三年のスト
        ライク君と一年のインパルス君?」
 ミナ「最近、あの二人が凄く気になるの。体の中をいじくり回したいというか、ドライバーで分解
     してみたいというか、そんな妙な気持ちになるの。これって、もしかして、恋?」
 レヴァスト「微妙ね」



ショート157.
羨ましいですか? だったら代わってください(by…)

 アウル「はあ……。この学園って、一人身には居心地悪いよねえ。俺たちもモテたいなあ」
 スティング「言うな。それから、俺までモテないような言い方もよせ。俺はモテないんじゃなくて、
        彼女を造らないだけだ。この学園の女はクセの強い奴が多いから、付き合う気に 
        なれん」
 アウル「それは同感。それに…」

 カノン「アスラン様〜〜〜!」
 アスラン「カ、カノン! いきなり抱きつかないでくれ!」
 カガリ「カノン! お前、私のアスランに何をして…」
 ルナマリア「アスラン先輩、数学の授業でちょっと分からないところがあるんです。教えてくれま
         せんか?」
 メイリン「アスラン先輩、クッキー焼いたんですけど、食べませんか?」
 カガリ「いい加減にしろ、お前らーーーーっ!!」
 アスラン「カ、カガリ、落ち着いて……」

 アウル「ああはなりたくないし」
 スティング「天国のような地獄だな、あれは。アスラン・ザラ、同情するぜ」

 ミーア「いいえ、『嵐』はまだまだこれからですわ。うふふふふふ……」



ショート158.
いや、だって、ねえ……

 キラ「ガーネットさん、最近は車に乗ってないそうですね。どうしてですか?」
 ガーネット「事故を起こしたら大変だからね。私一人の体じゃないし、もう無茶な走りは出来な 
        いわよ」
 キラ「なるほど」

 (数日後)
 ガーネット「……みんなにしゃべったのはキラだね。まあそれはいいけど、私は普通に一般常 
        識を語っただけなのに、どうしてみんな『結婚祝い』とか『出産祝い』とか送ってくる
        のかな?」
 ニコル「そういう事がいつ起きてもおかしくないキャラだって、認識されているみたいですね。僕
      にも責任はありますけど」



ショート159.
ダン・ツルギの家族

その1.うわお

 ミナ「そういえば、ダンの家って行った事がないわね。家族の人にも会った事ないし。ダンの家
     族って、どんな人達なの?」
 ダン「……ノーコメントだ。いや、一言で言うなら………」

 (ダン、帰宅。家はなかなかの豪邸です)

 ダン「ただいま」
 ノーフェイス「お帰りなさいませ。ご夕食の準備は出来ております」
 ゼノン「ダン、遅かったな。早く座れ」
 メレア「お帰りー。おみやげは?」
 ダン「最悪だ……」(本気でヘコんでいます)


その2.苗字が違う彼らがどうして『家族』なのか?という疑問については、次の
機会に

 メレア「何だよダン、この家の主である僕に向かって、その態度は失礼じゃないか。おみやげも
      無いし」
 ダン「黙れ、このバケモノめ。若作りにも程があるぞ。貴様、今、いくつだ」
 メレア「可愛い男の子に、年齢を聞くものじゃないよ」
 ダン「自分で『可愛い』なんて言うな! 貴様、俺が物心ついた時からその姿じゃないか!」
 ゼノン「ダン、その辺にしておけ。それより席に着け。食事が冷めるぞ」
 ノーフェイス「本日の夕食は鴨のテリーヌとポタージュスープ、エリンギ茸と春野菜のサラダ、デ
         ザートは自家製のアイスクリームです」
 メレア「アイスはイチゴ味だろうね?」
 ノーフェイス「いえ。本日はゼノン様のリクエストで、ラムレーズンを入れたバニラ味…」
 メレア「何だって! ゼノン、僕がレーズンが嫌いな事は知ってるだろ! わざとやったな!」
 ゼノン「ええ。ですが意地悪でやった訳じゃありません。好き嫌いは体に悪いですよ」
 メレア「人の事いえないだろ。お前だって、未だにピーマンが食べれないじゃないか!」
 ゼノン「あれは人間の食べ物じゃない。だからいいんですよ」
 ノーフェイス「ご安心を。本日のサラダの中に、ピーマンのみじん切りを入れておきました。お二
         人とも、好き嫌いはいけません。きっちり克服してもらいます」
 ゼノン「ノーフェイス、貴様!」
 メレア「あははははは、ざまあみろ!」
 ゼノン「くっ、許さん、お前達、絶対に許さんぞ!」
 メレア「へえ、僕とやる気? いいよ、相手になってあげる」
 ゼノン「地獄に落としてやる…!」
 メレア「それはこっちのセリフだ!」
 ノーフェイス「お二人とも、殺し合うのは構いませんが、まずはお食事の方を先に済ませてくだ
         さい。食事に血が入ったら味が変わってしまいますので」

 ダン「…………最悪だ。誰か助けてくれ……」



ショート160.
教師になりました
(PANZERさんのリクエスト)

その1.彼女の事を忘れている方はショート49を見てください

 ストライクシャドウ「はーい、みんな久しぶり。元気だった?」
 キラ「シャドウさん!」
 ラクス「あら、お久しぶりです。遅ればせながら教員試験の合格、おめでとうございます」
 シャドウ「ありがと。今日からこの学園の教師になったんだ。ちなみに担当教科は英語。みん 
       な、よろしくね」
 一同「はーい!」

 フレイ「先生。イザークのバカが倒れたので、保健室に連れて行ってもいいですか?」
 シャドウ「あら、再会の嬉しさのあまりに気絶しちゃったのかしら? 気に入ったわ。目が覚め 
       たら、たっぷり可愛がってあ・げ・る♪」
 ディアッカ「また、あの手のキャラに気に入られちまったか。イザーク、そろそろ慣れないと身が
        持たないぞ」


その2.ファンタジー

 カガリ「シャドウ先生が教員試験に合格したのは去年なんだろ? どうしてすぐにこの学園に来
      なかったんだ?」
 シャドウ「こっちが希望した学校に行けるわけじゃないのよ。教師だって所詮はサラリーマンな
       んだから」
 ニコル「大変ですね。去年はどこの学校に行っていたんですか?」
 シャドウ「女学園よ。長い歴史と古い伝統が息づいている、今時珍しい学校。大人しい女の子
       ばっかりで、全然面白くなかったわ」
 アスラン「ははは……。確かにシャドウ先生には合わなさそうな学校みたいですね」
 ストライク「合わないという以前の問題だと思うけどな」
 シャドウ「アスランとバカ弟は後で職員室に来なさい。でも、ああいうところって、結構『裏』では
       ドロドロしているのよ。例えば…」

 イザーク「もう昼過ぎか。道理で腹が減るわけだ。なぜか頭が痛むが、まあいいか。……ん?
       お前ら、何を呆然としているんだ? まるで全ての希望を打ち砕かれたような顔をし
       て…」
 ディアッカ「いや、マジで打ち砕かれたんだよ」
 オルガ「女の園なんて、男の幻想だったんだな……」
 クロト「俺はもう、女なんて信じない!」
 シャニ「気持ち悪りい……」
 イザーク「???」


その3.イザークの叫びは、私の叫びでもあります

 シャドウ「やっほー、ガーネット。元気してた?」
 ガーネット「シャドウ! 二年ぶりだね。あんたこそ元気だった?」
 シャドウ「おかげさまで。再会を祝って、どう、久しぶりに走らない?」
 ガーネット「魅力的な提案だけど、遠慮するわ。しばらくの間、車には乗らない事にしたのよ」
 シャドウ「しばらくって、どれくらい?」
 ガーネット「ニコルの子供を生んで、その子が一人前になるまで」
 シャドウ「うわあ、気の長い話……でもないかな。相変わらずラブラブみたいね。ゴチソーサマ
       です」
 ガーネット「どういたしまして。私の事より、あんたの方はどうなのよ。いい人できた?」
 シャドウ「う、うん、まあね……。でも、まだ私の片思いだけどね。サンライトさんって言って、剣
       道の道場を経営している人なんだけど…」

 イザーク「って、まだ増えるのかーーーーーーっ!!」
 フレイ「いきなり叫ばないでよ。妙な電波でも受信したの?」
 ディアッカ「このネタで話を進めると、イザークがどんどん壊れていくな。このままだと、こいつの
        ファンに怒られそうな気がするけど……ま、いいか。イザークだし」



ショート161.
スティング・オークレー、実は結構まともなキャラ

 (一年の仲良しグループで町に出ました)

 スティング「おいステラ、チンドン屋に着いて行くんじゃない。シン、ステラを止めろ。アウル、可
        愛い女の子と見れば手当たり次第に声をかけるのはよせ。相手に失礼だ。ルナマ
        リアとメイリン、アスラン先輩の写真を巡って姉妹ゲンカをするのは勝手だが、道 
        の真ん中でやるな。家に帰ってからにしろ。レイ、我関せずという感じで距離を置く
        な。ああ、もう! どいつもこいつも勝手な事ばかりしやがって!」

 キラ「彼、学園編では本編以上に苦労人になりそうだね」
 ダン「デスティニーのキャラは問題児ばかりだし、このSSでは、まともなキャラほどギャグキャ 
     ラにされるからな。気の毒に」
 スティング「がああああっ! お前ら、いい加減にしろーーーーっ!!」
 キラ「あ、吠えた」
 ダン「イザークの後継者になりそうだな、あいつは」
 キラ「それって、いい事なのかな?」
 ダン「…………」



ショート162.
レッツ寮生活

その1.それはそれで凄いけどね

 デュランダル「学園の風紀を保つため、管理体制を強化しようと思う。そこで卒業間近の三年 
          生を除く一、二年生を寮に押し込め、いや、住まわせたいと思うのだが…」
 タリア「いい考えだと思います。寮があれば、県外からの通学生も楽に通えるでしょう」
 マリュー「私たち教師陣も賛成します。来年度から始めるんですか?」
 デュランダル「いや、今からだ」
 マリュー「えっ? で、ですが肝心の寮が…」
 デュランダル「既に裏山に建設してある」
 マリュー「い、いつの間に? 裏山は昨日までは普通の山だったのに…」
 タリア「一夜城ならぬ一夜寮ですか。どんな方法を使ったんですか?」
 デュランダル「私の知り合いにマジシャンがいてね。マントを一振りしたら建物が現れて…」
 マリュー&タリア「それはただのマジックだ! ちゃんと作れーーーーっ!」


その2.入寮希望者

 ナタル「校長。1−Aと2−Aの生徒は、全員、強制的に入寮させるとの事ですが…」
 デュランダル「当然だ。この寮は彼らを管理するために建てるようなものだからね」
 タリア「猛獣用の檻ですか」
 デュランダル「設備は一流だよ。それでナタル君、君のクラスには入寮を拒む者がいるのか 
          ね? ああ、ダン・ツルギ君か。彼の保護者であるメレア・アルストル殿はユニ 
          オン学園の学園長だ。彼も随分といい暮らしをしているようだし…」
 ナタル「いえ、彼は真っ先に入寮を希望しました。既に荷物の整理も始めているそうです」
 デュランダル「そうか。うーむ、嬉しい話だが、少し気になるな。家庭生活が上手くいっていない
          のかな?」


その3.わずか一ヶ月で寮は完成。そして…

 ダン「ついにこの日が来た……! どれほどこの日を待っていた事か。これでようやく、あいつ
     らとオサラバ出来る! そう、今日から俺の新しい生活が、人生が始まるんだ!」
 デュランダル「入寮者の諸君、今日から始まる君たちの新しい生活に幸多からん事を。ではこ
          こで、君たちの力になってくれる人達を紹介しよう。男子寮管理責任者のシグマ
          ン・ウェールズさんと、料理責任者のノーフェイス君だ。ノーフェイス君は先日ま
          でユニオン学園の教師だったが…」
 ダン「ダレカタスケテクダサイ。オネガイシマス」



ショート163.
SEED学園第一男子寮、その名はエクシード寮

その1.105号室・ルーヴェ&ノイズ

 ルーヴェ「SEED学園の寮は男子寮と女子寮が二つずつ。男子寮は私たちのいるエクシード 
       寮とクサナギ寮。女子寮はミネルバ寮とドミニオン寮です」
 ノイズ「ルーヴェ兄ちゃん、誰に説明してるの?」
 ルーヴェ「気にするな。ノイズとは一緒の部屋だな。これからよろしく」
 ノイズ「ああ。一階の部屋で良かったよ。研究用の地下室を作るから、ルーヴェ兄ちゃん、手伝
     って」
 ルーヴェ「ああ。地下の秘密基地って、燃える設定だよな」

 (読者の皆さんは決して真似をしないように)


その2.118号室・レイ&…

 シン「一年同士だったり、二年同士だったり、一年と二年だったり、部屋割りがメチャクチャだ 
     な。ちゃんと統一すればいいのに」
 レイ「初めての事だからな。上も色々と大変なんだろう。おっと、俺の部屋はここか。じゃあな、
     シン。ルームメイトとは仲良くしろよ」
 シン「ああ。レイのルームメイトは誰なんだ?」
 レイ「さあな。まあ誰と一緒でも構わないが…」

 (レイ、部屋の扉を開ける)

 クルフ(なぜか上半身が裸)「やあ、レイ君。これからよろしく…」

 (レイ、無言で扉を閉める)


その3.119号室・シン&…

 クルフ「こらこら、勘違いするな。私は寮の各部屋の点検をしていただけだ。レイ君のルームメ
      イトはインパルス君だ。仲良くしたまえ」
 レイ「は、はい。どうもすいませんでした。でも、どうして服を脱いでいたんですか?」
 クルフ「気にするな。大人には色々とあるのだよ」
 レイ「はあ……」
 シン「レイは同学年か。いいなあ、余計な気を使わなくて。俺の部屋はこっちか。えーと、こんに
    ちはー……」
 ノーフェイス(可愛いエプロンを装着)「おや、君は確かシン・アスカ君だったね。私の作った、お
                        芋の煮っ転がしを食べないかね?」
 シン「失礼しました。退寮届と退学届を出してきます」


その4.あなたの秘密を知っちゃいました

 ノーフェイス「はっはっは。私は単にご挨拶に来ただけです。シン君、あなたのルームメイトの 
         ダン・ツルギという人は、私がお仕えしている方の身内なのですよ」
 シン「はあ、そうだったんですか。それは……大変ですね。色々な意味で」
 ノーフェイス「いえいえ、これも仕事ですから。ああ、こうして瞼を閉じてみれば、まるで昨日の 
         事のように思い出します。あの方がお生まれになった日の事を…」

 シン「という訳で、あなたが部屋を留守にしている、というか逃げ回っている間中、あなたの話 
     を聞かされました」
 ダン「…………」
 シン「あなたがオシメを取ったのは二歳の誕生日だったそうですね。それから、オネショが止ん
     だのは…」
 ダン「ジュースを驕ろう。お菓子はどうだ?」
 シン「ありがとうございます。これからよろしくお願いします」
 ダン「うぐぐぐぐ。お、俺の新生活が……」



ショート164.
SEED学園第一女子寮、ミネルバ寮より

その1.111号室・男にイマイチ恵まれないところが?

 ミナ 「こんにちは。これからよろしくね」
 ルナマリア 「は、はい。よろしくお願いします」

 ミナorルナマリア 『なぜだろう? この人は他人のような気がしない』


その2.205号室・静かな部屋です

 ギアボルト 「よろしくお願いします」
 ステラ 「……うん、よろしく」
 ギアボルト 「…………」
 ステラ 「…………」
 ギアボルト 「飴、どうぞ」
 ステラ 「ありがと。……あ、美味しい」
 ギアボルト 「はい、美味しい飴です」
 ステラ 「ふふっ」
 ギアボルト 「……うふっ」

 覗き見しているメイリン 「あら、意外といい雰囲気?」


その3.210号室・メイリンのパートナーは…

 レヴァスト 「よろしくね」
 メイリン 「あちゃあ」
 レヴァスト 「正直なコメント、ありがと。ぶっ飛ばす♪」


その4.222号室・ルミナ、正解です

 ルミナ 「どうして私たちは三人部屋なのかしら?」
 カノン 「そうよねえ。家でもお姉ちゃんと一緒だったのに、寮でも一緒の部屋になるなんて…」
 エリナ 「文句言わないの。それともカノンは、ルナマリアやメイリンと一緒の部屋のほうが良か
      った? ……って、ゴメン。それは無理ね。うん、絶対に」
 ルミナ 「私たちが三人部屋なのは、もしかしてカノンを監視する為?」


その5.分かり易い人です

 ステファニー 「私がミネルバ寮の寮監です。皆さん、規律を守って、健やかな寮生活を送ってく
          ださいね。それじゃあ私は、寮の親睦会の打ち合わせに行って来るから。ふん
          ふんふーん♪」
 ルナマリア 「鼻歌を歌っているわね。誰に会いに行くのか明白だわ」
 レヴァスト 「規律を守って、ねえ。まあ寮則に『男女交際禁止』ってのは無いけど……」



ショート165.
怪盗イグナイテッド参上!

その1.事前のチェックはちゃんとしておきましょう

 ハイネ 「俺の名はハイネ・ヴェステンフルス。SEED学園大学部の一年生だ。もっともそいつ 
       は表の顔だ。裏の顔、というか本業は今、世間を騒がせている大怪盗、イグナイテッ
       ドだ。世界中のお宝を手に入れるため、オレンジ色のスーパースーツをまとって夜を
       駆ける! 今夜の獲物はクライン家に百年前から伝わる秘宝『世界樹』だ。開かずの
       金庫の中に収められているそうだが、俺の敵じゃないね。予告状も送ったし、準備万
       端。頂くぜ!」

 ハイネ 「……って、あれ? クライン邸に警官が全然いない。隠れているようでもないし、どうな
      っているんだ? あ、ドアに張り紙が」

 娘ラクスの沖縄コンサートツアーを追いかけて、しばらく留守にします。郵便物はポスト
の中に入れて置いてください。

 ハイネ 「う、迂闊だったぜ……」

(怪盗イグナイテッド。数多くの宝を盗み出し、世間を騒がせている大泥棒。でも、ちょっとうっか
り者)


その2.それから一週間後のお昼のテレビで

 ラクス 「怪盗イグナイテッドさん、予告状は拝見いたしましたわ。いつでもいらしてください。最 
      高のトラップと精鋭部隊を用意して、お待ちしていますわ♪」

 ハイネ 「ご親切にどうも。でも、そんな事を全国ネットの番組で、しかも生放送中に言ってもい 
      いのか? 隣のグラサンもビックリしてるぞ。恐るべし、ラクス・クライン」


その3.まあ色々と(byシーゲル)

 キラ 「精鋭部隊って僕たちの事? でも、僕たちに出来る事なんて何も無いと思うけど…」
 ラクス 「あれはただの脅し文句ですわ。皆様はわたくしと一緒に、監視カメラで見学していてく 
      ださい」
 イザーク 「警察の警備も断ったらしいな。宝を盗られてもいいのか?」
 ラクス 「ええ。あの『開かずの金庫』をどうやって開けるのか、興味がありますし。それに…」
 アスラン「それに?」
 ラクス 「お父様が言うには、この家には警官は絶っっっっっっっっっ対に入れてはダメなんだそ
      うです。警官がこの家に入った時はクライン家の最後だと思え、とも言ってました」
 一同 「君のお父さん、一体何をやったの?」


その4.頭脳戦

 ハイネ 「邸内に潜入成功! って、随分と簡単に入れたな。警備の人間もいないし、どうなって
      いるんだ? まあいいか。お、これが『開かずの金庫』だな。……変わった形をしてい
      るな。でかいし、丸いし、ピンク色だし…」
 金庫? 「ミトメタクナイ!」
 ハイネ 「うわああああああああああっ!!」

 キラ 「怪盗イグナイテッド、逃げちゃったね。でも、あの金庫は一体……。アスラン?」
 アスラン 「いや、俺が作ったんじゃないぞ」
 ラクス 「あれは我が家に代々伝わる金庫ですわ。クライン家のご先祖様が作ったカラクリ仕掛
      けの金庫で、侵入者が近づくと大声を出しますの」
 キラ 「凄い仕組みだね」
 イザーク 「まあ、お宝が無事で良かった良かった。でも一応、金庫の中を確認したほうがいい
        んじゃないか?」

 イザーク? 『なーんてね。実は俺こそが本物の怪盗イグナイテッドだ。さっき退散した奴は俺 
         の助手のミゲル(キラ達の同級生)さ。本物のイザークはトイレの中でぐっすりオ
         ネンネ。さあ、金庫を開けろ。隙をついてお宝をゲットしてやるぜ!』

 ラクス 「それにしても、先程のイグナイテッドさんには笑わせてもらいましたわ。腰を抜かすぐら
      いに驚かれたみたいで」
 偽イザーク 「ぐっ…」
 キラ「そうだね。怪盗なんて名乗っているから、もっとカッコいい人かと思ったけど…」
 アスラン 「ただのバカだったな。所詮、泥棒は泥棒だ」
 ラクス 「人間のクズですわね」
 偽イザーク 「お、お前らあああっ! 華麗な怪盗と下品な泥棒を一緒にするな! 泥棒とは違
         うんだよ、泥棒とは!」
 キラ 「……そうだね。確かに違うみたいだね」
 偽イザーク 「あっ」
 ラクス 「プライドの高い怪盗さん、御用ですわ♪」


その5.イザークは麻酔薬を嗅がされ、トイレの道具入れで熟睡しています

 偽イザークことハイネ 「くっ、どうして俺の正体が…。変装にミスがあったのか?」
 ラクス 「いいえ。実はイザーク様は、貴方と入れ替わってもらう為に呼んだのですわ」
 キラ 「イザークって、しっかりしてるようで意外と隙があるしね」
 アスラン 「気絶させて入れ替わるには、最高の人材だろうな」
 ハイネ 「そ、そうだったのか。……ところでその事は本人には言ってあったのか?」
 三人 「ううん」
 ハイネ 「利用する為だけに呼んだのか。友情の欠片も無いな。恐ろしいガキどもだぜ」



その6.困った人です

 ハイネ 「こんな奴らに捕まってたまるか! あばよ!」
 キラ 「あっ!」
 アスラン 「何て足の速い奴だ。もう見えなくなった」
 ラクス 「構いませんわ。大切な宝は守れたのですから」
 キラ 「そうだね。ところでラクス、『世界樹』ってどんな宝なの? 宝石? それとも美術品?」
 ラクス 「いいえ。穀物の種ですわ」
 キラ 「種?」
 ラクス 「ええ。飢饉に備えて、この金庫の中にたくさんの種を収めたのだそうです」
 アスラン 「非常用の緊急物資というわけですか。ところでラクス、この金庫の空調管理はどうな
       っているんですか? 種も呼吸しているんですよ。新鮮な空気を与えないと…」
 ラクス 「…………」
 アスラン 「なぜ黙るんですか」
 キラ 「百年も前に完全密閉のハロ型金庫を作るなんて、ラクスのご先祖様は凄い人だったん 
     だね。僕、ちょっと憧れるなあ」
 ラクス 「キラ……」
 アスラン 「まあ、確かにラクスの先祖らしい人ではあるようだな。あらゆる意味で」


その7.あり得ない会話(西川さん、ご苦労さまです)

 ハイネ 「くそっ、あと一歩のところだったのに! 次こそはきっと…」
 ミゲル 「あのー、先輩、バイト代を…」
 ハイネ 「ん? ああ、そうだったな。現物支給だ。俺の服をやる」
 ミゲル 「えー、先輩の服ですか? 嫌ですよ、あんなヘソ丸出しの服」
 ハイネ 「バーカ。今はああいうのが流行っているんだよ。あの服を着て、歌を歌ってみろ。女の
      子にモテモテだぞ」
 ミゲル 「そうですか? ちょっと信じられないんですけど……いや、意外とモテそうな気がする 
      な。どうしてだろう?」



ショート166.
ステファニー先生の悩み

 ステファニー「………はぁ〜〜〜〜〜」
 マリュー「どうしたの? そんなに深いため息を付いて ひょっとして、恋の悩み?」
 ステファニー「え、ええ、まあ……。私、今、年下の男の子と付き合っているんですけど、彼、本
         当に元気が良くて。おかげで疲れるし、寝不足になるし、もう大変…」
 マリュー「そういうのは女の方がコントロールしなくちゃダメよ。ちゃんと手綱を握らないと、こっ
       ちの身が持たないわよ。まあ若い子は元気だけが取り柄だから。こっちの事を気遣
       うテクニックを期待するのは無理ね」
 ステファニー「そうですね。でも、あまり厳しくすると、すぐに落ち込むんですよね。難しいです」
 マリュー「その落ち込んだ様子もちょっと可愛いのよね。あ、でも「小さい」とか「早い」とか言っ
       ちゃダメよ。本気で立ち直れなくなるから」
 ステファニー「背が小さい事や、足が速い事で落ち込むんですか?」
 マリュー「…………あら? 微妙にズレてる?」



ショート167.
寝言

 シン「うう……マ、マユ、母さん……。キラ先輩のサイン、貰えなかった。ゴメン、ゴメンナサイ、
    殴らないで、ご飯を食べさせて……」
 ダン「メ、メレア、ゼノン、ノーフェイス……。来るな、こっちに来るな! 俺に平和な生活をさせ
     てくれ! 妙な抗争に巻き込まないでくれ! うわあああああっ!」

 ウェールズ(エクシード寮の管理人)「この部屋から夜な夜な不気味な声が聞こえるそうなのだ
                       が、君たちは心当たりは無いのかね?」
 シン「さあ?」
 ダン「俺も知りません」
 ウェールズ「ううむ、謎だ……」

 (人間はあまりに辛い記憶があると、その記憶を心の奥に封印するそうです)



ショート168.
怪盗イグナイテッドの最期、って早っ!

その1.ヤバすぎ

 (深夜、草木も眠る丑三つ時)

 ハイネ「最近は警察の捜査が厳しくなってきたな。今回の仕事で終わりにするぞ」
 ミゲル「先輩、その言葉は怪盗にとっての『死亡フラグ』です」
 ハイネ「うるさい、行くぞ。怪盗イグナイテッド最後の獲物はアルストル家の秘宝、それを手にし
      た者の望みを叶えるという『ユニオンクリスタル』だ!」
 ミゲル「……先輩、俺、遺書を書いてきてもいいですか?」


その2.夜は大人の時間です

 オレンジ色の全身タイツを着たハイネ「よし、屋敷内に潜入成功。大丈夫か、ミゲル?」
 同じスーツを着たミゲル「はい! それにしても広い屋敷ですねえ。金って、ある所にはあるん
                 だなあ」
 ハイネ「金は天下の回り物。こいつらが溜め込んでいる金を俺たちが頂くのさ。そしてパーッと
      使う。これが経済の発展ってやつだ」
 ミゲル「さすが先輩、頭がいいですね」
 ハイネ「金持ちはじゃんじゃん金を使うべし。使わないのなら俺たちが頂く。行くぜ!」
 ?「どこへですか?」
 ハイネ&ミゲル「!」
 メレア「こんな夜遅くにご苦労様です。お待ちしていましたよ」
 ゼノン「この屋敷に忍び込むとは、命知らずな奴らだ。死ぬ覚悟は出来ているのか?」
 ミゲル「せ、先輩!」
 ハイネ「くっ、ど、どうして…」
 メレア「予告状を貰いましたからね。警戒しますよ。さあ、大人しく…」
 ハイネ「どうしてこんな夜遅くに子供が起きているんだ! 子供は寝る時間だ! 早く寝ろ!」
 ミゲル「先輩、論点がズレています。マジでヤバいかも」



その3.ありです

 ゼノン「呑気な奴らだ。今の状況を理解しているのか? 警察官ども、こいつらを取り囲め!」
 ハイネ「くっ、囲まれたか。逃げ場が無いな……」
 ミゲル「ど、どうするんですか? このままじゃ!」
 ゼノン「ふん。今日が怪盗イグナイテッドの最後、いや、最期だな。お前達にはここで死んでも
      らうぞ」
 メレア「僕の家に忍び込んだ罰だよ。死で償え♪」
 ミゲル「うわっ、極上のスマイルでヤバい事を言ってる! 先輩、マジでヤバいですよ!」
 ハイネ「ふっ。安心しろ、ミゲル。手は打ってある」
 ミゲル「おお、さすが先輩! どうするんですか?」
 ハイネ「こうするのさ。ミュージックスタート!」
 ミゲル「えっ? どこからか音楽が流れてきて……ああ、スーツが弾け飛んで、中から新しい衣
      装が!」
 ゼノン「変身だと? そんなバカな!」
 メレア「あ、あの、男が着る物とは絶対に思えない独創的なデザインのヘソ出し服はまさか… 
     …この前のコンサートで西川貴教が着ていた服だ! 欲しい! うちの家宝と交換して 
     くれないか?」
 ミゲル&ゼノン「そんな展開あり!?」



その4.という訳で、怪盗辞めます

 ハイネ「交渉成立。クリスタルは手に入ったし、俺たちは無事に帰る事が出来たし、良かった 
      良かった」
 ミゲル「先輩、あのメレアって人が西川貴教さんの大ファンだって知っていたんですか?」
 ハイネ「ああ。だから念の為にあの服を手に入れて、着込んでいたのさ。大成功だったな」
 ミゲル「……だったら普通に「あの服とクリスタルを交換してください」って頼めば良かったんじ 
      ゃないですか?」
 ハイネ「あ」
 ミゲル「先輩、泥棒には向いてませんね」
 ハイネ「そうだな……。怪盗、辞めるか」

 (これが怪盗イグナイテッド最後の事件となった。オレンジスーツの怪盗は、伝説と共に闇の中
  に姿を消した……)

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